第一話
「わらわを無視するとはなかなか…「うぉ!? 君みたいな少女がこんなところで何をしてるの?」
「わらわはおぬしをこの世界に連れてきた神じゃよ。おぬしに……「神様!?」
僕の目の前にはまだあどけなさの残る少女が立っている
「どうじゃ、この世界は気に入ったかの。 わらわが……「じゃあ俺に何か特殊な力でも授けてくれたの!?」
「人の話は最後まで聴けと習わんかったのか!!」
しまった、神様(?)をおこらせてしまったみたいだ。
「ふむ、まぁよい。寛大な心の持ち主であるわらわは許してしんぜよう」
よかった、なんとか許せて貰えたみたいだ。
「おぬしにはこの世界を救ってもらわねばならぬ。そのためにこの世界で生きていくのに必要な能力はすでに備わっているはずじゃ」
俺はその言葉をきくや否や手を前に翳し、頭の中に浮かぶ言の葉を紡ぐ。
「我、神に祝福を得し神の子なり。我が祈りをこの世界に顕現せしめよ!イグニスストーム!」
「ふわああああああああぁああああ!!!!」
目の前には雲を突き破るほどの高さの火柱が現れる。
これが、この世界での俺の能力!
「ありがとう神様! この能力を使ってこの世界を救って見せるよ!」
なぜか黒こげになっている神様にお礼を残し、近くに見える街へと俺は向かった。
「く…… この仕打ち、覚えているが良い……」
草原には焦げた何かが忌々しそうに街を睨む姿がそこにあった。