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26話

 バイトが終わり、遅い時間になった。


 「おかえり、大気」


「・・・ただいま」


「別に起きてなくて大丈夫だよ。」


「寝る前に一度は大気の顔を見たいから」

いや、寝てくれよ。


 「あと今日のバイトのことを聞きたい。どうだった?」


俺はバイトの内容を話し


 「職場の人はどうだった?」


「良い人達だったよ、親切に教えてくれた」


「良かった。女性の職員はいた?」


「何で、そんなことを聞くの?」


「気になるから。」


この義姉は、俺がまた女性関係で問題が起きると思っているのか?確かに2回も冤罪を掛けられた俺にも問題があると思うが、流石にもう少し気を使ってくれよ。


 「いたよ。」


「えっ、本当なの?」

そりゃ一人くらい居るだろ。


 「本当。」


「どんな人?」

 

「クラスメイトの委員長。」


「バイト辞めなさい。」


「いや、クラスメイトが居たくらいで辞めないよ。」


「私は、大気が心配なの。また女の子に酷いことをされるんじゃないかって」

 戻って来たけど、信頼されないことは変わってないようだ。


「悪いけど、流石に入ったばかりだから辞めないよ。」


「う、う」


「あと、俺は今日はもう寝るからね。」

佳奈は心配そうな顔で俺を見る。その顔は一回目の冤罪に会った時と同じ顔だ。

 あの時は俺のことを怒りはしたが信じて味方してくれたんだよな。

 だが俺は二回目の冤罪の時の佳奈の顔が頭に浮かんでくる。

 

 複雑な気持ちのまま部屋に向かった。


ーーーーーーーーーー

 次の日、


 「大気くん!昨日読んでた本を私も読んだよ。」

 星坂さんが昨日俺が読んでいた本を持って向かって来た。


 「とっても面白かった。やっぱり・・・大気くんは本を選ぶ・・・センスが良いね。」

 今までの言葉よりもイラつきを感じる。バイトが一緒で最悪だったこともあるが、この言い方だと、俺が好きな作品はセンスが悪いと聞こえる。自分のことよりも好きな事の文句を付けられる方が嫌だ。


 彼女が私に丁寧な話し方をさせていると誤解されたら困るだろうから、敬語は外して話そう。

 「読んでくれて良かったよ。今の言葉お世辞でも嬉しいな。」

 昔なら読んでくれて嬉しいと言っただろうがもう言わない。そして、俺の渾身の嫌味を言った。


 「・・・お世辞じゃないよ。」


 「そうなんだ、ありがとう。」


「また、何か本をお薦めしてくれる?」


「パントマイム転生」


「それって私が前にオススメした奴だよ。」


「そうだったかも、ごめん忘れてた。俺あの作品凄い面白かったから。」

 忘れていた事以外は本当だ。


 「じゃあ、自分の日記が異世界でブームになった。」


「それも私がオススメした奴。」


「そうだった!ごめんしばらく経ったから忘れてた。」


「なら、私のオススメどうかな?」


「ごめん。読みたい本が色々と溜まってるからそれが終わったら教えて。」

 全て読み終わることは無いんだけど。これが終わったらまた2冊買うし。


 「そっか、わかった。溜まってる本が終わったら教えてね。」


「その時はお願い。」




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 寮暮らしな俺は嫌われている。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 主人公の周りの奴等は人の気持ちわからんのやね
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