43話
何故俺の知り合いは先輩含めてこんな人しか居ないのだろうか?
「はぁ、分かりましたよ。で、何の用ですか??」
「それはね、ジャーン!これ見て」
岡先輩は大会の紙を見せる。
「一緒に出ろってことですか?」
「そうです!」
「分かりましたよ。」
「やったー!大気がいると心強いよ!!」
そして、初戦で敗退した。
ーーーーーーー
「はぁー楽しかった!!」
「・・・」
「狙いの参加賞も手に入ったし大満足!!」
負け前提かよ、心強いとか言ってたの嘘じゃん。
「あれっ大気は楽しく無かった??」
「・・・」
そりゃ無理矢理参加させられてますからね。
「ねぇ、大気」
「何ですか??」
岡先輩は急に真面目な顔をする。
「最近楽しい??」
この先輩に最近ムカつくことばかりだったから忘れていたが、この先輩がイタズラをする理由は相手を笑顔にする為だ。先輩は笑顔が好きで、前の俺と似ている性格をしている。
「まぁまぁですね。」
楽しいわけがない、基本、地獄の毎日。こうやって安らぎも潰されるから。だが楽しくないと答えると面倒いからそう答えるしかない。
「そっか。」
先輩は悲しそうな顔をする。
「私はさ、君を裏切ったから」
裏切った??
【裏切り者】
俺を裏切り者に仕立てたんだろ。
「君のクラスの子達は自分達なりに償い方を考えているみたいだから、私も自分なりの償い方をしているの。」
クラスが償っている??自分達のしてきた行いを隠したいだけだろ。
「今度は絶対に裏切らないから、前みたいにお互いを笑顔にする関係にさせて欲しい」
自分を信じろだよな。
「一ついいですか??」
「何??」
俺はスゥーと息を呑む。そして笑顔で
「裏切り者はいらない」
「えっ??」
いやー!言われたことを言い返すのって気持ちいい。
「別に冤罪かけていいですよ。もう慣れっこだし、こっちだと笑顔になれないので、どっちも変わらないですからね。」
これからも脅しで使われても厄介だしな。
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次回エアの大好きな過去編予定




