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17才  作者: 木下秋
10/10

♡5

 私の前髪を切り終え、する事がなくなった美咲は私の部屋に置いてあったファッション雑誌を手にとって読み出した。

 途中から美咲は持論を交えて最近のファッションに関するいろんな話を聞かせてくれた。「これは最近流行ってるけど、ぶっちゃけダサい」とか「結衣にはこんな服が似合うよ」とか。勉強になる。

 「また明日ね」と挨拶をして、美咲は帰って行った。週末には買い物に行く約束をした。

 夜ご飯を食べ終えて、自分の部屋に戻って宿題を始める。書いているとシャーペンの芯がポキリと折れて、文字が乱れていることに気づいた。

 明日もきっと祐ちゃんに「宿題見して」って言われるんだろうなぁと思い、今まで書いた答えを消して、丁寧に書き直す。

 トントン、とドアがノックされて「なに?」と返事をすると入って来たのはお姉ちゃんだった。

 「コーヒー。入れたよ」

 お姉ちゃんは喫茶店でアルバイトをしていて、最近は豆を挽いて一からコーヒーを作るのに凝っている。

 「ありがとう。……いい匂い」

 ベランダの窓を開けて外の空気を部屋に入れた。コーヒーの香りがより一層際立つ。

 私は祐ちゃんの事が好きなのかな。自分自身に問う。もちろん嫌いじゃないし、話してて楽しいし、もし……付き合ったしたら、退屈しないと思う。結構優しかったりするし。

 でも正直、私は恋がしたいだけなのかもしれない、と思う。

 十七才になったら恋をしたり、誰かと付き合ったり、そういう事を誰もがするものだと思ってた。マンガみたいに、ドラマチックな出会いがあるんだと思ってた。

 でも現実はそんな事もなくて。自分から行動しなきゃいけないのかな、なんて最近は思ってる。

 でもだからと言って恋がしたいから、祐ちゃんを好きになるなんて、順番が違うと思う。普通、好きになって、恋をするものだろう。

 それじゃ祐ちゃんに対して失礼だと思うし……。

 お風呂に入って、早めに布団に入る。

 その日は夢を見なかった。

まず初めに。最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。


そして。このような粗末なものを読ませてしまって申し訳ないです。


正直、書いてる時は自分も楽しくって、誰かに読んでもらうのも楽しみだったのですが、書き終えた後に「これを読んだ人は、これをおもしろいと思うかな?」と疑問に思いました。書き終えた作品に自信が持てなかったのです。「他の人に読んでもらって、おもしろい!と思って欲しい」という気持ちが足りなかったかもしれません。

なので、読んでもらった方には、時間を無駄にさせてしまったのではなかろうか……という気持ちがあります。


ですが、小説執筆もこういう失敗を積み重ねていって、上手くなっていくのだろうと思い、ネットにあげようと決めました。それに『テーマ短編』は友人の憂木冷くんと小説執筆の鍛錬のために始めたようなものなので、今回書いてみて、たくさんいい事がありました。


「小説を書くということはおもしろい!」と気づけた事、「これだけの長さのものが書けた!」という自信が付いた事、数々の反省点に気付けたという事、などです。

そうゆう意味で、『17才』は書いて良かったです


これからも月一で『テーマ短編』を書くのを続けて行こうと思っています。もっとたくさんの人に「おもしろい!」と思ってもらえるようなものを、きっと書きます。

ですので。よければ十月期の『テーマ短編』も読んでもらえると嬉しいです。

今月以内に書き終えて、十一月一日にあげる予定です。

長くなりましたが、まだつたない文章しか書けませんが、よければ。これからもよろしくお願いします。

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