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四人の子供(2)
「久しぶりね、ラグル」
「あぁ。約二週間ぶりかな?シルヴィア」
「えぇ」
少年-ラグル-と少女-シルヴィア-は、とある喫茶店で和みながら話をしていた。
「ようやくバザーの日だな」
「ですね。早く会いたいですね、風華さん達に」
「黒龍の手紙によれば、今日の夕方頃にこちらに向かうそうだから、着くのは日が沈んで少ししてからだろう」
ラグルは紙を広げながら、シルヴィアに見せた。
「なら明日は四人で少し遊びましょうよ」
シルヴィアはイタズラっぽくラグルに微笑み、ラグルはため息を吐いた。
「まったく。一応僕の立場も考えて欲しいよ・・・」
そう言うとラグルは満更でも無いのか何かの紙をシルヴィアに見せた。
「なんですか?これは」
「許可証だよ。こう見えて、魔術学校に通ってるんでね。これは休んでも構わないと言う許可証だよ」
「なるほど」
シルヴィアはなんとなく頷いた。