1/18
1
この作品はフィクションです。
『お団子』──それは、古来より日本に存在している。
主に穀物の粉に水やお湯を加えて丸め、蒸したり茹でたりして作る。
種類も豊富で、みたらし団子、三色団子、焼き団子、あん団子……
串に刺さっていないものもあり、よもぎ団子やきび団子などがある。
私の創造主──つまりお店のご主人は、いろいろな和菓子を作ってそれを売り、生計を立てている。
お店は駅前にあり、ご主人は毎朝早く起きて和菓子の仕込みをし、店のショーケースに並べる。
それを毎日繰り返し、売れ残った和菓子は奥さんや、たまに遊びに来る息子夫婦にも食べさせてあげているようだ。
私たちは、お客さんに買われて食べられ、そしてまたこの店へと「作られる」ことで意識を取り戻す。
そうやって循環が繰り返され、私はどれくらい経っただろうか。
中には人に粗末に扱われ、意識を戻すのが嫌になって天に還る者もいる。
私は『三色団子』として、創業からずっとこの店を見守っている。
いろんなお客様が私たち和菓子を手に取り、笑顔になってくれると、とても嬉しい。
私たちの存在は人間には感じ取れず、こちらが何を思っていようと、それが聞こえることはない。
さて、今日はどんなお客様が、私たちを買っていってくれるのだろうか……。




