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持論:ちょっと待て、使わない設定は必要ない

 疑問:キャラの要素は多ければ多いほどいいんだな?



 前項【書いてるのはキャラじゃない、フィクションの人間なんだ!】の続きです。

 ただし「小説を書くのに勢いが大事なんだよ!」という方は読まない方がいいかもしれません。



 いらないものを持っていても仕方ないのです。

 部屋のゴミは捨てるべきです。でないとゴミ屋敷になってしまいます。生ゴミがあった場合は最悪です。

 別れた恋人との思い出の品は捨てるべきです。

 捨てられない? その人次第なので強くは言いませんが、過去の恋愛に引きずらずに新たな一歩を踏み出したいなら捨てた方がいいかと。


 小説でも似たようなことが起こり、作者の思惑が先に立ちすぎて、不必要なキャラクターや設定を作ってしまうことがあるのです。

 前項でキャラの設定は濃い方がいいとは言いましたが、むやみやたらと項目があればいいわけでもない。

 そしてそのまま物語を書き進めてしまうと、身動きつかなくなって後悔することがあります。

 だからひとまず作者さんの描きいたい物語に、そのキャラクターが、その設定が必要なのかと、一度見直す時間を作った方がいいかと。「こんな小説書いてやろう!」と意気込んで脳内物質流出状態で作った時などは特に。



 たとえば「なろう」で多い異世界召還・転生型のストーリー。

 主人公が現代日本人の意識を持っていないとダメなのでしょうか?

 最初からファンタジー世界の住人ではダメなのでしょうか?


 逆にファンタジー世界の住人でないとダメなのでしょうか?

 わざわざ独自設定を作る必要のない、馴染みある現代日本でそのキャラクターの物語は作ることはできないのでしょうか?


 TS(性転換)は必要ですか? タイ辺りで手術するリアル性転換ではなくて、ゲームとか不思議現象とか転生で精神と肉体の性別が変わってしまうタイプ。

 最初から精神と肉体の性別が一緒ではダメなのですか?


 特殊なしゃべり方をする必要があるのでしょうか?

 口調でキャラ分けしようとしているだけないでしょうか?


 人間以外のキャラクターが必要なのでしょうか?

 異世界だからって人間だけの話でも別に問題ないのでは?


 キャラクターが持つ立場や特技を生かす機会があるのでしょうか?

 出す機会が一度しかないなら、ご都合主義と写る可能性が高いですが、どうですか?


 少し前に行われていた事業仕分けの「二位じゃダメなんですか?」を思い出す、重箱の隅をつつくような質問ですが、そうやって作者さんは一度振り返ってみてください。

 そう問われて「この物語にはその設定が必要」と答えられるなら、問題ありません。

 ただし最初は必要と思っていた設定も、実際に物語を作ってる最中に「この設定はいらない」と気づくパターンも多いですから、一概には言えない部分もあります。


 そして設定の必要性に疑問を覚えた場合、作者の思惑が先に立った「なくても困らないもの」です。

 「なければ困るもの」「あった方がいいもの」の必要性に疑問を覚えるはずないのですから。


 それをどうするか?

 部屋の片付けと同じです。「なくても困らないもの」を捨てるかどうかは、やはり作者さん次第です。サッパリ捨てるもよし、未練を感じて残すもよし。

 ただひとつ注意点を。

 作品作りにプラスになることはなく、設定矛盾というマイナスになる可能性が大きいです。

 もしそれが足かせになった時、引きずりながらでも歩ける鉄球程度の重りなのか、あるいは完全にその場に縫い付ける鉄杭なのか、その時になってみないとわかりませんが、作者さんの歩み(執筆)を妨げるものになる覚悟をしましょう。


 「使わないけど不要なもの」と「あった方がいいもの」を勘違いはしてはいけないのです。

 現実に部屋にあるもので「使わないけど捨ててはならなないもの」は、非常用品だけです。しかもそれは「あった方がいいもの」「使わない方がいいもの」という品物ですから、捨てないゴミとは意味が違います。


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