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閑話Ⅰ『義憤』
※誤字脱字などがあったらすみません。
本編の流れとしては閑話だけど、全然閑話じゃない話。
男は薬屋を訪れた。中では店主が薬草を摺鉢に混ぜて、何かの薬を調合していた。
「元気かね」
店主は重い腰を持ち上げ、調合が済んだ薬がある棚に向かう。その棚の1番下にある鍵のかかった箱を開ければ、中から青白く光る液体が入った瓶を1つ取り出す。
「頼まれたものだよ」
男は薬を受け取り、代金を支払って店を去った。
店に静寂が訪れる。
遠くで聞こえる馬の足音が更に遠くで聞こえる。
静寂が居座り、店主は遠くに行った誰かを求め、手を伸ばす。空を握り、寂しそうにする。
次→3話『無知のオレが夫の補佐で良いんですか』
更新:2024/9/14(内容の変更)
2024/9/17(内容の修正)