真夏の夜の淫夢~野獣と化した先輩~
「ん-いいときには結構いくね」と、田所が言った。
続けて遠野が「へー。焼きたくなりますよぉ」
「結構楽だったよ」そう言っている間に田所の家の前に着いた。
「こ↑こ↓」
「はえーすっごいおっきぃ……」
ガチャン 音を立てドアが開く
「入って、遠野」
「いいんですか!?田所先輩!おじゃましまーす」
「本当におっきぃっすね……先輩の家。今日はホント疲れましたよー」
「ねー練習きつかったね」
「そうですね」
「なぁ、遠野、うちさぁ、屋上……あんだけど焼いてかない?」
「あぁ、いいっすねぇ!」
こうして二人は屋上に移動した。
「見られないですかね?」
「大丈夫でしょ、まぁ、多少はね?」
「熱いっすね」
「オイル塗ろっか」
「……はい」
ここで、遠野は気付いてしまった。自分が尊敬する先輩田所の野獣のような眼光が自分に向けられていることを……!
(なんだ?この感じ)遠野にはわからない。しかしそれは恐怖となって現れていた。そしてその恐怖によって股間のものも小さくなっているのだ!(わからん…………俺の目の前にいるのは何だ?)と、田所の心の声が聞こえてくるようであった。
一方そのころ1Fでは……
「部長、僕も食べてっていいですか?」「うんいいぞぉ~」
「わーおいしそ―いただきまーす!!うまい!!!」
「だよなぁ!!」
2階を見上げる三浦。
「あれぇ~あの二人遅いっスねぇ~?」
「確かにそうだな、なんかあったのか?」
1階の二人が見上げようとしたその時 ギィイィーッバタンドタァーンバタッドサッン!!!ドォオオオンンバキボコ 激しい物音がして二人の人間が床に倒れたような大きな振動があった。2階からである。
「何でしょう?」恐る恐る聞いてくる木村。
「ちょっと見てみましょうか」(ヤバイことになってないといいけど)という心の中の願いはすぐに打ち砕かれることになる……。
3人が3人同じ思いを持った瞬間だった。そこには先ほどまで立っていたはずの2人の人間の姿はなく、ただコンクリート製の階段があるだけであった。
「そういえば、木村さおまえさ、さっき俺たちが着替えているときチラチラ見てただろ」
「いや、そんなこと……」木村はとぼける。
しかし、浩二が追及する。
「うそつけ、絶対見てたゾ」
「そうだよ(便乗)」
「いや、本当に見て無いですよ、てか何で見る必要があるんですか!(焦り)」
するとすかさず浩二が言う。
「お前ホモなんじゃないのか?」
「ちげーよ!!!僕は女の子のほうが好きだよ!!」
「え?」3人は困惑した。
「どういうことだ?」三浦は聞く。
「だから違うんですよ。実は中学のときに仲良かった奴がいたんですけど……」
そういうと木村は自分の過去の話を始めた。その内容はこうだ。中二の時に仲良くなった男の子がいるらしいのだがどうもその男から好かれてしまっているらしいのだ。それが嫌だったので付き合うことは無かったそうなんだがそれとは別に向こうの方で好きになってしまったらしくそれをどうしても諦められないというような内容の話を聞かされたそうだ。
「つまり友達としてじゃなくて恋愛感情で見られてるってわけなのか」
「はい……」
「気持ち悪いなぁ~!」三浦は顔をしかめた。
「木村……」
浩二が真面目な顔で言った。
「なんですか、先輩」
「お前のことが、好きだったんだよ!」浩二の唐突な告白に、木村は……「ふざけんなよ!!!ばっかにしてんのか!?俺だって好きな人いるっつーの!!!!」
その言葉と同時に木村の手は拳となり、浩二の顔に向かって一直線に飛んでいった。
ゴスゥッ!! 鈍い音と共に倒れる浩二……
「好きな人っていうのは、浩二先輩の事ですよ」「まじ……?」
「はい、いつ言おうかなと思ってたんすけどこんな時にタイミングよく言ってくれるなんて先輩すごいっすよ!ホント、ありがとうございます!!!」
(照れ隠しとはいえ、あんなことを……)
「おい、大丈夫かよ」
「あ、はい。平気です」
「大丈夫ならいいんだけどよ」
「あ!先輩好きっす」
「俺もお前が好きだ」
「犯していいっすか」
「好きにしろ」こうして二人は熱いキスをした。
その光景を見ていた三浦は……
「ちょ、お、お前らまさか……!」
「そうだよ(便乗)」
「俺も混ぜろ!」
三浦が浩二を押し倒す。そして、木村は田所に……
「先輩、僕たちもやります?」
「もちろんやるぞぉ!!」
こうして3人での乱交が始まった。
(ははっ、楽しいぜ!!)
「先輩、僕の舐めてください」
「おう、いいゾ」
「田所せんぱーい、口の中に突っ込んでください」
「ああ、いくぞ」
そして田所は
「いいよ、こいよ!」「はぁ……はぁ……田所先輩……」
「あーイク、いきそう」
「あっ俺もだ。出すぞぉ!!」
「んあああああああああああああああああああ!イキスギぃ!」
三人同時にイッてしまった。
その後、三人ともそのまま寝てしまい、次の日は練習できなかったとか。
「あれ?部長?どこにいったんですか?いないなぁ~、もう帰っちゃったのか?」
そして翌朝、
「おはようございまーす!!」
元気いっぱいの声を出しながら部室に入って来る木村の姿があった。
「なんだ、今日は早いじゃないか。なんかあったか?」
「いえ、別に。ただ早く来たかっただけですよ」
昨日のことは忘れている様子である。
「みんないるかぁ?」
「あれぇ~、田所さんじゃないスか。どしたんですか?」「ちょっと聞きたいことがあるんだが」
そう切り出し話し始める。
「木村のことなんだけどさ、あいつってホモなのかなぁ?」
「えええええええええ!!!」
3人は驚きを隠すことができなかったようだ。
しかし、実はこのとき、この3人もまた同じことを感じていたのであった。
それは、木村が浩二に対して好意を抱いているのではないかということであり、またホモなのではないかということであった。
そこで相談し合い結果こうなった。もし仮にホモであるならばこのまま放置しておくわけにはいかないと思い、まずは確かめることから始めようということになった。
方法は簡単で二人きりの状況を作り、ホモかどうかを確認するというものであった。
幸いにも今週はテスト期間のため部活は休みとなっていた。
~完結~