58話
「大気くん、」
隣はまだ話しかけてくる。
「静かにしてくれ」
「あの、大気くん、大気くんは本当は友達が欲しいと思うの」
「・・・はっ?」
「だって、大気くん、私は全然友達出来なかったけど、私の為に友達を作ってくれたから」
「・・・」
いやそれって俺が別に欲しい訳じゃないだろ。
「大気くんって自分が好きなことを相手にもしてくれる。だから私にもそうやってしてくれた。」
まぁ否定しない。
「だからね、大気くん、これからはその、前みたいに・・・には無理だと思うけど、仲良く」
「はぁ・・・」
俺の知っている隣はもう少し静かだった。うるさく積極的になったな。
「一つ言うけど」
「??」
「馴れ馴れしい。」
「・・・っ」
「少しは以前言ったこと反省しろ。」
こんなことは言いたくなかったが、しつこいから言うことにした。
「あと君は俺に話しかけて友達が出来たわけで、元から友達は居なかっただろ。それに今もいる訳では無さそうだ。」
「えっ・・・」
「だからさ、友達のいないやつに、友達の話されたくねぇ」
「・・・っ!」
田奈さんは泣いて、おそらくトイレに向かった。
メンタル弱、それは前からだな。
元から緊張とかで、あーやってトイレに駆け込む癖はあった。
なのに、俺が冤罪の時はトイレに行くそぶりも見せないで全力で罵倒して来やがった。
どんだけ、あの時ノリノリだったんだよ。
クラスメイトも誰も追いかけてあげてないし。
普通に一人くらい追いかけてあげろよ。相変わらず人を平気で見捨てるクラスだなぁ。
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あらゆることがめんどくさくなったからもう遅い。
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