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退屈な王

日が昇ると洞窟の中を照らした。

日の光がレイミヤの顔を照らしレイミヤが起きた。

レイミヤが体を起こすとサンがレイミヤの頬に顔を近づけた。

「ふふ、おはようサン。」

レイミヤはサンの顔を撫でながら言った。

レイミヤがアランが寝ていたところに目を向けるとアランの姿が無くなっていた。

「アラン?」

レイミヤは立ち上がり洞窟の中を見渡したがアランの姿が見えなかった。

アランを探しにレイミヤは洞窟を出ようとすると、入り口にアランが立っていた。

「呼んだ?」

アランの姿を見てレイミヤは胸をそっとなでおろした。

「ああ、よかった。起きたんですね、アランさん。」

レイミヤの目が涙で潤っていた。

「どうしたの、レイミヤ?」

「どうしたもこうしたも、アランさんが6日間もの間眠っていたから、心配で。」

「そんなに眠っていたのか。」

「ブエルからはただの魔力切れと聞かされていたのですぐに起きると思っていたのですが、なかなか起きなかったので本当に心配したんですよ。」

レイミヤは人差し指で涙を取った。

「心配かけてごめん、でも本当にただの魔力切れだから心配しないで。オロバスの力が想像以上に魔力を使っただけだから。」

2人はそのあとに少し話をして、話し終えると朝食にした。

「そういえば、オルソはどうしたの?レイミヤとサンが無事みたいだから何とかなったみたいだけど。」

「オルソは私が倒しました。ブエルから教わった魔法を使って。ただ強すぎて炭になっちゃいましたけど。」

「凄いよレイミヤ!傷も癒せるどころか、攻撃用の魔法も使えるなんて。」

「でも、そんなに多くは使えないんです。使えても2回が限界で他の魔法を使えば1回が限界です。」

「それでもすごいよ。助けてくれてほんとにありがとうレイミヤ。」

朝食を食べながらも会話をした。

朝食を食べ終えるとアランとレイミヤは荷物をまとめた。

馬車の荷台はオルソに襲われたときに壊れかけていたが何とかまだ使えるようだった。

荷台は所々に穴が開いており荷台の側面は右側が無くなっていた。

車輪にも傷はついていたが走らせるのには問題はなかった。

「カールにもらったのにもうこんなになってしまうなんて申し訳ないな。」

アランは頭を掻きながらつぶやいた。

2人はそんな荷台に荷物を載せた。

「寝ていた分を取り戻さないとな。もう出発しようレイミヤ。」

「分かりました。」

レイミヤはいつも通り荷台に乗ろうとするとアランが止めた。

「レイミヤ、そっちは今やめといたほうがいい。もし途中で壊れたら君が怪我をする。」

「それじゃあ、私はどこに乗ればいいんですか?」

「一緒にサンに乗ろう。大丈夫かサン?」

アランはサンに手を当てようとするとサンの方から手に近づいてきた。

サンはアランの手に触れると顔をこすりつけて鳴いた。

「サンも大丈夫と言ってるみたいだからほら乗って。」

レイミヤは黙ってサンにまたがった。

ええっ!!それってアランの後ろに乗って抱き着くってことよね。

そんなのまるで恋人みたいじゃない。

そんなのできるわけない。

レイミヤは一人頭の中で考えていてその目はキラキラ輝いていた。

レイミヤが考えている中アランはレイミヤの後ろに乗った。

これって子供が親と馬に乗るとき同じような。

レイミヤの目から光が消えた。

いやいや考えすぎよレイミヤ。

アランは私が落ちないように心配してくれているだけ。

そう、きっとそうに決まっている。

アランはレイミヤの考えている事には気にもせずサンの手綱を取りサンを走らせた。

二人乗りはサンにも負担が大きいので前よりも多く休憩をはさみながらも町を目指した。

サンが走っていく様子を何かが見ていた。


「全くいつになったら僕のとこにたどり着くのやら。」

寝転ぶ男の前に手と足に枷をした女が一つの果物を口元に運んだ。

男は果物を食べ口の中で咀嚼すると指を動かし果物を持ってきた女を近くに呼んだ。

女は怯えながらも男に近づくと男は口の中の果物を顔に吐きつけた。

「ふざけたことをしやがって、これはいつ採ったのだ?」

「3日ほど前です。」

「僕にそんな腐ったものを喰わせたのか。こいつを連れて行け!」

男が言うと扉に立っていた兵2人が女に近づいてきた。

「そんな、お待ちください。どうかお慈悲を、もう一度だけチャンスをください。」

女は頭を地面に下げ男に懇願した。

兵が女の腕をつかみ女を立ち上がらせた。

「お願いです。もう2度と同じことはしませんから。」

「僕に2度はない。さっさと連れて行け。」

女は終始叫んだが許されることはなかった。

「おい、次の女はいるのか?」

男は目の前にあったの骨が付いた肉を食べ始めた。

兵が近づき頭を下げた。

「直ちに連れてきます。一つお伝えすることがあるのですが。」

「なんだ言ってみろ。」

「ありがとうございます。実は次の召使で抽選した女がいなくなります。」

「それで?」

「次の女を処分しますとしばらく召使がいなくなってしまいます。いかがいたしましょう?」

男は食べていた肉を兵の頭に放り投げた。

「いかがいたしますじゃなくさっさとその次のやつを探せ。」

「…かしこまりました。」

兵は立ち上がりその場を離れた。

「全く、どいつもこいつも使えないやつばかりだ。礼儀も知らないし尽くすことも知らないとは。女だからとそばに置いてはいるが心ときめく奴ならどんなことも許せるんだろうがどいつもときめかないからな。どこかにいないものか僕の心をときめかしてくれる女は。」

男はワインを片手に窓に立ち町を見下ろしていた。

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