魔力欠乏症候群について
「魔力欠乏症候群」とはその名の通り「魔力」が欠乏して同時に起こる症状の事を指します。
そもそも「魔力」とは、生き物が持つ願い=魔法を現実化させる力のことです。
一般的に人に宿る力は「魔力」「気力」「体力」の三つと言われております。
「魔力」魔法を使うちから、「体力」は体を動かす力です。
残る「気力」ですが、これは「意欲」などを司ると言われております。この「意欲」ですが、「霊力」「精神力」などと言われていますがまだよく分かっておりません。
東方大陸では、体を鍛えて「気」という力を使って魔法を使う様です。
この国では大気中の「魔力」、自然魔力「マナ」と生体魔力「オド」を混ぜ合わせて「魔力」を放つこれが「魔法」です。
本来なら無い物事を実現化させるため魔法とは現実を捻じ曲げるので「澱み」が出ます。この「澱み」を浄化するために自然魔力「マナ」が活性化して「澱み」を吹き飛ばします。これが「再生」です。
急激な草木の成長、地震、竜巻、大雨、魔水晶の隆起などの現象が起きます。使われた「魔法」が強力であれば有るほど「再生」は急激なものになります災害になる程になります。
ここでは魔力=魔法の解釈で話していきましょう。
平民で、魔力が少なければ少ないほど体力が有ると言われておりますが、それは少し間違っております。
本来生物には、魔力は必要ないと言われております。ただ食べたり、歩いたり、見たり聞いたりするだけなら体力、知力だけでこと足ります。
ここで「早く走りたい」「もっと遠くを見たい」「もっとよく聞きたい」という願望を叶えるために「魔力」で足や目、耳を強化しております。
これが「魔力」が願望を叶える力だと言われる要因であります。
要は体の強化ですね。
「魔力」で体の強化をして「澱み」は出ないのか?という疑問ですが、これは冷却期間を設けることで解決しています。魔法を使い過ぎて、体が痺れて動けなくなるのはコレが原因です。治療術師が治療の合間に「祈り」をするのはこの冷却期間のためです。
魔道具を使う時も同じです。一定時間の冷却期間が設けられて居ます。
例外として「聖女」のつかう「魔法」は「澱み」を受け流せるそうです。
まだこの辺の仕組みは解決されておりません。
話が長くなりましたが、「魔力欠乏症候群」の本題に入ります。
「魔力」を生み出す器官が機能して居ないもしくは無い状態で、この状態だと「低魔力」「無魔力」になります。
「欠乏症候群」はこれに加えて、他の生存に必要な器官、心臓、腎臓、消化器官などが機能して居ない状態です。「魔力」があれば機能して居ない器官を保全出来ますが、「魔力欠乏症候群」の患者はこれが出来ないので、需要な器官だと死に至ります。
高魔力の貴族の家に多い症状で、まだ調査中ですが、遺伝的な要因が大きい様です。
治療ですが、機能して居ない器官を探し出して外部から魔力を注ぎ器官の機能を保全する方法か、魔力で刺激を与えて器官を起こすかです。
家の体面を気にして隠される事が多く、手遅れの状態で見つかる患者が多いのが現状です。
もう一つの症例として、体の器官がほとんど機能していないのに「魔力」で器官を保全していたために日常生活を送れていると言うものがあります。「魔力過剰症候群」と呼ばれております。
欠乏症より症例が少ないため、治療法はまだ手探りであります。