37話
私は義妹の言うことは聞かずに、大気に会いに行っていた。
「お兄ちゃん!!お兄ちゃん」
部屋から義妹の声が聞こえる。私は部屋に入らないで扉の前で待つ。
「どうした妹よ?」
「お姉ちゃんが私を虐めるの。」
??
私は義妹にそんなことをした覚えはなかった。むしろ、母親と一緒に悪口を言われて、虐められている側とすら思っている。
「それは、本当に?」
私は、義妹の話に大気が耳を傾けていることにショックを感じる。
少しずつ大気のことを知って、私のことを大気に知ってもらって本当の姉弟になれそうだったのに
「本当だよ」
「どんなことをされたの??」
「叩かれた」
「どこを?」
「ここだよほら、赤くなってる」
私は叩いてない。
「本当だ、赤くなってるね。」
「急にお姉ちゃんが暴れて、私は何もしてないのに」
待って、私は本当に
「そうなんだ。」
ピタッと足が止まってしまった。疫病神と言われ続けて、身に覚えのない嘘を振り撒かれてしまうことに恐怖で動けなくなってしまった。
「怒ってよ、お兄ちゃん」
「そうだね。」
もうダメだ大気は信じてしまっている。私は二人のように本当の兄妹じゃないし、一緒に居た時間も余りにも違い過ぎる。
「嘘はダメだよ、妹よ」
・・・大気どうして?
「えっ・・・嘘ついてないよお兄ちゃん」
「嘘だよね。」
「お兄ちゃんは私よりお姉ちゃんのことを庇うの??あったばかりの人に」
義妹はショックで声を荒らげている。
「違うよ、俺はまだ全然お姉ちゃんことは知らない」
「じゃあなんで!!」
「それはお兄ちゃんだからだよ。」
大気が義妹の頭に手を置く。
「ふぇ??」
「お兄ちゃんは妹のことは沢山知っているぞ。だから嘘をつく妹の癖をよく知ってる。」
「癖?」
「そう癖、声のトーンと顔の表情、瞬きが増えるとか足が落ち着いてないとか。」
「・・・っ」
「そして、今のは・・・見抜かれた!!って顔だね」
「・・・ごめんなさいお兄ちゃん」
「妹よ、ごめんな。」
大気は私にしてくれたみたいに妹にもする。
「寂しくて嘘をついたんだよね。」
「そうだよ。」
「俺にとって妹は一番大切なんだ。寂しくしてごめんな」
「いいよ、お兄ちゃん。私こそ嘘ついてごめんなさい。」
「あとでお兄ちゃんも謝るから今回のことお姉ちゃんに一緒に謝ろう」
「うん」
私は凄く大切にされている義妹を羨ましく感じた。そして私もあんな関係になりたいと思った。
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現在
「お兄ちゃんはこれを見たらどう思うかな??」
「別にもうなんとも思わないんじゃない??」
「お兄ちゃんは悪いことは嫌い!!だからこれを知ったらお兄ちゃんは絶対に悪く思う筈」
「大気は帰って来てから別人になった。基本寝てる貴方は知らないと思うけど」
義妹は悔しそうな顔をする。
「お姉ちゃんが嫌いだったよ、元から」
「知ってる、私もすぐに嘘をつく義妹が苦手だった。」
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家族に大切な物を捨てたられた私は、
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女の子が主人公のエアらしいもう遅い展開を書いてみたいので家族に大切な物を捨てられた。俺は、、の作品をベースに書いてみました。




