第二話 傭兵チームは研修中 その二
やっと戦闘が欠けると思います。お楽しみください
「じゃ、いってみよう!!!!」
「おおおおおおお!!やっと撃てるんですね慧千さん!!!!さあバンバン撃っちゃいますよ――!!はぁ!!はぁ!!」
「ああなんてことだ、うちの娘が変態みたいになってしまった」
「もう受け入れるしかないですね、ダンテさん」
完全に銃の虜になってしまったルミリアはまるで変態が息を荒くしたみたいな状態で銃を持っていた、なんか俺でも怖くなってしまった。自分の娘が変態みたいに息を荒くしているのを見たダンテは、ショックを受けて膝から崩れ落ちて地面に座ってしまった。それをカタリナがなだめて落ち着かせるという、意外とシュールな場面を見た。
現在夕方、射撃訓練及び銃についての説明が終わり、別の銃を「創造のスキル」により生み出そうと外でどれがいいか考えていた。
「よし、、、、、じゃあどれにするか、中距離もいいが長距離もほしい、、、、どうするかなぁ」
「慧千様、何をしているんですか?」
「ああカタリナ、実は新しい銃をなににするか考えてたんだ」
「バランスをよくしたほうがいいんじゃないんですか、みんな同じ装備というのもなんですし、、、」
「そうだな、、、、、、、」
たしかにカタリナの言うとおりだ。現代の兵士も同じ装備は拳銃か、たまに中距離のライフルぐらいだ。銃を統一することにより使う弾丸も統一できるだけでなく、弾が切れたときに近くの仲間から補給できるというメリットが生まれる。デメリットは一日に一回しか使えないため同じ物をそろえるとバランスに問題が出る。
そこでまずチーム内の武器をバランスよくそろえることを優先に進めてから魔王軍に対応することに決めた。
「じゃあ、、、銃に慣れさせるため拳銃を優先にして、あとは弾薬の補充の順番でやってみるか」
「そうですね、私たちは銃に慣れてないので最初は拳銃から慣らしてみたほうがいいですね」
「よし!!なら使いやすい銃を生みだしてみよう」
細かいところを妄想でリアルに脳内でイメージしながら両手の手の平を合わせた後に、少しずつ両手を離すと粒子のようなものが集まり、徐々に物が両手の間に中心に出来上がってきた。
「わぁぁぁぁ!!光ってて奇麗ですね、だんだん出来上がってきてますね!!、私初めて見ました」
「まあ、カタリナが寝てるときに作ってたからな、無理もないか」
光が治まってくると両手には浮いている拳銃がすでにあった。
「よっし!!できた!!早速試し撃ち、、、って言いたいがもう遅いし、また明日にするしかない「それが新しい銃ですか?」
「今度は威力があって反動が大きいのにしたんだ。これを選んだのは慣れさせるためでもある。慣れれば他の銃も扱いやすいと思ってな、デザートイーグルって言うんだ。意味は「砂漠の鷲」だっけか」
「へー、砂漠の鷲ですか、でも見た目なんかごつく見えますね」
重量が重いと見た目も大きいのは銃では当たり前。リボルバーでも良かったが変な癖がついても困るのでデザートイーグルにした。
「あ、そうだった、慧千様、夕食の準備をするので手伝ってくださいと」
「ああ分かった、、、、、よいしょっと」
俺はホルスターと一緒に作った拳銃を腰に着けてカタリナと一緒に家に入った。
夕飯を食べ終えた俺たちは装備が揃う前に基本の訓練に専念することをみんなに説明した。別に銃がなくても部隊としての動きやハンドシグナル、つまり手の動きや五指の形による合図などを中心に訓練することになった。他にも相手から武器を奪うすべもあったり、ナイフの使い方や近接格闘もあるなど、装備が揃うまでの間はこれだけやれば形になると考えた。
それから二か月、偵察の仕方やトラップの仕掛け方などのこれまでやってきた努力を実戦で示す日が来た。
たまに弾薬の補充もしていたため、拳銃の扱いが段違いに仕上がってきた。
敵地・敵の施設などへと潜入し、破壊などの工作を行うスニーキングというやり方も教えた。
ライフルやマシンガンを使わせるため地面を掘って地下の射撃場を作った。防音壁を使い、地下に大きな空間を作るのは大変だったが「創造のスキル」はその場でどのように置くというイメージがあればすぐその場にはめ込める。非常に便利だった、ハマりそう。
今更になってステータスパネルというものが目の前に出てきた。出るかなと思って試しに「ステータスパネル!!」と言ったら出てきてしまった、今更にもほどがある、だんだん自分がマヌケに感じてきている。
「よし!!みんな、ついに装備一式が揃った、今日から魔物の討伐および魔王軍に対しての本格偵察を開始する、じゃ!!張り切っていこーー!!」
「おおおーーーーー!!!!」
とりあえず今日は朝から普通の魔物を狩りまくる、というもの。
誰かが操っている魔物の群れを攻撃すると俺たちの情報を与えてしまう可能性があるため、絶対に接触してはいけないという事をみんなに言い聞かせ森の中に入っていった。
森の中に入ると早速野良らしい魔物を発見した、一匹しかいないようだ。だが、、、、、、
「なんだスライムか、、、、しょうがない、近づいて刀で斬るか」
「にしてもその日本刀はすごいな、信じがたいほど切れるのに、折れずに曲がらないうえに見た目も綺麗、鞘にも装飾が施されてるって、、、、、まるで貴族が身に着ける武器みたいだな」
「まあ武家の人間か位の高い者しかいい刀は持てなかったからな、身分が低くても戦になれば質は落ちるが刀は持てたし、それに長い歴史の中で戦では刀は護身用か大将の首を切り落とすだけだったし」
「使う理由が護身用と首を切り落とすって、、、、恐ろしいな」
普通に考えて大将の首を切り落とすまではしない、殺して終わりぐらいだ。だが日本の歴史ではそれが普通だったため、他から見れば異常なのが日本だけという話だ。
「じゃあ斬ってくるから周囲の警戒よろしく」
「了解」
周囲の警戒をダンテたちに任せて近づいて徐々にスライムとの距離を詰めて斬ろうとしたとき、大きな影が出てきた。
「ん?なんだ、この黒い影、、、、、は!!!!」
上を見ると一軒家の一階か二階ぐらいの大きさのスライムが出てきた、大きすぎるにも限度ってものがある、盛り過ぎだ。
「退避ーーーー!!全員逃げ、、、、てもういない!!!!」
振り向くとすでにこちらに背を向け逃げていた。
こちらも全力で逃げてみんなに追いついていた。
「お前ら!!なに俺置いてすでに逃げてんだ!!普通置いていくか!!!!」
「だってしょうがないじゃないですか!!あんな巨大スライムキング見たことないんですよ!!無理に決まってるじゃないですか!!!!
「でもどうしましょうか、まだ追ってきてますよ」
「え?、、、、ギャャャャャャャャャ!!」
上を見上げると巨大な巨体が追ってきてしまった。そんな逃げている最中、一人見当たらなかった。
「あれ?ダンテはどこ?」
「父だったらいち早く逃げました」
「あいつ何してんだマジで!!!!」
誰よりも先に逃げていたダンテにムカついた。なんで年長者が先に逃げるんだよ、普通逆だろ、と思いながら走っていると目の前に壁が出てきた、どうやら崖の壁に逃げてきてしまったようだ。
「しょうがない、戦うしかないか」
「ですね、やりましょう」
「カタリナ、サポート頼む」
「はい、了解しました、慧千様」
残った俺とカタリナ、ルミリアで迎え撃とうとした瞬間、林から矢が飛んできてスライムキングの中に入っていった。
「矢?いったいどこから、、、」
「いや、それより矢に付いているのは、、、」
「手榴弾かあれ?、、、、、、ヤバい!!!全員伏せろ!!!!」
急いで伏せた瞬間、スライムキングの核の近くにあった手榴弾が爆発し、スライムキングが消し飛んで周囲にスライムキングの肉片のようなものが辺りに散らばった。
「はー、ビックリした。でもいったい誰が、、、」
「手榴弾を知っていて持っているのはここにいない奴は一人しかいない」
「ということは、、、、」
「いやー、お前ら危なかったな」
「ダンテさん!!」
やはり出てきたのはいち早く逃げたおっさん、もといダンテさんが林から立ち上がって出てきたのだった。
他にも小説書いているのでそちらも見てください