39話
バイトの帰り道
「・・・大気」
聞き覚えのある声がするが、聞こえてない振りをする。そもそも縁は一方的に切られた筈だし。
「待ってよ!大気!!」
がっしり肩を掴まれた。
「・・・ビックリした。」
全くして無いけど。気付いてない振りをしたから一応しとく。
「1年ぶりだね。」
俺が非常に会いたくない中学までの一緒の瓦 海だ。
「そうだね。」
「あのさ・・・」
「うん。」
「本当にごめんなさい!!」
頭を下げる。
「大気が冤罪になって最後に酷い連絡を送ってしまって」
【九間(幼馴染)から全部聞いたよ。縁を切ったから、これもブロックするから返事をしても無駄だからね。】
「私学校から連絡があって本当のことを知ったの。」
「そうなんだ。」
そして、土下座をして居る。
「土下座は辞めて。周りの視線もあるから」
「ここまでしないと私の気は収らない。」
うん、自分勝手!!
「私はとてもとても反省しています。出来ることなら貴方の為に何でもやります。」
「なら、今直ぐ土下座辞めて。」
「辞めません!その程度ではぬる過ぎます。」
アンタの頭が緩いんだよ。
「それに、」
瓦は俺から視線を避けて、下を見る。
「私以外にも、中学が同じだった人もみんな反省してる!!後悔してる!」
俺に携帯をみせて、グループトークを開く。俺に謝りたいとクラスのみんなが言っている。同じようなことを毎日と。
「大気に謝りたい」「もう一度だけでいいから大気に」「大気に会えないの久間?」「大気は会いたくないと思う」「でも私達も謝罪したい」「私だってまだしてない。」「謝りたいよ」「もう一度、昔みたいに戻りたい」
さらっと一番上にあった元の俺の連絡先の送信履歴が、ついさっきの時間になっていることの方が気になる。
「お願いです!みんなにもう一度謝るチャンスをください!!」
なんで、俺が願いを聞く流れになってるの??
「いや、別にもう関わらなければいいでしょ。学校も違うんだし」
「そんなのは嫌だよ。みんな大気のことが大好きなんだよ!」
やばい、吐きそう。
俺もメンタル弱くなったな。
「ごめん、俺気持ち悪くなって来たから行っていいかな?」
「えっ?大丈夫・・・大気」
「触んな!!」
「・・・っ」
「・・・ごめん、俺はもう行くね。」
思わず、冤罪のことで反応でしてしまった。
「大気、やっぱり・・・許せないよね。」
「面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!」
この時期になると小学校の入学式にとなり人に足を蹴られて泣いたことを思い出します。




