自分との向き合い
-Main story- 3−3
翌日、朝食を食べていると、空が今日の予定を話してくれた。
私の体力が回復してきたから、一度、建築作業は休みにして、里の者達の様子を見に行くのはどうかとの提案だった。
なんでも、私が眠り込んでいる間に、皇帝の命で救助隊の兵士が村に来てくれたらしい。
里からあがる轟音と粉塵をみて、事態が只事でないと宮中でも騒ぎになったようだ。
訪れた兵士達に空が出来事をかいつまんで説明し、我々よりも南北にいる里の者達に生活が落ちつくまで、手をかして欲しいとお願いしてくれていた。
だから、今どんな状況になっているのか、様子を見に行ったほうがよいとの事だった。
長である私が現状を把握するだけではなく、各所の神に里の者達がお世話になっている事への礼を伝えるという目的もあるようだ。
その話を聞き、行きたくないという気持ちが胸の内に湧き上がり、箸を動かす手が止まってしまった。
かつての里の者達の言動を思い出し、恐怖と少し戻ってきた自信を失う不安に苛まれる。
でも、ここで行かなければ、少し前の何もできない自分に戻ってしまうだろうという思いもある。
そんな私の葛藤を見抜いたのか空が私に優しい眼差しをむけてくれる。
(そうだ、私は今一人じゃない。みんながいる。ちゃんと自分の役目を果たさなきゃ。)
覚悟を決め、口を開く。
「食事が終わったら、出発しましょう。」
私の決意を受けとり、三人は声を揃えて言う。
「お供いたします。」
空は私を勇気づけるように、
「大丈夫ですよ。私たちが一緒にいますから。」
と、私の背中を押してくれた。
「ぐるぅー!」『私もいくぞ!』
閤央も力強く私の気持ちに応えてくれた。




