ランク制度なんて今日日聞かないけど一度は考えたことがあるよね。
ランク
ランクとは国民人間力格付け制度による分類の事を指す。
国民人間力格付け制度というのはその名の通り国民一人ひとりにランクをつけることによってその人がどのぐらいの学習をしているのかが 一目でわかるようになる制度だ。
目的としては 選挙制度の健全化やお酒タバコなどの嗜好品 パチンコ屋 競馬などのギャンブルなど による 国民の破滅 を防ぐための制度である。
国民は半年に一回その格付けのテストを受けることにより AからFまでの ランクが付けられる。
Cを基準としAからCは選挙権が与えられ、DからFは酒やタバコギャンブルの娯楽の類を奪われた。
この制度は当然反対意見を多く言われたが、実際この制度が生まれてから選挙というものは人気を取るものから実のある政策を打つということが重要視されるようになり、日本社会は良くなった。また ギャンブルで借金を作り身を亡ぼすような人は減り、全体的に社会は豊かになったりなど結果を残した。
当然それによる差別などの問題や 教育環境における差は広がったと言われているがランクが低いほど補助金などの サポートが手厚くなり生きていけるという環境つくりを徹底した結果ランクが低くとも 文句が出るような制度にはなかった。
現在ではその人間の指標として様々な所で役に立つことになっている。
就活やアルバイト、パートなどの条件になることがある 。アルバイトなど特に顕著でランクは高ければ高いほど給料が高くなる。逆に低ければ低いほどその分給料が低くなる。
つまりは日本に生きていく上でこのランクというものは切っても切り離せない重要なものとなっているのだ。
「でも、Eって別に低くないよな。」
そうである。別にEというランクは低くはない。そもそも18歳未満ではできなかった投票などがものであるからしてこの試験というものはそれなりに難しいものだ。投票権がもらえるCというものが基準となるため18歳までにCになれればそこそこエリートと言え、仮にDであったとしても一般的な会社に就職することには事足りる。10代でのCランク以上は全体の10%ほどでAランクなど 百人にも満たない程度である 。
「でも彼女はAだ。」
恋愛にこのランク制度を持ち出すことは元々ナンセンスだと思われていたが統計を取ってみるとCランクを境にする夫婦は分かれる可能性が高いという結果が出た。それにより明文化はされていないもののランク間での恋愛はよくないという風潮が生まれた。特に学生はその辺の感情がとても不安定な時期のため規則として明文化されるに至った。
「この学校にもランク差恋愛の校則ってあったんだ 。自由な校風が売りのはずなのに 。」
彼は少しにやけていた。
「去年出来たんだよ。東堂先輩のおかげでね。」
僕は合点がいった。そりゃ自分が作った校則を真正面から破られたら誰だって切れたくなるか。
その後はたわいもない話をして時間をつぶしていた。すると教室前のドアから先生と思わしき女の人が入ってきた
書けた。奇跡。