森からの帰還
俺たちのサポートもあり、「鉄槌」は見事にオークたちを殲滅した。
「よし、休憩だ」ライルさんが号令をかける。
黙ってうなずくアーレスさん。
「お疲れさまでした」とティナが微笑む。
「あの程度で疲れてちゃ話にならねぇよ」コルが笑う。
「体力作りも必要だぞ」ミリーも付け加える。
小鈴が水筒を取り出し、「皆さん飲んでください」と勧める。
ライルさんは一口飲んで「うまいな、これ回復剤が入ってないか?」と笑った。
「それにしても……」コルが周辺を見ながら。
「この森の奥に何かいるかもな、でもそろそろ引き返そうか、あまり森を荒らしても、魔物を刺激しかねない」
ミリーも同意するように頷いた。
斥候隊にも指示を出した。
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「ユート」ライルさんが近づいてきた。
「はい?」
「お前、魔力量が多いようだが、まだまだ未熟だな」
「はい、まだまだです」
「まあ鍛えれば大物になるだろうな。将来有望だ!」とライルさんが俺の頭を乱暴に撫でる。
「ティナも将来が楽しみだ、前衛としてやっていけるだろう」
「いえ、そんなことはありません」
「謙遜すんなって。伸び代はまだまだあるぞ!」
「ありがとうございます」
「それより小鈴ちゃん、お前の魔法はなかなかだったな」とライルさんが言った。
「そうですか?」
「ああ、お前がいれば百人力だ。これからも頼むぜ!」
「はい!」小鈴が嬉しそうに答える。
三本の尾が楽しそうに揺れている。
「私も頑張ります!」ティナも意気込む。
「よし、じゃあ今夜は俺の奢りで食事に行こう!」ライルさんが提案する。
「本当ですか?」
「当然だろ!」
「わあ!嬉しいです!」
ティナが無邪気に喜ぶ。小鈴も笑顔で頷いている。彼女の三本の尾は嬉しそうに揺れていた。
「おい、何してる!行くぞ!」
ライルさんアーレスさんとコル、ミリーが待っている。
「はい!」
「さてと……そろそろ帰るとするか」とライルさん
森の浅瀬の討伐もある程度進んだろうし、これで森から魔物が出てくるのが当面減る。
「これで当分の間、町の周辺の脅威が減りますね」とティナ
ライルさんが同意する、黙ってうなずくアーレスさん。
「じゃあ行くぞ!」
ライルさんが先頭に立って歩き出す。
森の中は相変わらず静かだった。
鳥のさえずりだけが響いている。
しばらくすると森の入り口が見えてきた。
「やっと着いたな……」ミリーがつぶやく。
「ああ……」コルが汗を拭う。
「お疲れ様でした」ティナが微笑む。
町の門が見えてきた。門番が敬礼する。
「お帰りなさいませ!」
「ただいま」とライルさんが答える。
黙ってうなずくアーレスさん。
「とりあえず報告してくる。お前たちは先に飯でも食っててくれ」
と言ってライルさんと、アーレスさんは報告に行った。
俺たちはギルドに向かった。中に入ると受付嬢が出迎えてくれた。
「お帰りなさい。どうでしたか?」
「無事に帰還できました」小鈴が答える。
いい勉強になっただろうと、ギルド員のおっさんから声がかかった。
「ありがとうございます」ティナが笑顔で返す。
「じゃあ私たちは失礼します」
俺たちは宿に戻った。
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