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王都での依頼

そんな中聞いた事がある声が聞こえてきた。


「・・・悪いな、俺たちも命がほしいからその依頼は受けられねえよ」とそんな声が聞こえてきた。


この声はライルさん声じゃなかろうか、と周囲をキョロキョロしていたら別の受付嬢と話している『鉄槌』のリーダー、ライルさんとアーレスさん、コルにミリーが居た


「なにかあったんですか?」と俺は声をかけた。


ライルさん達はこちらを向き「よう!依頼さがしか?」と返事をした。


「そんなところです、それよりも・・・」とそこでライルさんが止めた


「ここじゃ他の冒険者の邪魔になる、あっちで話そうか」と酒場のほうを示した。


6人でお茶と軽い食事を頼み、ゆっくりとしているとライルさんが話始めた


「・・・聖教国の事は知っているな?さっき受付嬢から依頼の話があったのはソレ関連だ」とため息をつきながら


「僕らが情報を知らないかもと思ってダメもとで依頼を示したんだろうけど、さすがに甘いよね」とコルが続いた。


聖教国といえば、魔物の大群が押し寄せて壊滅、周辺地域がその後始末をしている最中と聞いていたと話した。


「ああ、その情報はちょっと古いな、今はもっと厄介な状態になっている」とライルさん


「厄介な状態ですか?」と小鈴はしっぽを撫でながら返事をした。


「俺の知っている情報だと、聖教国の周辺国が対策にあたっていたんだが、その集団の一部がやらかしたらしい」とため息をつきながらライルさんは答えた。


「やらかした?、なにをしちゃったんです」とティナは続いた


「魔物を狩ったのはいいが、死体を処理せずにそのまま放置をしていたらしい、おそらく処理する手間を惜しんだんだろう」とライルさん


「それって大変な事になってませんか?聖教国跡には相当数の魔物が集まっていたと聞いています、それにかなり土地がかなり穢れていたとも」と小鈴がすこし力のこもった声でライルさんに聞いた。


「ああ、かなりまずい状況だ。魔物を倒して進んだはいいが、倒した魔物を処理しなかったせいでアンデット化、そしてそのまま魔物と戦ってる所に背後から襲われて壊滅とそんな状況だったらしい、そしてそのやられた集団もアンデット化し他の集団に襲いかかって、さらに被害が拡大とそんな状況だそうだ」とライルさんはため息をつきながら話した。


「そのうえ、スライムも大量発生しているらしくてな、手に負えず周辺国の集団は撤退して国境を固める準備をしているそうだ」とライルさんは続けた。


スライムといえば、穢れた地域に発生しやすく、物を消化し分裂して増えていく魔物だ、あと魔力も吸収するそうだ。


「俺らがその辺の情報を知らないと思ってこんな赤い依頼を示してきたんだと思う」とアーレスさんが答えた。


赤い依頼とはなんだろう?と首をちょっとかしげていると


「ああそうか、赤い依頼の意味を知らないのか、まだ新人だしな、説明すると達成困難もしくは達成がほぼ不可能といった依頼のことだ。危険な依頼ってことで赤い依頼と言われている」とライルさんは教えてくれた。


「1人日給金貨2枚とか言われてもな・・・命は惜しいし、たとえ命があっても達成するのに十数年とかかかる依頼だ、その上成功報酬ととオチがついている、よほどのバカじゃない限り受けない依頼だ」とライルさんお茶を飲みながら続ける。


「依頼の達成自体が依頼者のさじ加減だ、何年も時間をかけても依頼者が達成できていないと主張したら報酬は減額、下手するともらえない可能性すらある、そもそも生きて帰れなければ報酬すら払う必要はないと依頼者は考えているだろうな」とライルさんは言った


「・・・かなりひどい依頼ですね、こんな依頼をギルドは受け付けたんですか?」と小鈴は聞いた


「・・・おそらく国からの圧力があったんだろう、まあでもギルドでも無理な依頼と考えているようだ、一応体裁として依頼を話しているんだろう」とアーレスさんは答えた。


俺はどの程度危険な依頼なのかよくわからなかったので小鈴に聞いてみた。


「土地が穢れると死体はスライムを呼び寄せ、遺体はアンデットとなります、アンデットは動きは元よりは動きは鈍くはなりますが弱点が少なくなります」


「弱点?」


「生物は基本、首を切られたり、魔石、心臓、あとは出血や病気なので死にますがアンデットはそれがありません、首を切られても動きますし、バラバラにしても動き続けます、なんならバラバラにしてもそれ同士がくっ付いてキメラとなり、また襲ってきます、倒すには浄化したり、燃やすしかありません」と小鈴はしっぽを撫でながら答えた。


「そして現在、スライムも大量に発生しているということですから、魔法をまともに使う事ができません。魔法を行使するには魔力が必要ですがスライムが周辺の魔力を吸っています、もちろん魔法そのものの魔力も吸ってしまいます。そして物理的に倒すのはほぼ不可能ですし、集団となると魔法も効かない、その上でアンデットも大量発生、さらに続ければアンデットを食料とみなして魔物が周辺からさらに集まります、その魔物をエサに大型の魔物すら引き寄せます。」と小鈴は教えてくれた。


「・・・あれ、詰んでませんかこの騒動、聖教国には神官も居たでしょうからアンデット化しているならダークプリーストになっているでしょうし、浄化するにもかなりの数の神官が今回の事態で犠牲になっていますから」と小鈴はライルさんに振り向き聞いた。


「ああそうだ、だから赤い依頼ということだ、アンデットが魔物やスライムに食われれて、さらに言えば大型の魔物が散るまで待つ必要がある。十数年はかかるだろうな」とライルさんは返した。


「そのうえで土地を浄化し、残ったレイス等を浄化、スライムの処理と来たもんだ、だから周辺国はあきらめて撤退をしているんだろうな。その集団の尻ぬぐいを俺たちや傭兵に押し付けようとしているんだろう」とライルさんは続けた。


「国境を固めても、アンデットや魔物が超えてくるし、その対応も含めての依頼だろうね」とコルは答えた。


「お前たちも気をつけろ、強くなって知名度があがるとこういう依頼がたまに入ってくる、情報は常に集めろ」とライルさんは言った


その後、あれやこれと情報交換をして鉄槌のメンバーと別れた。

ーーーーーーー

俺たちはギルド内の酒場で少し休憩することにした。他の冒険者たちの会話から、王都の情報も得られるかもしれないと思ったからだ。

「お疲れ様!」ティナが明るく声をかける。

「ハイ、色々あって疲れましたね」小鈴が微笑む。

三人で軽食を取りながら、これからの王都での生活について話し合った。

「まずは住む場所を探さないとね」俺は考え込む。

「そうだね〜、まあ長期じゃないし宿でいいと思うけど」ティナが提案する。

彼女は以前の街での経験から、すぐに出発することもあると考えているようだ。

「ハイ、私も同意です。宿泊費も高くなさそうですし」小鈴も賛同する。

夕方になり、俺たちはギルドを出て宿探しに向かった。王都には多くの宿泊施設があるようで、選択肢は多い。

「この『青い梟亭』という宿はどうでしょうか?」小鈴が見つけた看板を指差す。

「入ってみようか」俺は提案した。

宿に入ると、年配の夫婦が経営している雰囲気の良い宿だった。

「いらっしゃいませ、お泊まりですか?」女性の主人が声をかけてくる。

「はい、数日間お願いしたいのですが」俺が答える。

「ありがとうございます。ご希望のお部屋は?」

「普通の部屋で、できれば3人一緒か2部屋がいいのですが」俺は条件を伝える。

「承知しました。こちらの部屋はいかがでしょう?」主人が部屋を見せてくれた。

清潔で広さも十分だ。窓からは王都の街並みも見える。

「いいですね、ここにしようか」俺はティナと小鈴に確認する。

「うん!広くて気持ちいいよ〜」ティナが嬉しそうに言う。

「ハイ、快適そうです」小鈴も同意する。

手続きを済ませ、部屋の鍵を受け取った。料金は一泊銀貨2枚とのこと。王都にしてはリーズナブルだ。

「いい宿が見つかって良かったね」俺はホッとした気持ちで言う。

「そうだね〜、ここから王都の観光も楽しみだよ!」ティナが目を輝かせる。

「ハイ、明日の依頼の前に少し散策してみましょうか」小鈴が提案する。

「あとは砂糖を買わないとな、あとめずらしい食材を」と俺は話す

部屋に入ると、まず荷物を整理した。ティナは窓際で街の景色を眺め、小鈴は地図を広げて王都の施設を確認している。

「わぁ、あの塔はなんだろ?」ティナが指差す先には高い尖塔が見える。

「あれは王城の一部かもしれませんね」小鈴が地図を見ながら説明する。

「明日の依頼が終わったら、少し散策してみようか」俺は提案した。

「いいね!王都ってすごく広そうだし、全部は見られないかもだけど」ティナが笑顔で答える。

「ハイ、魔法学院や市場など、気になる場所はたくさんありますね」小鈴も楽しみにしている様子だ。

夜になり、宿の食堂で夕食を取ることにした。王都の料理は豊富で、多様な食材が使われている。

「どれも美味しそうだね〜」ティナがメニューを見ながら悩んでいる。

「ハイ、王都は各地の食材が集まるみたいですね」小鈴が解説する。

「とりあえず、魚のソテーとサラダ、それにパンでいいかな」俺は提案した。

「それでいいよ!あとはデザートも頼もう〜」ティナが甘い物好きらしい提案をする。

食事を終え、部屋に戻った後、俺たちは明日の予定を立てた。

「朝は早く起きるとして、アルトリアの森まで歩いて1時間くらいだから……」俺が時計を見る。

「うん、9時には出発すれば余裕だね!」ティナが猫耳を揺らしながら答える。

準備を終え、俺たちは早めに休むことにした。初めての王都での夜、期待と少しの緊張を感じながら眠りについた。

王都での初めての朝は爽やかだった。窓から差し込む朝日が部屋を明るく照らしている。

「おはよう!」ティナが元気よく目を覚ます。

「ハイ、おはようございます」小鈴も続いて起き上がる。

「おはよう、二人ともよく眠れた?」俺は聞きながらベッドから出る。

「うん!久しぶりのベッドだったけどぐっすりだよ〜」ティナが伸びをする。

「ハイ、王都の宿は快適ですね」小鈴も柔らかく微笑む。

朝食を済ませて部屋に戻り、依頼の準備を始めた。それぞれの装備を確認し、必要な道具をアイテムボックスに詰める。

「武器はいつも通りで大丈夫かな?」俺は二人に確認する。

「うん!ナイフも剣も準備完了だよ!」ティナが腰のポーチを叩く。

「ハイ、私もアイテムボックス擬装用の鞄を用意しました」小鈴が小さな鞄を見せてくれる。

「よし、それじゃあアルトリアの森へ向かおうか」俺は玄関に向かいながら言う。

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