52話
もはや視線を感じない日は来るのだろうか。
「大気!!」
「・・・久しぶりだな」
隣のクラスの嵐山 和樹、戻って来てからも何度か見かけたが話しかけては来なかった。
「聞いだそ!バレーボール部のマネージャー辞めたんだってな」
「・・・嬉しそうだな」
「あー!だったら今度は野球部戻って来てくれよ」
いや、戻る以前に助っ人だろ。もう終わってるし
「戻らないよ。」
「久しぶりに野球一緒にやろうぜ!!」
「ごめん、俺グローブとかバットとかもうやらないつもりで捨てたんだよね。」
「そんな!あんな必死に練習した努力の結晶が」
コイツ、こんなキャラだったな。
「前みたいに友情を育もうぜ。」
友情か、
【お前のせいでせっかく、大会で良い結果を出したのに評価が台無しだぞ!!】
「・・・そもそもさ、」
「なんだ??」
「野球でしか友情深められないなら、そんな友情要らないわ」
わざわざ野球で友情を育む必要がない。俺と仲良くしたいなら、もう過去に散々なことがあるんだからもう少し取り繕えよ。自分の好きなことばかり押し付けてくるなよな
「野球は人が必要だから、ただの数合わせなんてもうやらないよ」
「そんなこと思ってねよ!俺たちは元でもチームだろ!!」
あー、いるよね。つか俺もそうだったけど、チームワークが大事とか言うやつ。確かにチームワークは大事だ。だがそれは当然であり、相手にもチームワークがある。こっちが仮に1年間で築いた友情があるなら相手も1年間築いた友情があるのだ。
「つか単純に友達とかチームワークとか気付いたら深まってるもんだろ。いちいちこうやって言うと、むしろ言わないとチームじゃないって感じして萎えるんだよな」
と思わず途中から口に出ていた。
「お前ずっとそんなこと思ってたのか??」
「最近そう思うようになった。」
「冷たくなったな。前の優しさと熱血はどうした??」
「・・・」
相変わらず、嫌だこの学校。
「俺はお前のそう言うところがチームメンバーとして支えられて来たし、そんなところが俺は好きだった。」
何も嬉しくない。
「一ついいか。」
「何だよ??」
「そんなこと言うなら、マネージャーを辞めたタイミングで誘うなよ。」
「面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!」
気付いたら、どっかのエアの主人公の似てきたような??
いや、そうでいような。一応、我慢しているところは違いますよ。今回は思わず口を滑らせて、もういいか状態で話してます。




