ep.3「情報」
「何してたの?里香?里奈?」
モニターから聞こえる女の人の声に、今まではしゃいでいた里香と里奈は即座に姿勢正しく車内で正座した。
「クマちゃん、分かったの?」
「舞結!クマちゃんと呼ばない!」
モニターから聞こえるこえは、熊田 小五郎。名前だけ見ると男だが、性別は女であり、熊田班第1班班長である。
私はモニターの相手に向かって言った、クマちゃんに熊田は反応した。
「コホン、敵のRAZの数は23体、その中に特型RAZの反応もあるそうよ。新しい情報が入り次第連絡するわね」
熊田は報告が終わると、即座に通信を切った。後ろから声がしていたから、忙しいのだろう。
「特型……?」
熊田の報告に、真唯は特型について頭を傾けて、知らないようだった。
「特型について知らないの?」
「はい、知りません……学校では習いませんでしたよ?」
「そうなの!?なら教えるねぇ。特型って言うのわねぇ…」
里香は真唯に教えようとしたが、大きくバスが揺れた。私達は戦場に着いたようだった。
「ん〜、実際に見た方が早いかもしれないわね!舞結ちゃん特型はよろしくねぇ」
舞結は溜息をつきながら立ち上がり、戦場へ足を踏み込んだ。