仕斗との再会
-Main story- 2-1
『我の愛し子よ、そなたにも罪はある。役目を放棄することなど許されぬ。己れの最善をつくし、この郷を復興させよ。導神族の長としての自信と誇りをその胸に刻むのだ。そして、全土の民を守り導きなさい。次こそは道を違えぬように。いつでもそなたを見守っている。』
叱るように諭された夢を見た。
しかし、その声には優しさが滲んでいた。
「んぅー。眩しい…。もう朝?起きなきゃ…。外も騒がしいし、何があったのだろう。」
まだ寝ていたい気持ちを抑え、目を開ける。
そこには見慣れない天井があった。
「ここはどこだろう?」
寝ぼけた頭を必死に働かせる。
(私はいつの間に寝てしまったのだろうか?)
昨日起こった出来事を思い出そうとするが、記憶がぼんやりしている。
「あっ、そういえば‼︎」
叔父のおかしな言動を思い出し、慌てて起き上がる。
「えっ、痛い‼︎身体中が痛い‼︎‼︎」
意識を失う前の痛みとは違う。
身体は確かに痛むが、けだるさはなく、むしろ軽くなったように感じる。
「あっ!起きた。時雨♪おはよう。調子はどう?」
突然、フレンドリーに声をかけられ戸惑ってしまう。
「おっ、おはようございます?」
反射的に返事を返してしまったが、この可愛い男の子は一体誰なのだろう。
村にはこんな子はいなかったはずだし。
外からは、何やら騒がしい声も聞こえてくる。
(なにがなんだか…まったくわからない。)
「ぐるぅー」
突然鳴き声と共に何かが手を舐めた。驚いて手を引くと、また痛みが身体中に走る。
「っうー、いたい…。」
私が痛がる様子を見て、男の子は何かを思い出したようだ。
「やっぱり身体が痛い?痛みが楽になる薬草茶を作ってあるから、持ってくるよ。待っていてね♪」
「待っ…」
私が止める前に、彼は外に出て行ってしまった。
色々聞きたかったのに…。
特に、ここにいる狼にしては少し大きい動物は何なのだろう。
頭を擦り付けてくるから、友好的な動物なのだろうけど。
(他にも聞きたいことがあるのに。誰かこの状況を説明して欲しい…。)
見慣れない小屋の中で私は切に願うのだった。




