9話
やっと放課後になった。前に居た所より長く感じた。
「大気ー、カラオケ行かない?」
村田がまた話かけて来た。
「俺はいい。」
「行こうぜぇー、お前の歌また聞きたいな」
上司を褒める部下か!
「ごめん、本当にいい。」
つか普通に恥ずかしさがある。半年歌を歌ってないからな。
「わかった、じゃあまた今度な。」
前までなら、理由があって断った時は(次こそは誘って)と言っていたが
「誘ってくれてありがたいんだけど、これから忙しくなるから誘わなくていいよ。」
「、そっか。でも一度くらいは来てくれよ。」
「いや、バイトもあって休みたいから無理だと思う。」
「そんなこと言わずにさ・・・クラスの仲間だしさ」
仲間か、裏切りは付き物ってかあと友達とすら言ってくれないんだ。
「気分に余裕が出来たら、俺から言うね。」
「頼む!絶対な!約束だぞ。」
「善処する。」
初めて使ったこの言葉。
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晩御飯を食べ終わり、かなり遅くに家に帰った。母親と妹は寝ているようだ。
「遅かったね、大気」
俺の義姉の佳奈
「ご飯食べて来たから。」
「そうなんだ。久しぶりに一緒に食べれると思ったのに残念。」
「明日も食べて来るつもり。」
「明日も遅くなる理由があるの?」
「バイトの面接」
「なら、家に帰れないの?」
「面接の後で気分が疲れそうだから、ご飯食べてくる。」
「・・・わかった。」
「風呂入って、歯磨いて寝るね。」
「大気!」
「どうしたの?佳奈」
「お姉ちゃんって呼んで。」
自分から辞めろと言ったんだろうが。覚えてないの?
「ごめん、私からお姉ちゃんって言わないでって言ったんだよね。」
具体的にはもっと酷い言い方だけど、
「ごめんね、ダメなお姉ちゃんで。」
涙を流しながら俺を抱きしめている。
「お姉ちゃん、離れて。」
もうこの呼び方は嫌だけど、話が長引くよりはマシだ。
「あ、ごめんね。私達、血が繋がって無いもんね。」
うん、相変わらずだわ。遠回しに俺が襲うかもみたいな言い方。
「大気、さっき言おうとしたことだけど。」
結局、まだ続くのか、
「 妹は信じてるって、言ってたけど嘘だよ。」
知ってる。
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