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神は勝手なのだと知っている  作者: 神狼 龍王《みたらしだんご》
第1章 夢見た者の成れの果て
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第3話 ゴブリン討伐

サクラを助けた一行は、元の目的の通り村にやってきた。


「へぇゴブリン退治かー、それならぼくも参加するよ。助けてもらったお礼に」


とサクラさんは言う。

サクラの言葉が真実ならば、それなりの実力(S級から逃げるくらい)はもっているはずなのでショーンたちはその申し出を受けた。


さて、村はかなり困っているようで住人の顔はかなり沈んでいる。ショーンたちは門番をしていた村人の男性に村長の家に案内してもらった。

程なくしてほかの家屋よりかは大きい村長の家にたどり着く。門番の男性が呼びかけるとすぐに村長が出てきた。


「ようこそ。名もなき村へ。私が村長のヘーゲルです。この度ゴブリン討伐依頼を受けていただきありがとうございます」


「どうも」


ショーンが代表で挨拶?をしてから、それぞれ名乗った。


「それでは中のほうで詳しい話を」


「あぁ」


ショーンたちは村長の家の中でゴブリン討伐依頼の説明を受ける。

どうやらゴブリンたちはこの村から近い山のどこかに巣を作っているらしい。しかし、正確な場所までは分からなかったようだ。数は村にやってくる様子からして30匹程度のわりと小規模なものと思われる。


「巣の位置がわからないのか〜、賢い個体がいるのかもしれないねー」


「そうなのか」


「うん、しかもそうなると数の予想もアテになんない時もあるんだ〜」


カーミラが村長の情報からの推論を述べる。


「えっと、数は最大でどうなるんですか?」


「うんっとねー賢いのがいるなら最低でも100、最大で200そこらかなー。でも、これ賢いのが1匹だけの場合なんだよね。ゴブリンって個体差激しいからさー」


レイルの問いにカーミラが答えた。

レイルと村長が「えっそれヤバくない」という顔をしている。


「まったかがゴブリンです。ぼくの魔法で大半が退治できますよ」


気楽にいうのはサクラである。それにショーンも応じる。


「そうだな、どうにかなるだろ」


「そうそう、レイルちゃんも気楽に行こう〜〜」


そう言いながらカーミラはレイルをくすぐる。


「えっあっカーミラさんちょっと、きゃははは、やめでくださ……」


いい感じにレイルの緊張がほぐれたところで一行は出発した。レイルは疲れていたが。





名もなき村近くの山


ショーンたちは狼や熊など動物にも気をつけつつ、ゴブリンを探す。しかし、目に映るのは樹木と警戒心の薄い動物だけ、ゴブリンは全く姿が見えない。


「あーこれ、賢いのがいるの確定だね。普通なら考えなしに巣近辺の動物を食料として狩り尽くすもん」


「面倒なことになったな」


「大丈夫です。ぼくの魔法で一発です」


その時レイルが何かに気づく。


「ひっ⁈」


「うん、どうした?レイルー」


「えっと向こうから、ゴブリンに近い鳴き声が」


自信なさげにレイルが言う。他の三人には聞こえなかったが人一倍に敏感なレイルである。その言葉を信じ、レイルの示すほうに向かう。



そこはすこし開けた空間でショーンたちから見て奥には土の壁がありそこの一つに穴が空いていた。穴の前には2匹のゴブリンがいる。ショーンたちは茂みに隠れて様子を窺う。


「当たりだな」

「そうね」


ショーンとカーミラが小さな声で話す。


「どうしますか?」


レイルの言葉にショーンは少し考えてから


「巣の中に捕まっている人がいるかもしれないから、あの2匹を騒がせて何匹か出てきたところをサクラの魔法で一掃とかか」


「そうだね。賢い個体は人質も考えることができるけど、仲間をやられると冷静でいられなくなってしまうからね。どうにかなるでしょ」


作戦が決まったところでショーン、レイル、カーミラの三人が茂みから飛び出し2匹のゴブリンの前に姿を現わす。


「ギッギ、ギャーギャー!」


「ギャーギャー!」


2匹はすぐに仲間を呼ぶ。するとすぐに巣からゴブリンが飛び出してくる。ショーンたちはゴブリンたちができるだけ固まっているように誘導した。


「風は 自由であるけれど

自由は 責任がつきまとう」


そこにサクラの詠唱が聞こえる。


「だからこそ 力がいる すべてを

背負う力がいる 何かもを巻き込んで

それでも進む 風は自由であるからだ

自由のため 力をふるえ ハリケーン」


詠唱の完成とともにショーンたちは跳びのき、ゴブリンの群れに竜巻が襲いかかる。

竜巻は容赦なくゴブリンたちを切り刻み、逃げようとするものも浮かせて竜巻の中に巻き込んでしまう。その場にいたゴブリンはすべて死んでいった。


「やー爽快だね」


「そうでしょそうでしょ、ぼくはすごいんだよ」


カーミラの言葉にサクラが気をよくする。


「さて、今のでざっと50匹くらいか?あと50匹いるのか?」


「まぁそうだろうね。しかし、なんでこんなに増えたのかな〜。あの村からは攫われた人はいないみたいなのに?」


「そういやそうだな。近隣の被害も村長は何も言わなかったし」


ショーンたちがそんな話をしているとワラワラと残りのゴブリンが出てくる。その中に何かの頭蓋を被っている個体がいた。


「あっあれが賢い個体だね。指揮官(リーダー)ぐらいかな。おや重小鬼(ホブゴブリン)も何体かいるね」


「そうだな」


カーミラの言う通り他のよりやや大柄なゴブリンが数体いた。


「じゃサクラ詠唱はじめ…どうした?」


ショーンがサクラに目を向けるとサクラは座り込んでいた。


「えっとー魔力切れなんだよねーハハハ」


サクラから乾いた笑いが漏れる。

ショーンたちはジト目になり「何なんだこいつ?」と心情を一致させた。


「仕方ない。レイルは補助、俺とカーミラで攻めるぞ〜」


「はい!」「は〜い」


数分後ゴブリンたちはあっさりと負けていた。


魔物の体内に必ずある魔力の結晶、魔石を回収して巣の中を見て回り人や残党がいないのを確認してショーンたちは村へと戻っていった。



戦闘描写苦手

だからこそ主人公は最強なのだ……

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