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【プロットタイプ】この身に刻め

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

聞いてない様で聞いてるんですよ。瑠衣。

ただ返事しないだけ。

大切な物は失ってから気付く。というのはよくある名言だと思っている。健康体の人間が病気を患って有難みに気付く様に、奪われないと何一つ気付かない。

当たり前では無いのである。この有り触れた日常というのは。


「でさでさでっさぁ〜。競い合ってるんだって、彼処の遊園地!!」

何時もの様にけたたましい声を上げながら、本日の報告をする鏡花をいなし、俺は黙って食事を進める。返事の有る無し関わらず、延々と話し続ける此奴は、俺が聞いているかどうかはどうでも良い。ただ話したいのである。

ふと、この日常が何らかの形で奪われた事を想像する。

災害が起きて避難所生活をする事になった。病弱な俺の体が耐えきれず、入院する。その逆も然り。そうして俺が直面する、此奴との会話がない生活を想像した。

変わらず同じ時間に起きて、仕事への出掛けるのだろう。そうして帰って来て、日課を済ませて眠りに着くのだろう。分担していた家事を今度は俺一人でやる事になる代わりに、一つ一つの分量が減るのだろう。……そして……此奴の騒がしい声や、柔い肉の座布団の感触も哀愁の彼方へと過ぎ去っていく。

其れはただ延々と続くと思われていた学生生活の終わりを連想させた。鏡花とは結婚して、今もこうしているが、家族とは離れた。諭羅とも連絡を取り合っているが、必然的に学生時代の時より顔を合わせる頻度は減った。

「それでさぁ〜、海外のジェットコースターって、日本のより……」

「お前、学生生活に戻りたいって思うか?」

「え? ジェットコースター……」

「後ろ向きに動き回るものもあるって話だろ。で、空蝉が怖いとか」

考えていた事が徐に口に出ていた。言ってから数秒間、俺が独りでに言ったとは気付かなかった。

「……!! ……思わないよ。だって必死に頑張ってたもん。授業も交友関係も部活も。そりゃもっと、あの頃の皆と駄べってたいなぁとは思うけど、それ以外では別に。

必死に勉強してたし、あの時自分が出来る全てをやってたから、後悔はないよ」

何とも俺好みな回答が帰ってきた。何を躊躇ったのか。哀愁に浸ったのか。取り敢えず、今の一言で目が覚めた。

「悪くねぇ」

忘れてはいけない。この声も、話し方も、座布団にした時の肉の感触も、全て、全て、この身に刻まなくては。

偉そうな事ばっかり書いてますが、私結構、ダメ人間。

一品作るのに一時間掛かる人。

要領とかそんなに良くない人。

それでも何とか生きてこれるのは、周りがちゃんとしてるから。


故に、周りが崩壊する想像をします。

帰れなくなった想像とか、災害に会った想像とか、身の回りの人が倒れた想像とか、そんなの。

そうすると、何時も以上に今が有難く感じる。


当たり前じゃないんですよね。

こうやって話を書けるのも。

災害起きたらスマホの充電節約しなきゃダメだし、書いてる暇とかないし。

そもそも精神持つかって話だし。


だから今、噛み締めて聞いてます。


んでもって、一番身近な有難かった話っていったら、学生生活じゃないかなぁと思うんですよ。

もう少し勉強していれば、真面目に授業聞いてれば、部活やってれば、とかそんなの。


でも其れに対してはあんまり後悔してません。

かなり必死に真面目に頑張ってやってたから。

わざわざ戻ろうとも思わない。

あれが私に出来た最大限。限界。あれ以上は無理!!

でも強いて言うならば、『百人一首』と『万葉集』を『もっと取り上げて!! (ノシ 'ω')ノシ バンバン』とぐらいですかね。


でも、お友達とはもうちょっと出掛けたかったかな。

あと実習もう一個取ってれば良かった。

そしたらもっと話せたな。

とは思います。


これ、真剣にやってなかったら、また別の回答があったと思います。

瑠衣もそんな感じ。

日常を決して当たり前とは思ってないんですよ。

大切に思ってるんですよ。

ただ其れが『返事』とか『話しておけば』ではなくて、『何時でも思い出せる様に、覚えておこう』なんです。

自分や相手がしたこと、後悔の無いように保存するタイプ。

ちょっとベクトルが違う。


満足ですよ。今ぽっくり逝くのなら。痛いのは嫌なのでね。

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