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それは街のどこにでもあるというわけではないけれど、
全く無いというほど珍しい場所ではなく。
あなたが毎日通る道のそばにも、
きっとなにくわぬ顔をして存在しているはずで。
慣れない者には異質な空気感を、慣れた者には他に無い安らぎを与える薄汚い聖地。
ありふれたビルの入口を抜けて、地下への階段をひとつ降りるごとに感じるだろう。
耳よりも身体に響く、その『音』が。
一度その、重く厚い扉を開けたらきっと、
破れかけた古いポスターも、ヤニ臭さも、憎たらしいほど愛想の無い人々も、
全て愛すべきものとなる。
光と影と、爆音。
ここはライブハウス。
刹那の煌めきの世界。
そんな舞台の、ラブ&バンドストーリー。
Love & Live。