24話
この学校に来てから土日も挟んだこともあり、すこしは目線が収まるかと思ったらそんな事はない。登校する人にキョロキョロ見られ、朝練している部活にも見られている。
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今日は早速買った小説を読む。
「大気くん、何を読んでいるの?」
クラスの委員長の星坂さん。彼女も本をよく読んで居て、本を貸し合う仲だった。
「小説。」
「何の?」
「これ」
本を渡した。
「へー!大気くん、これ読んでいるんだ。」
星坂さんは前と同じのように俺の本を見て笑顔をする。
「私も読んでみようかな?」
【大気くんがオススメする本、全部つまらなかった。本当はいつも合わせてただけなの!大気くんと仲良いと思われなくたいから、もう私に本のことで話しかけないで!】
俺はとても星坂さんから借りた本は全部面白かったし、この貸し合う関係が好きだった。だけど、その思い出全てが否定された。
「オススメだよ。その本、読んでみて。」
「わかったよ!私も読んでみる!」
読むのかよ。
自分の好きな作品を否定する人に共有する気は無い。寧ろ、オススメして読む気が失せることを狙ったのに。
「今日、早速買って、帰ったら読んでみるね!感想楽しみにしててね。」
まさかの感想付き
また思っても居ない嘘の会話を聞かされるのか。
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今日からバイトが始まる。
俺みたいな特殊な経歴を持っている人を雇ってくれたんだから、仮令バイト先に同じ学校の人が居るからって頑張らないと。
せめて違う学年かクラスでありますように。
「うん、似合ってるね。」
「ありがとうございます。」
「じゃあ、早速君の指導をする人呼ぶね、入って来て。」
「失礼しま、」
マジか、
「大気くん??」
「・・・よろしくお願いします、星坂さん。」
最悪だ。クラスメイトだった。
「おー良かった!二人は知り合いだったのね。だったらやりやすそうだね。頑張ってね二人とも。」
そして、店長は部屋から出た。
「あ、あの、」
星坂さんは気まずそうにしている。それは俺だから仕方ないな。
「よろしくお願いします、星坂先輩」
学校での会話は伏線だったのか。
「あの、敬語は使わなくていいからね。」
「いやでも、ここでは先輩ですし。」
「その、本当に出来ればやめて欲しい。」
「ルールとかですか、出来ればそのぉ、初 学校ではクラスメイトとはいえ初日から馴れ馴れしく話すのは。」
「話してよ、前みたいに馴れ馴れしく。」
だから、ここは学校じゃないぞ。
「ルールとかあるのですか?」
「そうじゃ無いけど。」
「えっと、それなら徐々に変えるのはどうですか。」
「せめて、それなら」
「俺に合わせてくれてありがとうございます。」
星坂先輩は何か小さく呟くが俺には聞こえなかった。
「早速仕事の説明をするね。」
「よろしくお願いします」
「面白かったらブックマーク、下の評価よろしくお願いします!」
最近エアはリアルが忙しかったのですが、これからは書く時間が増えるのでがんばります。




