54話
俺は今日覚悟を決めて、妹に話すことにした。
「妹よ、」
「えっ何?お兄ちゃんから話をしてくるなんて」
「学校に戻ってくるようだな。」
「えっ??何で知ってるの?」
「佳奈(義姉)から聞いた。」
「あの、姉お兄ちゃんをビックリさせようと思ったのに」
聞こえてるぞ、まぁ仲悪いのとっくに知ってるからツッコマないけど、
「それでな、」
「何お兄ちゃん??楽しみにしてくれてるの??」
「逆だ。お兄ちゃんは心配なんだ。」
「えっ??」
「前にお兄ちゃんのせいで、虐めに遭いかけたようじゃないか」
「いや、それはお兄ちゃんは何も」
「悪かったんだ!!お兄ちゃんが悪かった。」
「・・・!」
「言っていただろ、冤罪をかけられる方も悪いって、俺は確かにその通りだと思う」
これは割とまじで反省してる。
「いや、確かに昔言ったけど、」
「で、あのあともう一回冤罪になって捕まって戻ってきてから、気付けば全ては俺のせいで転校したんだよな」
「違うよ、お兄ちゃんは悪くない」
「そう思ってくれてるのはお兄ちゃんは知ってる。ありがとう。でも、だからな、俺は妹に俺の気を遣って戻ってきて欲しくないんだ。」
「お兄ちゃん」
「俺は優しい妹が虐められる所を見たくない・・・だから新しい学校で青春をして欲しいんだよ」
「・・・お兄ちゃんは優しいね。でもね、私はお兄ちゃんと居たいから学校戻るよ」
「チッ!!」
「お兄ちゃん??」
「ごめんごめん、今下唇が当たって舌打ちの音が鳴っただけ。いいか、でもこれからのことも考えてみてくれ。戻ってきてもうちの学校はいいものじゃない、俺に冤罪を掛けるくらいだしな。」
「そうだね」
お前もだけどな、その時の生徒だよ。
「そう、だからこんな学校に居ても楽しくない、俺はずっと本ばっかり読んでるからどっちみち話せないし」
邪魔されるけどな。
「お兄ちゃん、私はお兄ちゃんと話せなくてもいいよ。お兄ちゃんと一緒に居たいから。」
「でもな」
こうして、俺は妹が学校に戻ってこないように説得を繰り返したが、失敗に終わった。
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虐められていた俺だが、新しく出来た階級制度によってクラスメイトが奴隷になる
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