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前夜 その4 

リライト版を最新部分に投稿しないとわかりづらいというご指摘をいただきました。

これからリライト版は最新部分に投稿します。

前夜1,2,3が旧版に対応した場所にあるのでわかりづらいと思いますが、話数を動かせないため何卒ご理解をお願いします。

「創造主に選ばれるには選抜大会を突破することが必要。でも、参加者は4545人もいる。まず、これを1000人になるまでふるいにかけるんだ。」

 プルアは説明し始めた。何をしなければならないか。それを確認するのは重要だ。集中して聞く。さっきの余裕ぶった態度はすぐに消えた。

「そこで、第一の試練。名付けて『魂魄遊戯(トレジャーハント)』。これに参加してもらう。」

「突破条件は、今から向かう世界の中で『魂魄(たまたま)』と呼ばれる球を20個集める。それを環状に並べて珍龍(チンロン)という龍を呼び出すことだ。」

 すらすらと説明する。もう何人にも同じ説明を行っているのか?それよりも聞くことはある。

「質問をしたいです。何個か。」

 今泉は話を遮って発言する。魂魄?珍龍?聞いたことがない単語が並ぶ。疑問を持つことも当然である。

「いや、質問は受け付けない。」

 プルアにきっぱりと断られた。

「後にも話すが、ルールや世界に関することは支給される規則本(ルールブック)に記載がある。個別の質問には答えない。」

「なるほど。」今泉は口を開く。「知りたいことは自分で調べろ。ってことですね?」

「うーん、」プルアは頭をひねる。「まあ、そんなとこだよね。」

「話を戻して、参加者全員に言ってることを話すよ。」

 俺はプルアから体感にして20分ほど説明を受けた。要約するとこんな感じだ。

 ・4545人の内、20個魂魄(たまたま)を揃え、珍龍(チンロン)を呼び出した参加者1000名を突破者と認定する。

 ・今から向かう世界は地球を元にして作られているが、生物、植物、地形などの環境は全く異なる。名前は「並行世界:D」。なお、脱落者は永遠にこの世界の住人となる。

 ・参加者はその異世界に眠らされた状態でランダムに放り込まれる。目が覚める時間は神の力で皆同じに設定されている。よって、目が覚める瞬間を試練開始の合図と解釈してよい。

 ・参加者には、『本人が希望するもの1つ』、ルールや異世界のことが記載された『規則書(ルールブック)』、容量に上限のなく、入れたいものをすべて収納することができる神の鞄『未完の大器(異次元バッグ)』、これら3点が配布される。

 疑問は多く残る。だが、聞こうにも「質問には答えられないの」一点張りであった。

「あらかた話し終えたところで、君の希望するものを聞いておくよ。」

 大きな息を吐き、プルアは一方的にしゃべり続けた。表情には疲労の色が見える。

 希望する物は話を聞いた時から思いついていた。異世界に何があるかわからない以上、何か一点において実用的なものは意味がない。であるならば、心のよりどころとなるもの。環境が異なるところでも生きていくために。

「トランプを希望します。」

 プルアは少し目を開いて、驚く様子を見せた。

「結構、みんな悩む質問なんだけど即答したね。驚いたよ。」

 ぽちぽちとタブレットをいじる。何かを入力している。俺の返答を打ち込んでいるのか?

「よし。トランプは用意できる。では、その間にもうひとつ重要な話をしよう。」


「重要な話ですか?」

 そんな前置きをされれば、警戒するに決まってる。なにか悪いことでなければよいが。

魂魄(たまたま)、についての話だよ。入手方法と持ち主について。」


アクセスありがとうございます。ご意見ご感想有りましたらコメント欄にお願いします。

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