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15話

  立てない私は大気に背負って貰っている。


 「大気降ろしてー」

 このままだと病院に連れて行かれしまう。そうなったら大会に出られないかも


 「ダメだよ、そしたら動けないでしょ。腕だけで帰るつもり?」


「・・・それは」


 「いいから、一緒に行くよ!」

  

 「・・・大気に迷惑かけたのに、」

 テストや小テストまでノートを借りている。中には大気のアドバイスが幾つも書いている。


「何の話?」

 本当に何のことか分からないような顔


「ノートいつも借りてるからさ。」

 だから大会で良い結果を出して大気にお礼すると決めている。


 「島村は俺のノート助かった?」


「うん、凄く助かったよ。お陰で追試を回避出来たし。」


 「なら良かった。全然迷惑じゃないよ」


「何で?」


 背負っている大気は私の方を向いて笑顔で答えてくる。


「俺も島村が頑張るところ見ると楽しいし、良い結果を出してくれると嬉しいから。」


 私はこの笑顔一生忘れないと思っていた。

  

 病院で怪我を診て貰った結果明日の大会には出られない程の怪我だった。


 病院から出ると自分の不甲斐無さに落ち込んだ。


 「沢山練習したのに、それがこんな結果に繋がるなんて・・・」


 「ならさ!俺がマネージャーになって島村が怪我しないように見張ってるやるよ!」



 それから大気はチームを支えてくれて大気のお陰で強豪チームになった。試合に勝ってベンチに座って喜んでる大気を見る度に私はあの時の笑顔を思い出す。


ーーーーーーーー

 一年と約半年後


 大気の冤罪が決まり戻ってくることが判明した日、大気の母親にあるノートを見せて貰った。昔良く読んでいたマネージャーノートとは別に、表紙には絶対優勝!島村にもう怪我をさせない!と書いてあった。そこには私のことについて異常な程書いてあった。


ーーーーーーー

  現在

  

  そうだ、もう止めてくれる大気は居ない。マネージャーは断られた。


 私はただただ頑張るしかない。優勝すれば大気がまた私を見てくれるし、怪我をしないように止めてくれる筈だ。それまではひたすら頑張るしかない。

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