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「そろそろ退院なんでしょ凜君は帰ったら何食べたい?」
そんなこと言いながら母さんはリンゴの皮を剝いていく
「別になんでもいいよ、それよりこれから僕どうすればいいかな今から勉強して高校の勉強に追いつけるかな?」
そう僕が一番怖がってたのがこの進学先、今他の人は高校で夏休みの話を聞いてる頃だろうけど
「そのことはお父さんとも話したんだけど、お父さんが運営してる私立の高校に通えるようにしてくれるって」
つまり高校のことは気にしなくてもいいって事かな
「でもちゃんと勉強しないと学校の勉強についてけなくなるわよ」
「大丈夫だよこの3ヵ月リハビリだけしてた訳じゃないんだ、ちゃんと勉強してたから」
母さんと話してると扉がノックされる。
「どうぞ~」
扉が開くと久しぶりに見る父さんの顔だった。
「あら、あなた来るなら来るって言ってよ。てっきりもう来ないと思って色々話しちゃったわよ?」
「いや別に今回は説明しに来た訳じゃないさ、俺が来た理由は静香..君を連れ帰る為に来たんだよ」
「あなた本気で言ってるの!?凜君が2年ぶりに喋れる用になったのよ?話したいじゃない」
「そんな事言ってもう1ヵ月はいるじゃないか俺だって凜と話たいのにさ、もう会長がカンカンだったよ!静香はまだなのかってね!しかも明日だろ君の会社が運営してるリアルRPGオンラインの第二陣が入ってくるの!」
「もう!わかったわよ一瞬で終わらせてくるわ」
あれ?そういえさっき原さんから貰ったゲームもリアルRPGオンラインだったよね?
「母さんもしかして、このゲームの運営してたりするの?」
母さんにゲーム機を見せると、これからめんどくさいな~って顔からにやにや顔に変わった。
「そっか凜君後遺症を治す為にゲームするって聞いてたけどふ~ん」
そのまま父さんと部屋から出て行ったが出ていく途中で「すまんな母さんはお前が寝てた2年で笑わなくなってたんだ。いつになったら起きるのねぇって感じでな、だからお前が起きて嬉しいんだよ...あ!そうだお前宛に友達から手紙来てたぞ」っと言って父さんが一枚の手紙を置いて帰ってた。
一人残された僕は机に残された手紙を開ける。
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華岡凜へ
久しぶりだな、お前のお父さんが家に帰って来てるの見て思わず、これ書いて渡しちまったぜ。
お前が川で溺れてから2年経ったがお前にとっては一瞬なんだろーなって、そんなこと書きたいんじゃなくて
お前が起きたら一緒にやりたいゲームがあるんだ。それに葵のやつもお前と遊びたいってうるさいんだよ
普段ゲームをやらないお前だけど、これは絶対面白からよ、だから今度一緒にゲームしような。
水菜 秋
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相変わらずだな~秋は僕の数少ない友達でずっと笑顔の奴でやたらモテル上に永遠僕についてくるから腐れ縁といっても過言じゃない奴。にしても手紙って乙女か!ってメールとかでも良いのにってそっか僕寝てたから受け取れるか、わからなかったのか。
そんなこんなで退院して帰ってる訳だが別に後遺症そこまで気にならないな
「ねぇ、そこのお嬢さん一緒に食事でもいかが?」
「やめてください、私あなたに興味ないですし今から合わなきゃいけない人がいるんです」
「チッ彼氏持ちかよどうでもいいからこっち来いよ」
うわー帰り道であんなのに会うなんて運悪いな~って路地裏連れてかけられてるし周りの人は
誰も止めないのか、そんな事言ってる僕も他人だから別にって思ってしまってる。
「おい、さっさと来いよ」
そんな事を言いながら男は腕を振り上げる。
殴ろうとしてるのかなぁ?殴ろうとしてるのかなぁ?僕も混ぜてよぉ!
僕はおもむろに拳を振り上げてる男の元に走って近づく。
なんでだろう?全てが遅く見える。丁度いいやぁ。僕は男の拳が女性に当たる前に、その拳を掴む
「なんだお前?俺はこいつにしか興味ないんだよ、さっさとどっか行けよ」
「戦ってくれないのぉ?いいんだよ僕になら君の拳で殴っても」
気味悪がって男がもう一つの腕で殴ろうとするがそんな遅いパンチ当たる訳がない。
首を少し横にずらして拳を躱し股間に蹴りを叩き込む男はそのまま泡を吹きながら倒れていく
「あれぇこれだけで終わりなんてことないよねぇ僕まだ殺り足りないんだけどぉ」
そのままもう一度拳を当てようと
「やっぱりか待ちたまえ凛君」
そっちを見ると白い白衣に白い髪の男が話かけてきた。
「一旦落ち着こうそれ以上やったら犯罪でつかまるぞ」
??なに言ってるんだぁ今戦い以外に重要なことなんてあるわけないだろうぅ
「今犯罪で捕まったらもう戦えないよ」
!?ふぅ何とかなった。これが戦闘本能が活性化した状態か~びっくりした急に相手のこと殴りたくなったし
「凛君正気に戻ってくれたんだね」
そんな言葉と一緒に一息付いた見たいな反応の原さん
「とりあえず君を家まで送ってくよ何が起こるかわからないからね」
「ありがとうございます」
少女はポカーンと僕たちの事を見てたがハットしたのかこちらを見てくる
「危ないところを助けられたのはこれで2回目ね」
?だれだろ少女の見た目は身長170CMあるんじゃないか?顔は凛々しい顔立ちで服は制服を着ている。
「あ~私の名前は秋野茜2年前に会ってるのよ?」
「ほら君にトラックが突っ込んで来た時に抱えて一緒に避けたこだよ」
あ~っていうか僕が知らないのに相手は知ってるってなんか不思議な感じだなー
「あの時の子ね、僕の名前は華岡凛よろしく」
「ねぇメールアドレス交換しない?今度でいいからお礼させてほしいの、もちろんお礼だけじゃなくって自分でできないことが会ったらすぐ電話頂戴どんなことでもするから!」
絶対気使われてるよなぁこういう時は断るのは無意味ってお父さんに聞いた事あるし
「うん。困ったら頼らせてもらうね」
「ええまかせて」
「さて、凛君そろそろ行こうじゃないか」
原さんに言われそのまま引かれるように連れてかれる。
そのまま歩いてると久しぶりの家が見えてくる「さてここまでで大丈夫かな?僕にもすることがあってね」
「いえ、ここまで連れてきてもらえただけでもありがたいです」
「じゃあ僕はここで寄り道せずに帰るんだよじゃあね」
「いろいろありがとうございました」
僕はそのまま家に帰り水を飲んでトイレに入り自分の部屋に向かう
さて準備はできた後は原さんから貰ったこのゲームを起動すればいいわけだ。
えっとなになにヘルメットをかぶり‘スタート’っていえばいいのか
僕はヘルメットをかぶる。
「スタート」
目の前が真っ暗になり気づいたらすべてが白い世界にいた。