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令嬢の話

はい、私はこの家の娘です。

はい、私は無能です。

はい、私にはこの国の貴族持つべき「魔力」がございません。

はい、宝玉に捧げる魔力が無いので役立たずでございます。

はい、お兄様からは、「お前はもっと努力をするべきだ。」とよく言われます

はい、私は無能なので、お父様とお母様からは「貴方は何も出来ないのだから何もしなくて良い」と言われました。

はい、私は無能なので、メイドたちからは「何のお世話も出来ない」と言われてます。

はい、私は無能なので、庭師からも「ずっと立って居ると仕事ができない」と言われます。

はい、私は無能なので、仕立て屋からも「何もお仕立て出来ない」と言われます

はい、私は無能なので、家庭教師も「何も教えることはない」と言われました。

はい、私は無能なので、学校に行って居ないので友人もおりません

はい、私は無能なので、お茶会に行ったことがございません。お母様に

「お前を連れて行っても、何も出来ないから・・・」

はい、私は無能なので、お父様が養子を迎えました。それが彼女です。

はい、彼女は父方の親族で聖女の力に目覚めたのだそうです。

はい、聖女とは癒しと浄化の力を持ちます。

はい、赤銅の髪に青緑の瞳に黄金に輝く肌の方でした。

はい、女神の化身と呼ばれて大変尊いお方でございます。

はい、お父様は彼女が魔力を注いだ宝玉をみてご満悦でした。

はい、お母様は彼女にドレスやアクセサリーを買っておりました。

はい、お兄様は鍛錬と勉強に付き合わせておりました。

はい、使用人達は彼女を慕う様になりました。

はい、教師達も彼女を慕う様になりました。

はい、一度お話ししましたが、ご不満の様でした

はい、私は無能なので怒らせてしまったのでしょう。

はい、私は無能なので何も出来ません、

はい、私は無能なので何も出来ない、役立たずなのです。


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