適当に作る
楽しんでいただけたら幸いです
適当に作る
そう聞かれた時はらしいと思った。姉 浜崎美琴が世を驚かすゲームクリエイターだったことも、弟である私をアシスタントとして雇いたいと言われた時も姉さんらしいなぁと思った。しかし今回は非にならないほどその天才っぷりを感じている
姉はいつも凄かった
完璧ではないが完璧だったのだ
意味がわからないことを言っていると自覚している。しかしその言葉の意味通りの人物なのだ、姉は。言ってしまえば後出しジャンケンの擬人化。一度知ったことは忘れることはなく、体験を忘れることはなく、一度手本を見せてしまえばそれをそのままの精度と正確さ、つまり全問正解、技のコピーをやってのける、そして時間と共にその精度は上がる。コレが幼少期の頃
今では1を知って10を知るを体現しているレベルで進化している。何なら情報を与えなくても今までのことを結びつけて勝手に進化する。
そんな姉と違うのが弟である私、浜崎上無。どこぞの天皇さんを思い出す名前だ。姉はハイスペックと入れるが私は劣化版。周りとはよく比較されからかわれるので、同年代より辛い思いをしていると思っている。だが、劣化版と書いたがスペックは一般レベルの1.5倍はあるためからかってくる奴は大体返り討ちにできる。そして姉にもないものもある。私にはは「気配を完全に消す」ことができる。コレは完全に姉によって得たもので、心も未熟だった幼少期の頃に姉と比べられ泣いた時に「自分なんて消えれば、、、」と思い得たものだ
今はこれを使いこなし存在を消して別の場所から出てくることで簡単に移動もサボりもできる。ちなみに家族はこのことは知ってる
あと、姉と違うところは妄想癖があるところだろうか
さて、姉と比べると普通以上の天才以下のため「美琴の弟」として周りに見られていたため私は姉とは違う普通として努力し生きて来た。子供の頃から遊んだゲーム、それを作るために努力をし人並みにまで成長した
そして今、姉さんに「私の所で働かないか?」と言われている
姉さんは今外でそれなりに稼いでいるようでどこぞの社長をやっているらしい。年もあまり離れていないのに大したものだ
そして、新たな事業としてゲーム制作に手を出そうとし私を雇おうとしている 「YES」一択である。歳いかぬ若造である私を雇ってくれるところなどなかったため、ありがたい話である。そして具体的にどうゆうものを作るのか?と聞いた時に返ってきたのが
「適当に作る」
天才である姉らしい返事であった。全て私に任せるようだったので、会社の名だけ借り自由にやるとゆうことになった
仕事できる場所を手に入れたい。コレから普通の人生を歩もう!
さて、みなさんはお気づきでしょうか?天才である姉を持ったちょっとすごいだけの弟の話を聞いて違和感を感じていただけましたか?
彼は自分のことを「歳いかぬ若造」と評価しています。そして全てを私に任せるとのこと。流石に普通は弟に任せず上に頼むでしょう。ではなぜそれをしないのか?
理由は簡単 「彼以外雇っていないから」また彼女は天才肌です。損得のことを忘れていないはず、つまり彼は天才に利益をもたらすと思われたから雇われた
彼は自分のことを普通と言いましたがここまで言わせる彼は普通でしょうか?
それともう一つ情報を
彼が言う幼少期は0〜2歳まで、そして彼は今普通なら高校青春を謳歌してる年齢です。そして姉は普通は就職活動で忙しくなる年齢です。幼少期の頃に比較するのは同級生ではなく、大人。そして彼は彼の言う幼少期の時に大人から色々と言われ理解し対応できる能力を得た
さて、彼らは普通でしょうか?
普通とは人の物差しでしかなく、曖昧な幻のような儚いものにすぎない
ただ1人の天才によってその普通は変わっていくものだ