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王都での依頼

宿を出て、王都の北門を目指す。朝の王都は活気に満ちており、市場や商店で多くの人々が行き交っている。

「すごい人の数だね〜」ティナが驚きの声を上げる。


「ハイ、王都はやっぱり規模が違いますね」小鈴も感心している。


北門に到着すると、既に多くの冒険者や商人が出入りしていた。俺たちは門兵にギルドカードを見せ、手続きを済ませる。


「お出かけですか?お気をつけて」門兵が笑顔で見送ってくれる。


アルトリアの森へ向かう道中、王都周辺の風景を楽しみながら歩いた。王都を囲む農地や牧草地が広がり、遠くには丘陵地帯が見える。


「ここから見る王都も綺麗だね」俺は振り返りながら言う。


「うん!白い壁と青い屋根が素敵だよ〜」ティナが目を細める。


「ハイ、日差しに映えてとても美しいですね」小鈴も同意する。


道は途中から石畳から土の道に変わり、森に近づくにつれて木々が多くなってきた。鳥の鳴き声や虫の音が聞こえ始める。


「あ、リスがいた!」ティナが木の上を指差す。・・・どうやら普通のリスのようだ、襲ってはこない。


「ハイ、自然豊かな森のようです」小鈴が周囲を観察している。


森の入り口に着く頃には、既に目的の森が見えてきた。背の高い木々が立ち並び、陽光が斑に差し込んでいる。


「ここがアルトリアの森か……」俺は周囲を見回す。


「なんか静かだね〜、でも魔物の気配は感じるよ」ティナが猫耳を立てながら言う。


「ハイ、油断せず行きましょう」小鈴が鞄を抱え直す。


森の中に入ると、空気がひんやりとしていた。木漏れ日が地面に落ち、幻想的な雰囲気を作り出している。

「依頼の薬草はどんな見た目だったっけ?」俺は依頼書を思い出す。


「青い葉っぱで、裏側が白っぽいはずだよ!」ティナが即答する。


「ハイ、花は黄色で茎は細いとありましたね」小鈴が補足する。


三人で手分けして薬草を探し始めた。俺は主に地面や岩陰、ティナは木の根元や倒木の下、小鈴は水辺の近くを中心に探す。


「これじゃないかな?」ティナは青い葉っぱを見つけた。


「うーん、ちょっと違うな……これは毒草だ!」俺が鑑定する。


「ハイ、似ていますが依頼のものは茎がもっと細いです」小鈴も確認する。


しばらく探索を続けていると、茂みの奥で何かが動く気配がした。


「誰かいるぞ」俺は警戒する。


「魔物かもしれない、気をつけて」ティナが猫耳を立てて構える。


茂みから現れたのは、小型の鹿だった。人懐っこいのか、逃げずに俺たちを見つめている。


「可愛い〜!」ティナが喜ぶ。


「ハイ、害はなさそうですね」小鈴も安心した様子。


「この森は魔物以外にも動物が多いんだな」俺は感心する。


薬草探しを再開し、午前中のうちに半分ほどを集めることが出来た。太陽がちょうど頭上に来ている。

「お昼にしようか」俺は提案する。


「わーい!お腹すいたよ〜」ティナが嬉しそうに答える。


「ハイ、少し開けた場所を探しましょう」小鈴が周囲を見渡す。


木々の間が比較的明るい場所を見つけ、三人で腰を下ろした。小鈴のアイテムボックスから取り出した保存食を食べる。


「うーん、やっぱり小鈴の保存食は美味しいね!」ティナが頬張りながら言う。


「ハイ、乾燥果物がポイントなんです」小鈴が照れくさそうに答える。


「午後も頑張ろうな」俺は元気づけるように言う。


昼食後、探索を再開した。今度は森の奥へと進み、より深い場所で薬草を探す。


「あ、これじゃないかな?」小鈴が茂みの奥で何かを見つける。


「おお、依頼の薬草だ!」俺が確認する。「裏側が白くて、茎も細い」

「やったね!これで後半分だよ〜」ティナが喜ぶ。


慎重に根から掘り起こし、小鈴のアイテムボックスに収納する。三人で協力しながら、少しずつ必要な量を集めていく。


日が傾き始めた頃、ようやく目標の数の薬草を集めることができた。


「よし、これで依頼達成だな」俺は満足げに言う。


「楽しかった〜!またこんな依頼受けたいね」ティナが猫耳を揺らす。


「ハイ、森の中の探索は気分転換になりますね」小鈴も頷く。


帰り道、夕暮れ時の森は神秘的な美しさを増していた。木々の隙間から見える空が徐々にオレンジ色に染まっていく。

「きれいだね〜」ティナがため息をつく。


「ハイ、時間が経つのを忘れてしまいそうです」小鈴も見とれている。


森を出て、王都への道を辿る。アルトリアの森から王都までは1時間ほどで、日が沈む前に到着できる計算だ。


「明日はどうする?」俺は二人に尋ねる。


「そうだね〜、まずはこの依頼を報告しないとね」ティナが答える。


翌朝、俺たちは依頼の報告のために冒険者ギルドへ向かった。朝日が差し込む街路を歩きながら、ティナが元気よく前を歩いている。


「ねえねえ、今日の依頼を報告したら市場に行こうよ!」ティナが振り返りながら言う。


「そうだな、砂糖とか調味料も買い足したいしな」俺は考え込む。


「ハイ、市場は昨日見つけた場所が良さそうですね」小鈴が地図を広げる。


冒険者ギルドに到着すると、朝の忙しい時間帯にも関わらずスムーズに手続きが進んだ。


「依頼の薬草は全て確認しました。合格です」受付嬢が笑顔で告げる。


「ありがとうございます!」俺は報酬を受け取る。


「これで今回の目標達成だね!」ティナが喜ぶ。


「ハイ、王都での最初の任務成功ですね」小鈴も嬉しそうだ。


ギルドを出た後、俺たちはすぐに市場へと向かった。市場は王都の中でも最も賑わうエリアの一つで、朝から多くの商人や客で溢れている。


「うわぁ、すごい人だね〜」ティナが驚きの声を上げる。

「ハイ、王都の市場は大陸中から品物が集まると言われています」小鈴が解説する。

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