50話
「待ってくれ!退部ってどういうことだよ。」
「いや、あれ程問題あって辞めない方がやばいですよ」
「そうだが、」
「先輩、辞めるってどういうことですか!?」「大気!!やっぱり初めからそれが」「大気先輩また、私のことを見てくれるんじゃ」「大気さん・・・やっぱりもう・・・許してはくれないんですね」
いや、練習しろよ。
「俺、今日確かにマネージャーをやる約束で来ましたが続けるとは言ってませんし、俺のマネージャーは何をやっても無駄どころか迷惑で、セクハラで!やる気を失うようですから何もしない、見ない!これが一番のマネジメントだと思いさっきからやってました。ですが先程監督にもう少し見て欲しいと言われました。だが僕はもうセクハラ!とは思われたくないので痴漢!と言われたトラウマがあるので無理ですね。ついでに、俺がいると選手が気になって集中出来ないようなので、俺は辞める方がいいと思いました。」
「・・・それは」
「それに、監督も前に言ってたじゃないですか、もうマネージャーはしないで欲しいと」
「確かに言った、言ってしまった。」
「じゃあ、そうするだけですね。」
そして監督は土下座する。
アンタもかい。バレーボール部より土下座部の方がいいんじゃね??
「あの時の言葉は大変申し訳なく思っています。あの言葉のせいで大切な仲間をどれだけ苦しめたか、本当に本当に大変申し訳ありません!!」
【お前はもうこの部の仲間でない】
俺は仲間でないので誰に向かって謝っているだろうか
「とりあえず、さっさと紙書いてくださいよ」
「先輩!!」
宮本(8話の後輩)がやって来た。
「どうした??」
「もう、私のことは見てくれないんですか??先輩私優勝しますから、もっと私を見て下さい、応援してください。お願いします!!またマネージャーをやってください。」
涙を流しながら、俺に土下座する。流行りなの?何も心に届かないよ。
「・・・」
こいつの頭は自由に変換されるから特に話をしてはいけない。
「大気!」
今度は練習をしない部長の島村がやって来た。
「何??」
「私は、大気はマネージャーに戻ってこない知ってから私はアンタのことをずっと私の知らない誰かだと思ってた。けど今までして貰ったことは変わらない。貴方が来てくれて本当は嬉しかったの、だからもう一度」
島村は走ってバックからノートを出す。
「もう一度、私と一緒に頑張って」
そういえば、めっちゃ書いたから、ノート幾つもあったな。
「・・・」
今度は後輩
ーーーーーーーー
と俺が何も喋らず、黙って聞いていると一方的に部員全員が土下座している。
俺は神かなにか??
「とりあえず、監督」
「なんだ」
大の成人男性が土下座をした体制で俺を見上げる。
「とりあえず、書いてください」
「先輩!!」「大気!!」「大気くん!!」「大気さん!!」
「大気先輩」
「待ってくれ、大気がマネージャーを辞めたあと、みんな言ってしまったこと、言い過ぎたことを後悔してみんな病んでしまったんだ。冤罪になってからはみんな精神的にかなり崩壊して、病院通いになった人もいるんだ。」
「・・・」
「みんな、本当にそれくらいあの時のことを後悔して反省しているんだ。頼む、俺は監督を辞めてもいい!だからこいつらだけはせめて許してやって欲しい。」
「・・・」
「先輩、ごめんなさい!!」「大気ごめんなさい!!」
「本当に申し訳ありませんでした。」「大気先輩ごめんなさい、許してください!!」
ずっと土下座してるけど、それで許されると思っているのだろうか。
別に俺は土下座しろっと言ってないし、俺が土下座すれば許すような、高圧的な人に見えるのだろうか?
全身全霊で謝る気持ちで土下座をしているなら、さっきから自分
の都合押し付け過ぎだろ。
あきれが度を超えてバーストしている。
「はぁ・・・だから、理由はさっき言いました。何より、今マネージャー少しやって全く楽しくないので」
「・・・分かった。」
「監督!!」
部員がハモる
「・・・俺はもうこれ以上、大気を傷付けたくないんだ。」
そして監督にサインを頂いた。
そして俺はこの体育館を出ようとする。
「せめて、何か一言だけでもさっきの部員達の思いに応えてやってくれ」
はぁーー。傷付けてるじゃん。
「大気」「大気先輩」「大気さん」「先輩」
後ろから俺を呼ぶ声がして、俺は顔だけ振り向けて最後に答える。
「で」
「面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!」




