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小鈴への依頼

ギルドに戻った俺たちは、早速次の依頼を探すことにした。


「次はどんな依頼を受ける?」ティナが訊ねる。


「そうですね、今回は森へと薬草採取はいかがです?」


小鈴が提案する。なるほど、森での定番依頼だ。


「ああ、いいんじゃないか?森での採取はFランクでは禁止されていたからな」


俺は賛成する。そろそろ森での活動にも慣れておきたいところだ。


「それじゃあ決定ですね!早速準備しましょう!」小鈴が嬉しそうに言う。


俺たちはギルドで詳しい情報を得て、森へと向かう準備を整えた。今回は森の中での採取が目的だ。様々な魔物が棲息しているため、警戒を怠ることはできない。


「準備万端だな!」俺は自身の装備を確認する。


「うん、私も大丈夫!」ティナも意気込む。


「それでは参りましょうか!」小鈴が先導する。


こうして、俺たちの初めての森探索が始まった。森の中は薄暗く、神秘的な雰囲気に包まれている。


「この辺りはまだ安全そうですね」小鈴が周囲を警戒する。


「ああ、でも気を付けよう」俺は注意を促す。


薬草の群生地を探しながら、慎重に進んでいく。しばらくすると、前方に薬草の茂みが見えてきた。


「ありました!これです!」小鈴が指差す。


「よし、採集しよう!」俺は道具を取り出す。


俺たちは手分けして薬草を集め始めた木の葉や実も集める。不思議と小鈴の鼻の良さで薬草が見つかるので回収に専念できた。


「こんなもんかな?」俺はアイテムボックスに薬草を収納する。


「そうですね、一度町へと戻りましょう、また来ましょうか」小鈴が提案する。


「了解」俺は頷く。


「みんなで協力すれば、意外と早く集まるものだね!」ティナが笑顔で言う。


こうして、俺たちの森探索は無事に終わった。今回は幸いにして、魔物との遭遇はなかった。しかし、次回からはより一層の警戒が必要だろう。


「今日はお疲れ様でした!」小鈴が労ってくれる。


「ああ、ありがとう」俺は感謝する。


「次回からはもっと注意深く行動しよう」ティナが決意を新たにする。


「ハイ、そうですね。でも焦らずじっくりと進めば大丈夫です!」小鈴が励ましてくれる。

俺たちは互いを称え合い、宿に戻った。今日の成果は上々だった。そして何より、初めての少人数での森探索を無事に終えられたことが大きかった。


薬草採取の翌日の朝、俺たちはギルドに依頼の完了報告に行った。


ざわざわざわ、なんだかギルド内が騒がしい、いつもの騒がしさとは違うようだ・・・


いつもの受付嬢を見つけ、カウンターに並び順番が回ってきた。


「こんにちは!薬草採取の依頼が完了しました!」俺は受付で報告する。


「はい、お疲れ様でした。採取された薬草はこちらになりますか?」受付嬢が確認する。


俺はアイテムボックスから大量の薬草を取り出す。これだけあれば、報酬は期待できそうだ。


「ありがとうございます、これだけあれば足りるでしょう」と受付嬢が言った。


なにかあったのだろうか、受付嬢の表情がちょっと暗い。


小鈴が聞いてみた「なにかあったんですか?」とそうしたら話してくれた。


先ほど連絡があり、曰く、聖教国が魔物の群れに落とされたのことだ、遠い国の話なんですけどね、との事


邪神を倒したと浮かれていたところ、魔物のスタンビートが発生、逃げる間もなくほとんど犠牲になったとの事、今は周辺国が対応に当たってるとの事


その地域ではグールやゾンビなどが発生しやすくなってる事など教えてくれた。


亡骸を放置しておくとアンデット化すると噂で聞いている、詳しくは不明らしい


その話を聞いてこの世界に来るきっかけになったエーテル・エルメキダのことを思い出した。関係あるのだろうか?・・・たぶんあるんだろうなあと考えていたら脳内に声が聞こえてきた


「ざっつらいと!正解だよ!女神の私を邪神扱いして倒した国だね、たぶん今まで浄化してあげてたから私が倒された反動で魔物が増えやすくなったんだねぃ、

アンデットのほうは神殿の怠慢じゃないかねぃ、浄化しないとアンデット発生しやすくなるしねぃ」


「まあ、そのうち自然に散るから問題ないと思うよ、ただこれからは浄化されなかった分が世界に散るから魔物が強くなるかもだから頑張ってね♡」と


そしてエーテル・エルメキダの声は聞こえなくなった。


俺は頭を抱える。


「ユート?大丈夫?」ティナが心配そうに声をかける。


「ああ、大丈夫だ。ただちょっと考え事をしていた」俺は取り繕う。


まさか、俺が女神の関係者なんて言えるわけがない。それにしても、エーテルの奴、好き勝手言ってくれるな。


「・・・そういえば、アンデットってどう倒すんだ?」と俺は聞いてみた


「浄化の魔法を使うのが一般ですが、ほっといても肉体をもつアンデットは居なくなりますよ、魔物の食料になりますから」と小鈴がしっぽを揺らしながら教えてくれた。


「ただ疫病の原因にもなったりするので発生したらすぐ処理をしたほうがいいんですよね、あと肉体を持たないレイスとかは神聖魔法で倒すんですよ」との事


「・・・あとはスライムが増えすぎちゃうのも問題でしょうか、スライムも大量発生すると手に負えないんですよね、魔力も吸収するので魔法で処理することもできませんし」


スライムは弱いイメージだったが小鈴の話では厄介な相手らしい。大量に発生すると津波のように押し寄せるんだとか。


「スライムっどうやって倒すんだ?」と聞いておく


「スライムは基本、油を撒いて火で燃やします。魔法だと魔力が吸われ発動しないので・・・あとは叩き潰すとかもできないですね」と受付嬢が教えてくれる。


ただ、スライムは基本少数なら無害なので放置されているのがほとんどらしい


この辺ではアンデットは見かけないし、スライムもほぼ見かけない。


「ここら辺は妖狐族の巫女が居るので、浄化されてるんですよ、なのでアンデット討伐とかの依頼が無いんですよ」と受付嬢が教えてくれた。


「私も一応、妖狐族の巫女なんですよ?」と小鈴は言った。


「なるほど、妖狐族の巫女さんですか、どうりで」と受付嬢が驚いていた。


どうやら小鈴は特別みたいだ。


「ええ、妖狐族の巫女って特別なの?」ティナが質問する。


「そうですね、妖狐族の巫女は神聖魔法と妖狐魔法を使うことができます。普通の冒険者とは格が違いますよ、ただ巫女になるためにかなり修行がいるんだとか」


受付嬢が教えてくれる。なるほど、小鈴が強い理由が分かった、ただ村を出てよかったのか疑問になった


「村の人には良くしてもらいましたし、村での生活に満足していましたが、やはり外の世界も気になるんですよね。それに冒険者として旅をしたい気持ちもありましたし、お父さんがもう村に拘る必要もないだろうと言われましてね、それではとそれに村にはお姉様もいますし」三本の尻尾がふりふりと踊る。


「そうだったんですね」ティナが納得する。


「まあ、そんなわけで私も冒険者を志したわけです。それに、外の世界を見て回るのは楽しいものですよ」と小鈴は嬉しそうに語る。


「確かに、冒険者になって初めて知ったことも多いな」俺はしみじみ思う。


「ハイ、私も冒険者になって良かったと思っています。色々な経験ができて、視野が広がりますからね」小鈴も同調する。


「そろそろ依頼の話に戻りましょう。・・・小鈴さんが妖狐族の巫女でしたらこちらの依頼はどうでしょう?、まあどちらかというと小鈴さん個人への依頼になりますが・・」と受付嬢は話をかけてきた。


「実は先ほどの話の続きになるのですが、聖教国が滅んだ周辺国が対応に当たるのですが、その周辺国のさらに周辺の国々が支援をすることになりまして、資材を送るのですが・・

こちらの町ではポーションを送る事になったのですが、その作り手がほしいとのことで・・・小鈴さんが妖狐族の巫女ならポーションを作れないかと・・・」

と受付嬢が教えてくれた。


「小鈴大丈夫?」俺は聞いてみた


「大丈夫ですよ、ポーションじゃなくて原料を作ったほうがいいですよね?そのほうが輸送しやすいですし」と小鈴は自信を持って答える。


「それでお願いします、作成量によりますが銀貨10枚から50枚程度を考えていますので」と受付嬢が教えてくれた。


「了解しました、それでは薬草を購入させてもらいますね?」小鈴はそう答え、ギルド内の倉庫へと向かった。


小鈴は早速、ポーションの原料の作成に取り掛かる。彼女の周りに魔法陣が展開され、材料が宙を舞う、以前見た時とは違い、一気に作成するようだ。


「すごいな・・・さすが小鈴」俺は息を呑む。


「うん・・・まるで幻想世界みたい」ティナも感嘆の声を上げる。


小鈴の作業は完璧だった。瞬く間にポーションの原料が完成していく。


「出来ました!」小鈴が満足そうに宣言する。


原料を小樽に詰め、何個も並べていた。全部で10個程度になった。


「あとは現地で魔力水に少量ずつ入れて小分けしてもらえればポーションとして使えます。」小鈴が説明する。


「まあ、魔力水自体用意するのが一番手間なんですが、そこは現地の人にやってもらいましょう、それに現地でポーションにしたほうが嵩張らなくていいですし」

三本の尻尾がゆらゆらと揺れる。


「魔力水を作る魔石は現地でも集められるでしょう魔物がいくらでもいるんでしょうから」と小鈴はそう言った。


「小樽1個で何本分になります?」と受付嬢が聞いてきた。


「普通のポーション程度でいいのでしたら100本分くらいにはなりますよ、ハイポーションにするのなら50本程度でしょうか」と小鈴が答えた。


「そうですか、10個ですから結構な数になりましたね。とりあえず銀貨100枚でどうでしょう?」受付嬢が提案する。


「ハイ、それで構いません!」小鈴は即答する。


「了解しました。すぐに支払い手続きを済ませますね」と受付嬢が答える。


こうして、小鈴の単独での依頼は成功に終わった。


ご購読ありがとうございますみゃ

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