36話
義姉視点 過去編
「お兄ちゃん、お兄ちゃん」
「大気もだったら私は今度こそ絶対に許さない。」
私は足を動かそうとした。けどさっきの大気の言葉を思い出して震えながら足は止まっている。
結局大気はその日は目を覚さなかった。
一日中眠れないでいると、部屋がノックされた。
すぐに扉を開けた。
私は驚いた、義妹だった。義妹は人見知りが強く、私には絶対に話そうとしない。私も話そうとしたことは無いが。
義妹は怒っている。初めて怒っている顔を見た。
「私の物を傷をつけた、許さない。」
そして、義妹は私に大声で言う。
「お兄ちゃんは私だけの物!わかった!!」
「うん」
ーーーーーーーーーーー
私は寝ている大気を見て居いるうちに自分のせいで傷付けてしまったことの悲しみが強くなる。大気が目を覚まさない程不安が強くなる。
「もう、嫌だ。これ以上誰が傷付くのは死ぬのは見たく無い」
「だから、死んでないよ。」
大気は目を覚ました。
「良かった、本当に良かった。」
「ねぇ、お姉ちゃん。」
「??」
「一つだけ、どんな話も信じて欲しい。」
「私は、貴方に怪我をさせた。どんな話だって聞くよ、私に出来ることだったら何でもする!!」
「約束ね」
「うん。」
「さっき夢の中でお父さんにあったよ。」
「えっ??」
「お父さんは言ってたよ。お姉ちゃんは疫病神じゃ無いって」
「・・・嘘、」
「本当だよ。本当に言ってたんだよ。」
「お義父さんは私を恨んでるよ!私のせいで死んだんだもん」
「それは関係ないって言ってたよ。あと、信じる約束でしょ」
「それは」
「お父さん言ってたよ、これからはしっかりお姉ちゃんをやって弟と仲良くしてあげてって」
「・・・お義父さんは確かに私によく言ってた。」
「お姉ちゃん、俺はずっとお姉ちゃんが欲しかったんだ。だからこれからは仲良くして欲しいな」
私はずっと避けてたのに、私のせいで怪我したのに・・・
ーーーーーーーーーーーー
それからも、大気の入院生活は続いた。
私は毎日お見舞いに行く、そして毎回大気が話を振ってくれる。少しずつ私も返せるようになって話が出来るようになった。
ーーーーーーーーーーーー
その日、2週間ぶりに部屋がノックされた。
「お兄ちゃんのお見舞いに行かないで!!」
「・・・なんで?」
「今まで返事したことなかったのに。」
確かに、今までの私なら答えなかった。大気と話した成果と大気と話が出来なくなるのは嫌だから
「本当は今日もお兄ちゃんとイチャつく予定だった。なのにアンタがお兄ちゃんに怪我をさせたから」
「・・・ごめんなさい。」
「謝っても許さない!!あと謝ったんだからもう行かないで!」
「それは、ごめんなさい嫌です。」
それだけは嫌だと強く願った。こんなに嫌だと思ったことは今までに無い。
「は?なんでよ!!」
「私が大気ともっと仲良くする約束をしたからです」
「ダメ!お兄ちゃんは私の物なの!私だけの物なの!」
「面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!」
大気の夢の話は大気の嘘です。
次回で過去編終わる予定です。
そして対決が始まる予定です。




