2/4
ep2.「バスの中で」
警報の後、私達は『戦場』に向かってバスのような乗り物にのっている。
「舞結ちゃん、どうしたの?」
私の隣に座っているポニーテールの少女が話しかけてきた。
「里香……なんでもない……」
「ふーん」
私は素っ気なく言うと、里香はそっと頭を撫でてきた。
私は里香の手を払い除けると、次は反対に座っている真唯が、こちらを心配そうに見ていた。
「マスター…ほんとに大丈夫ですか?」
真唯はそういうと、私は真唯を少し見た後、小さく頷いた。
すると後ろから歩いてくる女の子が来た。
「何、辛気臭そうな顔してるの?」
「なんでもないよぉ」
里香はそういうと、その女の子の後ろに一瞬でまわった。魔法である。
「里奈〜ちゃんとご飯食べてるぅ〜?お腹周りが、凄く細いよぉ〜?お姉ちゃん羨ましいなぁ〜?」
「ちょ……やめて姉さん!」
里奈と言われた女の子は、里香にお腹を撫で回されていた。
そんな様子を私は見ながらため息をつき、真唯は苦笑いをしていた。
「仲がいいのはいいけどね、そろそろつくわよ?宮下姉妹?」
モニターから声がした。