~回想~朦朧な記憶
どのくらい経っただろうか、急に眼が覚めた。
辺りは薄暗くとても静かだった。
「あ!私寝ちゃったんだ...」
手探りで眼鏡を探すが見つからないく諦めた。
近くで誰かが寝ているのがぼんやり見えた。
視力が悪い私は誰なのか判断が出来ず
そのまままた眠りに着いた。
「…うん~…」
夢なのか現実なのか区別がつかない朦朧とした意識の中
暖かい手が私の腰を抱いていた。
見上げると私は彼の腕の中で寝たいた。
聞こえてくる寝息
暖かい胸板
掛けられた脚
一瞬で目が覚めた。
今自分に起きてる状況を整理しようと
一生懸命記憶を辿っていく
さっき近くで寝ていたのが彼だとしたら
私が自分で彼のもとに転がって行ったのだろうか?
確かに私は寝相がとても悪い、酔った勢いで腕枕をせがんだのだろうか?
それ以外考えられない…恥ずかしすぎて今すぐ死にたいと思った。
でもこんなチャンス二度とない。
好きな人の腕の中で寝れるなんて
寿命と引き換えてもいいと
私は寝てる彼の無防備な顔を見ながら思った。
少しだけ動けば、キス出来る距離に彼がいる
時々ピクっと動く腰に回された指は
まるで私を誘惑しているようで
しばらく葛藤したが
私は彼の唇に優しくキスをした。