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つまり養ってくれるってことですか?  作者: なおほゆよ
無人島編
22/52

やっぱり日常系の話なら色恋沙汰の一つや二つは無いとね

前回のあらすじ


10人目のプレイヤー?なんの話だ?






人物紹介


ゲームマスター側


田中 殺し合いサバイバルゲームのゲームマスター。妻と娘が二人いるらしい。…Mr.X?誰のことだ?。


助手 田中の助手。デスゲームの行方は彼の手にかかっていると言っても過言ではない。


ボス ボスはボスでボス以外の何者でもない。なんか偉い人と繋がりがあるらしい。


Q プレイヤー達の安否の偽造工作員。兄貴と接触を試みる。




プレイヤー


萩山レンジ (ニート)高校を中卒後、就職が決まらずそのままニートになった。家に帰っても居場所がないため家に帰りたがらない。行方不明と記憶喪失の経歴がある。


月宮カグヤ (JK) 女子高生。Mr.Xから支給された携帯を即行で無くしたドジっ子。レンジとは旧知の仲らしい


天城ショウタ (ショタ)7歳のショタ。虐待を受けて育って来たために家に帰りたがらない。


平間和也 (イケメン) 24歳のイケメン。島が気に入ったので家に帰りたがらない。


西谷マキ (アパレル) アパレルショップで働いていたが、親が残した借金が返せず、日々取り立てに追われていたので家に帰りたがらない。じつは農家の娘。


小坂慎太郎 (係長) 年頃の娘と妻を持つ係長。娘から一緒の洗濯機で下着洗いたくないと言われたのがショックだったのか、家に居場所がないと感じて家に帰りたがらない。娘の名前はモトコ。


黒崎サナエ (ビッチ) 大学生のクソビッチ。イケメンを好きになったために家に帰りたがらない。ビッチに効く足ツボを刺激されると身も心も美少女のヴィッチさんに転生する。


鬼塚ケイ (犯罪者) 犯罪を犯し、警察に追われていたところを拉致された。シャバにいるより島の方が安全と判断して家に帰りたがらない。


石川哲也 (おじいちゃん)89歳のおじいちゃん。昨年ひ孫の顔も見れたのでもう現世に思い残すこともなく、少なくとも人を殺してまで家に帰ろうとはしない。覗きに失敗してこの世を去っていった。


エンジェル プレイヤー達の殺し合いを阻止すべく動く謎の人物。最近出番ないね。





その他


タケシ 黒崎サナエ(ビッチ)の彼氏と思われる人物。頑張れ、タケシ。


兄貴 タケシが襲ったヤクザの舎弟頭的な存在のインテリヤクザ。鬼塚ケイを探し出し、殺すことを目的としている。


ヤクザ 兄貴の部下のヤクザ。主に兄貴の解説役。

ニート「田中さん、暇だから何とかしてよ」


お昼過ぎ、田中さんに電話をかけたニートの第一声はそれだった。


田中「暇だからって…そんな理由で電話をかけてくるなよ」


ニート「つれないことを言うなよ。この島って娯楽用品とかこの携帯くらいしか無いからさ、やることもなくて、暇で暇で死にそうなんだよ」


田中「ワシ的には死んでもらって構わんのだが…」


ニート「とにかく暇なんだよ。話し相手にでもなってくれよ」


田中「断る。それになにを話せばいいかわからんし…」


ニート「べつに大した話をしてくれなくてもいいんだよ。田中さんの性癖でも話してくれれば十分暇潰しになる」


田中「なんでニートの暇潰しのためにワシが身を削らなきゃいけないんだ?」


ニート「ショタとはよく電話をしてるんだろ?。それの代わりだと思って俺との電話に付き合ってくれよ。べつにショタと電話すんのと、俺と電話すんのも大差無いだろ?」


田中「はっ?貴様ごときがショタ君と同等だとぬかすか?。身の程を知れ、殺すぞ」


ニート「おぉ…まさか田中さんに殺すと言われる日が来るとは…」


田中「第一、他のプレイヤーはどうした?。そいつらに構って貰えよ」


ニート「それもそうだな。みんなでトランプでもするか…」


田中「そうしろそうしろ。ワシはニートに構っていられるほど忙しくは無いんだ」


ニート「嘘だぁ。田中さん、絶対暇でしょ?」


田中「言っておくが、ワシは勤務中だぞ」


ニート「へぇ、勤務中なんだ。…っていうかさ、田中さんの仕事ってなに?」


田中「主な仕事はこのゲームの管理人だ」


ニート「このゲームの管理人って…具体的にはなにするの?」


田中「ゲームの観察と報告」


ニート「絶対暇でしょ?その仕事」


田中「…確かに、実際に暇なんだがな…」


ニート「楽でいいなぁ、俺もその仕事に就きたいな。どうやったらその仕事に就けるの?」


田中「元々、ワシは研究職をしててな。そのコネで今の職に就いたんだ。…っていうか、ワシはまたいらんことをペラペラ話してしまったな」


ニート「本当に口が軽いな、田中さんは」


田中「とにかく、ワシは忙しいからニートには構えない。他のプレイヤーでも探して来い」


ニート「仕方が無いからそうするよ」


田中「あ、そうだ。この前、JKにニートのことをどう思ってるか聞いたんだがな…」


ニート「そういえば、そう言う話してたね。…それで、なんて言ってた?」


田中「ふっふっふ、気になるか?」


ニート「い、いや、べつにJKが俺のことどう思ってようが、か、関係無いし、全然興味なんか無いし、全く気になんないわぁ。…で、でも田中さんがどうしてもっていうなら聞いてやるよ」


田中「ニートのツンデレとか需要ないわぁ…」


ニート「そ、それで、なんて言ってた?」


田中「喜べ。脈アリだ、しかもかなりの脈アリだ」


ニート「ほ、ほんとに?」


田中「いけるいける、ニートならいける」


ニート「い、いや、べつに、お、俺はあいつのことなんとも思ってないし、う、嬉しくなんか無いし。ま、まぁ、あいつが付き合って欲しいなら、付き合ってやらなくもないけど…」


田中「はいはい、あとは自分で頑張れ」


ニート「っていうか、田中さん、本当にそれとなく聞いといてくれたんだよな?」


田中「安心しろ。このワシが口を滑らすと思うか?」


ニート「この通話の中ですでに2,3回口を滑らせていたんですが?」


田中「ま、まぁ、とにかく忙しいから電話切るぞ」


田中さんとの通話が終了したあと、ニートは独り言をぼそりと呟いた。


ニート「脈アリ、か…」


そしてその後、暇潰しのために他のプレイヤーを探しに歩き出した。






アパレル「あら?ニート。どうかしたの?」


ニート「暇だからさ、トランプでもしない?」


アパレル「悪いけど、これから晩御飯の準備があるから暇じゃないのよね」


ニート「そっか、晩御飯の準備があるのか。毎日毎日、アパレルは大変だなぁ…俺は手伝わないけど」


アパレル「そこまでハッキリ手伝わないって言われたら清々しいわ」


ニート「だろ?。ちなみに、今日の晩御飯はなに?」


アパレル「小松菜のスープよ」


ニート「げぇ…また小松菜かよ…」


アパレル「何か文句でもあるの?。べつに私はニートを小松菜の肥やしにしても構わないんだけど…」


ニート「今日もおいしいご飯をありがとうございます、オカン」


アパレル「ふむ、苦しゅうない苦しゅうない」


ニート「他に誰かこの付近にいないかな?。トランプに誘いたい」


アパレル「多分、その辺でショタ君が散歩してるわ」


ニート「ふーん…探してくるわ」


アパレル「いってらっしゃい」






ニートが辺りに誰かいないかを探していると、岩に腰掛けた係長が空を見上げながら惚けていた。


ニート「係長、なにやってるの?」


係長「おや?ニート君か。ちょっといま、仕事のことを考えていてね」


ニート「仕事?。なんで?」


係長「今更ながら、僕がこの島にいる間、僕がいなくても仕事がまわっているかを考えていたんだ」


ニート「置いてきた仕事がちゃんとまわってるか心配なのか?」


係長「そういうことだね」


ニート「デスゲームの最中でも仕事を気にかける社畜の鑑だな」


係長「それもそうだね」


ニート「大丈夫だろ、係長がいなくても他の誰かが代わりをしてくれるだろ」


係長「うん、それもそうだね。…でも、それはそれで寂しいんだよ」


ニート「寂しい?」


係長「ニートには分からないかもしれないね。ようするにさ、この社会は自分という歯車がなくても上手く機能しちゃうってことだよ」


ニート「それが寂しいと?」


係長「そうだね。自分の存在意義を問いたくなるよ、まるで誰も僕を必要としてくれないみたいでさ」


ニート「いや、そんなことないぞ。少なくとも俺には係長がいなきゃ困る。係長がいないと俺に回ってくる仕事が増えちゃうだろ?」


係長「それもそうだね」


ニート「それに遊び相手が減っても困る。そういうわけでトランプに付き合ってくれよ」


係長「いいけどなにをやるの?」


ニート「もうちょっと人を増やしてから考える。この辺で他に誰か見かけなかったか?」


係長「それならショタ君がこの辺に…」


ショタ「呼んだ?」


ショタがタイミングよく現れた。


ニート「おう、ちょうどいいところに来たな。トランプやらないか?」


ショタ「いいよ」


ニート「よし、これで3人だな。あと2、3人欲しいな。他に誰か見かけなかったか?」


ショタ「あっちで2人見かけたよ」


ニート「よし、案内してくれ、ショタ」







ショタの案内で森を歩いていたニートはイケメンとヴィッチを見かけた。


ニート「あれはイケメンと…ヴィッチさんか…」


※説明しよう!。ヴィッチさんとは、ビッチがビッチによく効くツボを刺激されることによって身も心も美少女になった姿である!。え?、ビッチによく効くツボがどこにあるかって?。知らねえよ、やる気スイッチの隣にでもあるんじゃねぇ?。


イケメンとヴィッチは森で仲良く談笑しながら木の実や山菜を収穫していた。


美しき2人が仲睦まじく森を歩くその光景は美しい一枚の絵画のようなに見えた。


なにを話しているのか気になったニートはしばらく話を盗み聞きすることにした。


イケメン「夏の木漏れ日に照らされて、森の緑が映えるように、この僕という太陽に照らされた君はなんと美しいことだろう…」


ヴィッチ「やだ、そんなことありませんわ」


イケメン「ここにバラでも咲いていたなら、束ねて君にプレゼントしたいところだった。…いや、やめておこう、バラが君の美しさに嫉妬してしまうから…」


ヴィッチ「恥ずかしいですわ。無理してそんなことおっしゃらなくてもよろしいのに…」


そんな様子を茂みから観察していたニートとショタ。


ショタ「…なんかイケメンのにいちゃんが気持ち悪いことほざいてるけど、どうしちゃったのかな?」


ニート「夏の熱中症にでもやられたのか…もしくはヴィッチさんを口説いてるかだな」


ショタ「そっか、ヴィッチお姉ちゃん綺麗だもんね」


ニート「まさかイケメンのやつ、ヴィッチさんを口説き落とそうとするとするとは…。っていうか、これってどういうことになってんだ?。ビッチはイケメンに言い寄ってるけどヴィッチさんはどうなんだ?」


ショタ「よく分かんないけど、上手くいくといいね」


ニート「さすがはショタだ。人の恋愛を温かく見守ることができる良い子だ。だがな、世の中にはリア充を許せない卑しい人間もいるんだよ。…この俺のようにな」


ニートはショタにそう告げると、近くに生えていたネコジャラシを抜き取り、イケメンとヴィッチの元に走って行った。


ニート「やあやあやあ!!!お二人さん、ご機嫌いかが?。僕は元気さ!、超元気さ!!。君たちはどうだい!?元気でやってるかい?。あれ?あれれれれ?もしかしてお邪魔しちゃったかな?2人の良いムードをぶち壊しちゃったかな?。いやー、ごめんね、気が付かなかったわ、まさか邪魔してたなんて思わなかったからさ。お詫びと言ってはなんだけど、バラの代わりにネコジャラシを見つけたから、これでも束ねてプレゼントしたらどうかな?。え?ネコジャラシが嫉妬しちゃうって?。いやいやいや、安心して、ネコジャラシは嫉妬なんかしないからさ。どっちかって言うと嫉妬してるのは俺の方だし」


いきなり現れて空気を読めていない謎のマシンガントークで雰囲気をぶち壊し始めたニート。


それもそのはずだ、彼は暇とリア充と穀を潰すことを生業としているのだから。


勢いの止まらないニートは最終的にネコジャラシを股間にあてがって、振り回しながら品のない言葉を何度も繰り返し叫んでいた。


こいつもこいつでリア充を潰すことに必死なのである。


一通り、雰囲気をぶち壊した後、ニートはヴィッチに頭を打っていないかを心配された。


ニート「大丈夫です、この頭は生まれつきの先天性のものなんで、不治の病なんで大丈夫です」


その後、2人をトランプに誘ったが、断られた。







ニート「犯罪者、トランプやらない?」


イケメン達から犯罪者の居場所を聞いたニートは犯罪者をトランプに誘った。


犯罪者「トランプ?。悪いが、他にやることがある」


ニート「なにをやるの?」


犯罪者「浜辺でドラム缶を見つけてな…。これで風呂でも作ろうと思ってさ」


ニート「いいね。風呂なんてしばらく入って無かったし。…でも俺は手伝わないけど」


犯罪者「よし、お前は風呂に入れてやらん」


ニート「そんなケチなこと言うなよ。俺だってトランプで忙しいんだ」


犯罪者「トランプは仕事じゃねえだろ」


ニート「そんなことねえよ。トランプだって大変だよ?。いつだって真剣勝負だからさ、精神が摩耗するし、カードをシャッフルしたり、配ったり、なにかと肉体労働もこなさなきゃいけないしさ」


犯罪者「へぇ…そんなに大変なら代わってやろうか?」


ニート「いや、トランプなんていう大役を代わってもらうなんて出来ない。これは俺には課せられた使命なんだ」


犯罪者「…そこまで胸を張って言えるなら、もはやなにも言うまい」


ニート「分かってくれたか」


犯罪者「そういえば、向こうでJKが暇そうにしてたぞ。トランプならそっちを誘え」






犯罪者に言われた方に進んでみると、座り込んで地面をまじまじと眺めていたJKを発見した。


ニート「…なにやってんの?」


JK「アリを…眺めてる」


ニート「お、おう…」


JK「朝早くからやってたから…かれこれ6時間くらいこうしてる」


ニート「そ、そうか…」


もはやなんと声をかければいいのかわからないニートであった。


JK「アリは…楽しいのだろうか?」


ニート「…なにが?」


JK「ただひたすらに食べ物を探し回り、運ぶこの単純作業を繰り返すだけの日々。遺伝子というプログラムに組み込まれたルーチンワークを反芻し、なにを考えるでもなく列をなし、食料確保に勤しむだけの生命体。そんな人生、なにが楽しいのだろうか?」


ニート「逆に聞くけど、それを6時間も眺めて楽しいか?」


JK「…それを言われたら、なにも言えなくなる」


ニート「そ、そうか…」


特に話すことが思いつかなかったニートはJKの横に座ってアリを眺めることにした。


列をなしたアリは、規則正しく巣穴を行き交いする。


その様子を5秒で見飽きたニートはふと、『脈アリだ』という、田中さんの言葉が頭によぎった。…アリだけに。


チラリと隣を見るとJKの物憂い顔が意外にも近くにあることに気が付いた。


なんとなく気恥ずかしく思ったニートはさりげなくJKと距離をとった。


童貞だからね、しょうがないね。


JKを異性として意識してしまったニートは、恥ずかしさと緊張で頭が回らなくなり、これからなにをすれば良いのか分からなくなってしまった。


童貞だからね、しょうがないね。


だからといって、この場を去るのもなにか勿体無いと感じたので、アリを観察するふりをしながら、なにかが起きることを期待しつつ、黙ってその場で座り込むことにした。


童貞だからね、しょうがないね。


そうして1人でニートがソワソワしていると、JKが口を開いた。


JK「ねぇ、レンジは私のことどう思ってる?」


ニート「えっ?え?」


突然の意味深な質問にニートは期待と緊張が入り混じり、なんと答えて良いか分からずただただ慌てふためくばかりであった。


JK「レンジの目には…私はちゃんと普通に見えているだろうか?」


ニート「えっと…それはどういうこと?」


JK「レンジは覚えてないかもしれないけど、私にもいろいろあったからさ…。以前も軽く話したと思うけど、私は軽度の精神病を患ってるの」


ニート「そういえば、少しだけそんな話が出ていたような…」


※14話あたり。


ニート「でも、俺にはJKがそんな風には見えなかったぞ。言われなきゃ分かんなかった」


JK「普段は大丈夫なんだけど…時々ね。島に来てだいぶ良くなったとは思うけど…」


ニート「そうだったのか…」


JK「でも、普通に見えてるなら問題無いかな」


ニート「…べつに、無理して普通を装うことはないだろ。他のプレイヤーだって、JKが辛いんだったら力になってくれるだろ。…俺だって力になるし」


JK「それもそうだね。…よし!そろそろ晩御飯だし、私はアパレルさんを手伝いに行くよ」


ニート「おう。今日の晩御飯、小松菜らしいから、俺の分は少な目で頼む」


JK「好き嫌いするな、しっかり食べろ。…でも、私のことを昔みたいにカグヤって呼んでくれるなら考えてやる」


ニート「え…えっと…」


JK「嫌なら小松菜でも食べろ。じゃあね、話聞いてくれてありがと」










ニート「女の子を下の名前で呼ぶとか、マジ無理っす」


JKをトランプに誘えなかったニートは結局、係長とショタと一緒にババ抜きをしていた。


係長「確かに、慣れていないとなかなか下の名前で呼べないよね。…でも、話からすると昔は下の名前で呼んでたんでしょ?」


ニート「そうらしいね。昔の俺からコミュ力分けて欲しいわ」


ショタ「どうして名前で呼ぶのが嫌なの?」


ニート「そりゃあさ、せっかく俺が付けたアダ名が定着したところで下の名前で呼び始めたら読者に分かりにくくなっちゃうだろ?。そういうのを考慮してるから、俺は下の名前で呼ぶのが嫌なんだ。…べ、べつに恥かしいからとかじゃないんだからね!!」


係長「…なんで、君ってときどきツンデレやってるの?」


ニート「ツンデレやる人が誰もいないから、せっかくのツンデレ枠が余っちゃって勿体無いから、俺が代わりにそこを埋めることにしたんだよ」


係長「需要ないからやめよ」


結局トランプはショタの一人勝ちで終わったとさ。







一方、モニタールームでは…。


田中「…今日も平和な1日だったな」


助手「そうですね。このままこの小説をほのぼの日常系無人島生活路線に切り替えても良いんじゃないかと思うほど平和でしたね」


田中「うん、もう切り替えても良いんじゃないかな?」


助手「いや、それは困ります。あと、この前話した10人目のプレイヤー、どうするんですか?」


田中「どうしよっか?。なんかどっちでも良くなってきたよ」


助手「しっかりしてください、Mr.X」


田中「………」


助手「………」


田中「あ、Mr.Xってワシのことか」


助手「それ忘れるとかどんな頭してるんだよ!?」


田中さんの携帯が鳴り始めたのはそんな時だった。


田中「あ、メールだ」


助手「誰からですか?」


田中「…エンジェルからだ」


助手「エンジェルからメール!?。見せてください」


『先日の私からのサプライズプレゼントは楽しんで貰えたかな?。あのドッキリは私が考えたものだからね、楽しんでくれたのなら何よりだ。ところで、デスゲーム(笑)が始まってもう結構時間が経ったけど、こんなんでいいのかな?。そろそろ私を捕まえてみろ、デスゲームを始めたいのなら。

P.S もうヒントは充分に渡したはずだよ?』


助手「先日のサプライズプレゼントというと…田中さんへのドッキリのやつのことですかね?」


田中「おそらくはそうなんだろうな」


助手「しかし…なぜこのタイミングでそれについてのメールを送って来たんだ…」


田中「それについてだが、どうやらあのサプライズの話の後は本来ならべつの話がされる予定で、そこでこのメールが送られてくるはずだったんだがな、思ったより話がつまらなくてボツになって、このメールを送るタイミングを失ってしまったのだ。でもこのメールはストーリーに関わる重要な内容だからずっとタイミングを伺ってて、このタイミングで挿入することになったらしい」


助手「すっごいメタい」


田中「だが、このメールからなにがわかるというのか…。確か、例のサプライズはプレイヤーが言うにはみんなで考えたものらしい。だがエンジェルがこう言っているのだから、おそらくさりげなくエンジェルがこういうサプライズプレゼントになるように誘導したのだろう。だから、このサプライズプレゼントを考えた人物からエンジェルを割り出すのは難しい。…それなのに、このメールが何かのヒントになるというのか?」


助手「おぉ…田中さんにして考察している」


田中「…いったい、エンジェルは何者なんだ」


謎は深まるばかりである。

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