神託(信託)
神の仔、厳めしき左腕の導き受けるままに創世の星を見つける
満月の夜、男の娘に助けられ、…
創世の星は…選び…煌く星を引き連れて怪物の口に入る
…勃象の業、双星が宿命を背負い、…力を…宿す
…
双星の身を追ってはいけない、忠誠の国の大事なる…時に再び現れる
双星の力を侮ってはいけない、…
「大いなる未来より、通信いただきましたあ。」
神仔様は話す。
「途切れている部分はあ、気にしないでください。」
「厳めしき左腕とは、レギンの事ですねえ。そして、創世の星とは昨晩に私たちを驚かせたあなたですねえ。」
「怪物の口とはあ、建国から守られている聖泥の古城ですねえ。」
神仔様はイマイズミに目を合わせる。イマイズミの方はたまらず目をそらしてしまった。
「君にはあ、聖泥の古城に向かってもらいます。そのように通信が伝えていますう。」
イマイズミは静かに言葉を返す。
「断ればどうなる?そんなことしたくはない。」
「拒否権などお、ありません。あなたはあ、行くのですう。何が何でも。」
だよな。イマイズミは静かに口を閉じる。
「でもお、聖泥の古城へ行くのはあなた一人では、ないですよお。」
目をそらしたイマイズミに微笑みながら、神仔様は語りかけた。その微笑みに苛立ちと敵意が芽生える。イマイズミはあくまで、平静を装って「どういう事でしょう。」と聞く。
「通信の文言からあ、『創世の星』が怪物の口への同行者である『煌めく星』を選んでいると読むことができますう。『創世の星』はイマイズミ、あなたですう。この創造主候補の中からお選びなさい。」
サイム、トランプ、カサネ。3人の女から一人を選ぶように促された。こんなことやる気もない。が、逆らっても何が起こるかわからない。
「1つよろしいですか、イマイズミさん。」
今までの話を聞き、サイムがおもむろに口を開く。




