二度目の高校生に…。
久しぶりにこっち側を投稿します。
『――――続いてのニュースです。今朝、ホームレスから大富豪になった事で一躍有名となった、長松英輔さんが、北川雄吾さんに殺されました。しかし、北川雄吾さんは、殺人免許証を所持している為、罪に問われる事はありません――――』
昨日彦星から長松が彦星側の当選者だと言う事は聞いた。
そして、北川の写真を見て確信。
北川は織姫側だ。
瞳が赤い。
と。
いいますか。
なに? 殺人免許証? なにそれ?
『――――殺人免許証とは、国際連盟が今年発行した、その名の通り、殺人に関わるありとあらゆる罪を免除する、という、世界に一つしかない免許証です。北川雄吾さんからのメッセージが届いています。「25年前の七夕で願ったらよぉ、なんか叶った。これからも殺人していくからよろしくぅ!」との事です――――』
☆☆☆
『――ああ、そうだ、桜ちゃんは明日から剣崎高校に一年生として通ってもらうから。戸籍とかもちゃんと作ったから、もう一度エンジョイ! 高校生活! 援交とかしちゃ駄目だよ?――』
しないよ!
僕の突っ込み――というか指摘?――に彦星は耳を貸さなかった。
ピンポーン
ガチャ
ビュン
「桜! 剣崎高校の制服が届いたわ! この彦星さん? いいご趣味をしてらっしゃるわ!」
ビュン、というのは、母さんが玄関から僕の部屋へ帰ってくる音だったようだ。……母さんが無駄にハイスペックだ……。
ああ、結構前から気になってたけど、なんで僕は男から女になっただけじゃなく、年齢も逆戻りしてるんだろう?
『――それはね、君の願いが、女になりたいではなく、女の子になりたい、だったからだよ。ちなみに、見た目はー、ボクの好みで作りましたー☆――』
そうですか。
僕は女の子ですか。
一度成人している身としてはなー…。
さっき冷蔵庫に手が届かなかったのはそれでか。
今の身長は、……大体155cmくらい?
10センチくらい縮んだ?
僕は母さんに明日から剣崎高校に通うことになって、それでもう書類などの準備も全部終わっていることなどを話す。
「ということは、桜は女子高校生なのね!? やったわ! また女子高生の娘が出来た!」
なんで、母さんはこんなにハイテンションなんだろう…。
先行きが不安だ…。
「よし、そうと決まれば必要なものを全部買いに行きましょう! さあ、支度するわよ!」
☆☆☆
僕は、母さんと姉さんに髪形をいじられ「うわ、桜の、ナニコレ、髪の毛? むしろ髪の毛に様とかつけた方がいいの? 髪の毛様?(by姉)」「うふふ、コレは同じ女として羨むべきなのかしら? いや、これはもはや勝負などという概念が失礼になるようなレベルの髪よ!(by母)」ツインテールにされたり、ポニーテールにされたりしたのだが、結局全部おろして麦藁帽子を渡された。
「ナニコレ?」
「麦わら帽子だよ。サマー○ーズ的な?」
「いやいや、そういう意味じゃなく、なんで麦藁帽子?」
「だって可愛いし」
「関係ないと思うんだけど…?」
「いいえ、関係なくないわ! 可愛いのは正義なのよ! だから、桜は麦藁帽子を被るべきよ! そのために白いワンピースまで買ったんだから!」
しぶしぶ――あくまで渋々!――麦藁帽子をかぶってみる。
「@prんcでゅ!」
「あまりの可愛さに母さんが壊れちゃったよ! どうするの、桜!? ……あ、でも、コレは可愛い! ナイス! ナイスストローハット! 麦藁帽子を開発した人に命を捧げてもいい!」
それは止めて!?
カシャカシャカシャ!!
「うわ、母さんが回復している! ちょっと、カメラやめて! 撮らないで!」
「桜!!!」
「は、はひ!(噛んだ)」
急に母さんが叫んだんだ。
そりゃあ驚くよ。
「それってワザとやってるの? 桜。ちょっと鏡見てみ? 桜、なんかもう可愛いじゃあ足りなくなってきてるよ?」
鏡を、というか、姿見を出す姉さん。……え? どこから? どこから出したの、今!
「ほら、見なさい! コレがあなたの、スペックの高さよ!」
す、すぺっく……?
鏡を見る。
昏倒した。
いや、嘘です。昏倒しそうになっただけで、実際はなってません。比喩表現です。
髪はサラサラのストレートロング。服装は白のワンピースに麦藁帽子。そんな美少女が鏡から僕を覗いている。
帽子とスカートの裾を押さえて、少し涙目の彼女は、うん、無茶苦茶可愛かった。
初めて女に対して可愛いと思った。
……あー、我が家は一体いつの間にこんな先進的な鏡を手に入れたんだろう。ってこれはさっきやったな。
……………………遺憾だけれど、激しく遺憾だけれど! コレは自分なのである。はぁ、どんな冗談なの? 一体。
そして、我が家から車で20分のショッピングモールで、色々と(スクールバッグや、筆箱等)購入した。
感想、誤字脱字、欠点、変な言い回し等、ありましたら書き込んで下さい。
よろしくお願いします。