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Eランク依頼

「ハイ、二人とも、足元気を付けてください!転ばないように!」


俺たちは小鈴の指示に従い、山道を下っていた。昨日よりもスピードを上げて進んでいるため、足がもつれそうになる。


「ちょ、ちょっと待ってください、速すぎる!」俺が悲鳴を上げる。


「情けないですね!昨日より遅いじゃないですか!」小鈴は容赦なく叱責する。


「昨日は帰りませんでしたし・・・」俺は反論しようとするが、小鈴の鋭い視線に黙ってしまう。


「言い訳無用!とにかく全力で走る!魔法を使ってもいいです!ただしMPを効率よく使うこと!」


俺たちは必死に走った。途中何度か滑って転びそうになったが、小鈴の魔法で何とか持ち堪えた。


「よし!山道は終わりましたね!次は町まで全力疾走です!」


小鈴は容赦がなかった。俺たちは町への道を全力で走り抜けることになった。


町が見えてきたころには、俺たちはすでにボロボロだった。息が上がり、足が鉛のように重い。


「ハイ、到着です!今日はこれくらいにしておきましょう!」


ようやく解放される・・・そう思ったのもつかの間、


「明日は普通に依頼をこなしましょうか」と小鈴はニッコリと笑った。


どうやら休みは与えられないようだ、休日は体力づくり、平日は普通に依頼をたんたんにこなす日程とのこと





「ハイ、じゃあまた明日ですね!しっかり休んでくださいよ?」


小鈴はそう言って去っていった。俺とティナはヘロヘロになりながら宿に向かった。


「ねえ・・・やっぱりあの修行おかしくない?」ティナが小声で尋ねてくる。


「ああ・・・小鈴は鬼だ・・・」俺も同意する。


「でも、逃げられないよね・・・?」ティナが恐る恐る言う。


「ああ・・・従属の魔法がかかってるからな・・・」


俺たちは項垂れた。この先の冒険者生活は地獄の日々が続くことになりそうだ・・・。


次の日、体の痛みを我慢しつつギルドの掲示板を見ていた


「うーん・・・どれがいいかな?」ティナが悩みながら呟く。


「ハイ、お二人とも!この依頼はどうですか?」小鈴が一枚の紙を指差す。


掲示板に貼られていたのは、オーク討伐の依頼だった。報酬は銀貨10枚と書かれている。


なんでも近くの村で、オークが頻繁に出没しているらしく討伐の依頼が出されたようだ


オークは放っておくと、異種のメスを奪いそして繁殖しかなり増えることがあるそうだ、コロニーを作られるとかなりの災害となる


その習性のため、女性たちに忌み嫌われている魔物である。


しかし人に友好的なオークもいるのも事実で、そのために害になるオークだけを狩っているのが現状である。


オークに限らず、コボルトやトロール、オーガといった亜人系の魔物は友好的な個体とそうでない個体が存在するため、一概に悪と決めつけることはできない。


ただ、この世界では彼らが人を襲ったり、村を襲ったりすることは珍しくないことであるため、冒険者と兵士は害をなす彼らを狩ることがある


「オーク討伐か・・・」俺は腕を組んで考える。「Eランクの依頼だな」

「ハイ、これならお二人とも疲労があってもこなせると思いますよ?それにちょうどいい運動にもなります」


小鈴はニコニコしながら言う。三本の尻尾が期待に満ちて揺れている。


実際、いざとなったら小鈴がサポートしてくれるだろうし、安全だと思ういやまあ高LVのオークに遭遇するとかなければだが


「運動か・・・」俺は遠い目をする。「昨日の山道下りで十分すぎるくらい運動した気がするけどな・・・」


「ハイ、でも慣れないと意味ありませんからね!」小鈴は強引に押し切る。


「じゃあ・・・受けましょうか」とティナが諦めたように言う。


俺たちは依頼を受けることにした。依頼書を受付に提出し、必要な準備を整える。


「ハイ、準備はOKですね!それでは出発しましょう!」


小鈴は元気よく声を上げる。俺とティナは体の痛みを我慢してギルドを後にした。


村への道中は静かだった。昨日の疲れが残っていて、会話をする気力も湧かない。


「ハイ、二人とも!ちゃんと警戒してくださいよ?」


小鈴は時折、俺たちに声をかけてくる。三本の尻尾がピクリと動く。


「ああ・・・分かってるよ・・・」俺は力なく答える。


「ハイ、気を抜かないでくださいね!敵はどこに潜んでいるか分かりません!」


小鈴は真剣な表情で注意を促す。その様子は昨日の鬼のような指導とは別人のようだ。


ようやく目的の村が見えてきた。小さな農村だが、至る所に戦闘の痕跡が見られる。


「あの・・・冒険者の方々ですか?」こんな子供が?と周りは困惑しながら


村人の一人が俺たちに声をかけてきた。中年の男性で、手には鍬を持っている。


「ハイ、そうです。オーク退治に来ました」


小鈴が丁寧に答える。三本の尻尾が優雅に揺れる。


「ありがとうございます。最近、森からオークが出てきて困っていたんですよ・・・それなのになかなか冒険者さんや兵士は来てくれず・・・」


一時不安そうな顔を浮かべた男性は安堵の表情を浮かべる。周りの村人たちも感謝の言葉を口にする。


「ハイ、任せてください!私たちがしっかりと退治してみせます!」どん、と胸を叩き小鈴は答えた。三本の尻尾が勇ましく揺れる。


「本当ですか?!ありがとうございます!」村人たちは歓声を上げる。


「ハイ、それで具体的にどんな被害が?」小鈴が情報を集め始める。


「はい・・・家畜が襲われたり、畑が荒らされたりしています。若い娘も攫われてしまいました・・・」


村人の女性が涙ぐみながら語る。その言葉に、他の村人たちも沈痛な面持ちになる。


「攫われた娘さんですか・・・」


俺は思わず呟いた。攫われた女性はもう帰ってこないだろう・・・オークの虜になってしまうそうだ。


ただ、肉体的にも精神的にもボロボロになり、その後の人生は茨の道になることが多いと聞いている。


「ハイ、絶対に許せません!」小鈴が拳を握り締める。


「みなさん、ありがとうございます・・・」村人たちの感謝の言葉がこだまする。


こうして、俺たちは村の代表者の案内を受け、オークが出没している草原へと向かうことになった。


俺らのランクでは森の中での討伐は難しい、草原で捜索し痕跡を探す、そしてオークの集落を発見し、ギルドや兵士へと報告をするという流れだ


草原にはオークの姿は見当たらなかった。どこかに潜んでいるのだろうか?


「ハイ、気を引き締めてください!いつ襲われるか分かりません!」


小鈴が警戒を促す。俺も身構える。体の痛みはまだ残っているが、集中力は高い。


「ねぇ、あそこ見て!」ティナが指差す。


草原の向こうに、ちいさな掘っ立て小屋みたいな集落がある


回りを見回るようにオークが歩いている、周囲を警戒しているのかわからないがこちらには気づいてないようだ。



「ハイ、間違いありませんね。おそらくあれがオークの集落のようです、まだ出来て間もないみたいですね」


小鈴が断言する。俺たちの緊張感は一気に高まる。


「どうしますか?」俺は小鈴に指示を仰ぐ。


「ハイ、まずは様子見です。オークの数や強さを確認しましょう」


小鈴の指示通り、俺はオークを鑑定していく


名前:オーク

年齢:10歳

HP:20/20

MP:15/15

レベル:4

スキル:投てき


名前:オーク

年齢:5歳

HP:20/20

MP:10/10

レベル:3

スキル:体力増加


名前:オーク

年齢:15歳

HP:40/40

MP:30/30

レベル:8

スキル:棍棒術


名前:オーク

年齢:10歳

HP:25/25

MP:20/20

レベル:5

スキル:鈍器



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