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5話_知識チートは難しい

本日五話目です。六話は来週投稿予定です。

 特訓を初めてはや数か月。定期的な特訓にも慣れ、どんどん筋力と体力が付いてきてた。ステータスにも少しずつ反映され始めている。


「ステータス、オープン」


 *****

 名前:サクラ・トレイル(桜庭龍馬)

 種族:ハーフエルフ(制限開放“小”)


 生命力:500 (3000)

 魔力:50000(300000)〈適正:天〉

 体力:G→F (A)

 物理攻撃力:G (G)

 魔法攻撃力:F (S)

 物理防御力:G→F (C)

 魔法防御力:F (A)

 器用さ:G (C)

 素早さ:G→G (B)

 運の良さ:G (G)


 特殊スキル:ステータス、アイテムボックス、鑑定

 *****


 鍛えたおかげで体力と物理防御力、素早さが上がった。もともと成長限界がGの物理攻撃力は上がっていないが成長限界なのでそこは諦めるしかない。鍛えるのはこのまま続けるとして休憩の合間にできることとして知識チートをしてみたい。日本ではそこまで頭がよくなかった私だけど日本で学んだ知識を使えばこっちでは天才扱いされるのではないか。分不相応とか言わないし本当の天才はそんなこと考えないとか言わない。麗しの母に毎日褒められて調子に乗ってるとか言わない。これはロマンなのだ。というわけで異世界の定番であるあれを考えてみた。


「みてみて、母さま。こんな遊びを考えてみたよ。売れると思う?」

「あら~?それはハサミ返しって遊びじゃない。どこで聞いたの?」

「へっ?」

「お母さまも小さいころによく遊んだわ~。大人になってからはやってないし久々にやろうかしら。」

「ハサミ返し…。すでにあったんだ…。」

「あらあら、落ち込まないの。簡単なものとはいえ一から考えただけですごいんだから。」

「かんたんなもの…。」

「あら~。もっと落ち込んじゃったわね。せっかく考えたんだし遊びましょうか。一度にたくさんの石がひっくり返ると面白いわよ~」


 そう、作って見せたのはオセロだ。異世界転生のお手軽お金稼ぎとして大活躍するはずのゲームだがすでにあったようだ。だれか前に転生者がいたのかと思ったが、その場合名前はオセロかリバーシになりそうだし違そうだ。上手くお金稼ぎができれば母の役に立てるかと思ったのに、とショックを受けると頭を撫でてもらえた。えへへ。

 ちなみに母とやったハサミ返しは一度も勝てませんでした。


 ―――


 次に定番の知識チートと言えば食事だろうか。一人暮らしをしていたから簡単な料理ならできるし、おいしい料理を母に食べさせてあげられると思う。


「母さま。お料理の手伝いがしたいです。」

「丁寧な言葉遣いでどうしたの?サクラはまだ三歳なんだし、料理は危ないからだめよ~。もっと大きくなったら教えてあげるからね。」


 普通に断られてしまった。年齢について忘れていたが中身はすでに三十年近く生きてきた身である。平気だと思うのだが母に伝えるすべはない。


「お料理してみたいな。」

「そんなに言うってことはお母さまの料理はまずいのかしら…。」

「そんなことないよ。母さまの役に立ちたいだけだから。」

「そうなの?でもサクラは一緒にいるだけで私の役に立っているわよ~。」

「ほんとう?」

「ええ。一緒にいるだけで元気がでてくるもの。」


 うむ。力こぶ作ろうとしてる母は可愛い。…ではなく、上目遣いでおねだりしてみたら思いのほか悲しませてしまった。母を悲しませるのは本意ではないので諦めるしかない。

 ちなみにお昼ご飯は今日もおいしかったです。


 ―――


 よくよく考えたら料理も日本にいたころと同じような料理も出てきているし、台所に立ったところで特に複雑な料理ができるわけでもなかったので、そもそも料理チートは無理だったし改善するところもなかったことに気が付いた。お米などの日本食も空島で作られているらしく定期的に入手する機会があるため困っていない。旅に出たときは絶対に空島に行きたいと思う。


 他に定番な知識チートは…。もうネタがない。下水道も魔法で整備されているみたいだし、衛生観念もしっかりしている。電気機械的なものは専門家でないから分からないしゴーレムなどの魔法や魔法道具がある時点で求められていない。車はないけど魔法のかけられた馬車のおかげで揺れもないらしい。


 忘れていたが原作知識のチートならあるかもしれない。ライラスたちで魔王討伐だって何度もしてきたのだ。サクラでは一度も倒したことないけれど…。


 旅立ちパートでは各国や村の情報しかないから旅に出た後じゃないと役に立たないし、共通ルートも王都まででないと役に立たない。魔王討伐パートは魔王について復活前のことが出てきたわけでもなく弱点は知っている程度の知識しかない。もし、もうすぐ魔王が復活すると言った場合、母は信じるかもしれないが他の人は信じないだろう。子供の戯言としてとらえられるだろうし最悪民の不安を増長させたとか言って処刑されるかも…。さすがに処刑はないにしても白い目で見られるのは確かだろう。


 …うん。私に知識チートは無理だったようだ。


*****

Tips ローズ・トレイル

 エルフの女王だったが世界を見たいと冒険者になって旅をしていた。とある旅先で恋をしてサクラを産んだ。エルフの中で人気が高く、エルフの民は首を長くしてローズの帰りを待っている。が、気が長すぎてすでに数百年たっている。また、本人は帰ったら女王として仕事をしなくてはいけないため帰るつもりはない。サクラが大好きで異常な成長もさすがはサクラね~と思うだけ。本の話でビクッとしたのは冒険者時代にやったやんちゃが本に書かれたことがあるため。ちなみに本はすでに処分しているためサクラが見ることはない。普段は天然も入っていて可愛らしいが怒らせると怖い。とても怖い。魔王が裸足で逃げるレベル。


 ステータス

 名前:ローズ・トレイル

 種族:エルフ


 生命力:2000

 魔力:20000〈適正:水、木〉

 体力:S

 物理攻撃力:S

 魔法攻撃力:S

 物理防御力:C

 魔法防御力:B

 器用さ:E

 素早さ:S

 運の良さ:F

誤字脱字報告お待ちしております。

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