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二人目の契約者

「俺のこの旅の目的は悪魔で誰も悲しまないように悪魔を集め封印することです。なのでこれからもいろんな悪魔と戦い回収していきます。そこで、レイミヤさんあなたにも悪魔を一人渡しておきます。」

アランはブエルがいるブレスレットをレイミヤの前に出した。

ブレスレットは金色に輝いていて蔦の装飾が一周するように施されており中央には濃い紫みの赤色の宝石が埋め込まれていた。

「レイミヤさんこれがあなたについていた悪魔のブエルです。」

レイミヤはブエル自信を見ているわけではないがブレスレットからは恐怖を感じさせるオーラを感じて、生唾を飲んだ。

「あなたはまたこの悪魔と契約を結んでもらいます。契約内容はお任せしますが、ブエルの有利にならないようにお願い致します。大丈夫ですか?」

アランは説明を終えるとレイミヤの顔を見るがその顔は不安と恐怖の表情をしていた。

「私にできるのでしょうか?」

レイミヤの手は震えていた。

「大丈夫、何かあれば俺が必ず助けます。」

アランが震えるレイミヤの手を取り励ました。

レイミヤは顔を上げるとアランと目が合った。

レイミヤの頬がほのかに赤く染まった。

「頑張ってやってみます!」

レイミヤの表情は先ほどとは一変してやる気の表情になっていた。

「一応何が起きるかわからないので契約はこの町を出てからにしましょう。この町を出るのは今日の夜です。それまでにこれを顔に巻いて旅の買い物をしましょう。」

そう言ってアランはブレスレットをまたしまって、ヒジャーブを渡した。

レイミヤはヒジャーブを顔に巻きアランと買い物に出発した。

二人は何日旅に出るのかわからないので日持ちする食べ物と二人の衣類等を買った。

買い物を終えるころには夕方になっていた。

アランはレナに今日出発すると伝えお礼を言ってお金を渡した。

アランとレイミヤの二人は荷物をまとめて夜を待った。

「門をくぐるときは何があっても顔を見せないようにしてくださいね。あなたは今町ではいろんな噂が立っているのでその噂に便乗してこの町を出ましょう。」

太陽が沈み星が煌めき満月が空に光町を照らしていた。

アランとレイミヤは荷物をまとめてブラウン亭を離れ町の外へとつながる門を目指した。

門へと近づくと門番をしている兵士が近づいてきた。

アランが町に入ってくる時とは様子が違っていた。

「おや?誰かと思ったら最近町に来た旅人じゃないか。なんだもうこの町を出るのか?」

兵士の様子は緊張感がなく楽しそうな様子だった。

「タイミングが悪いときにこの町に来ちまったよな。でも教会が燃えて以来誰も襲われなくなったから犯人も燃えたんじゃないかと思われているんだ。でも聖女様も行方不明なんだよな。ほんとにどこに言っちまったのかな。」

一人の兵士がアラン達に話しかけているときにもう一人の兵士が寄ってきた。

「俺は聖女が犯人なんじゃないかと思ってるんだよな。」

「おい、よせよ。そんなわけないだろ。聖女様は自分の命と引き換えに犯人を燃やしたんだよ。」

「どうだかな。」

兵士二人が二人だけで会話をしていた。

アラン達を無視して。

「おっと、この町をでるんだったよな。坊主は構わないんだが、隣の嬢ちゃんは誰なんだ?顔を見せてもらおうか。」

レイミヤはアランの後ろへと隠れた。

レイミヤがアランの後ろに隠れたことで兵士たちは怪しがり始めた。

「この人はこの町で合った俺の彼女だ。俺があんまりほかの人に見られたくないから顔に布を巻いてもらっているんだ。あまりにも可愛いから。」

アランが咄嗟に兵士たちを騙すために嘘をついた。

後ろにいたレイミヤは外からは見えないが顔を耳が真っ赤になっていた。

「そうだったのか坊主。こんな短い間によく見つけたな、そんなに美人ならぜひ見たいがやめとくよ。大切にするんだぞ。」

兵士たちは二人の町の外出を許可した。

アランは兵士たちに手を振って町を後にした。

町の明かりが遠くなるとアランは広いところを探した。

「ではレイミヤさん。ここらへんでブエルとの契約をしてみましょう。念のために、

ソロモン72柱の悪魔のうちの一人、地獄の侯爵フラウロス、我が名の元に汝に命じる我が召喚に応じ、今ここに顕現せよ。」

アランの横に豹の姿のフラウロスが現れた。

レイミヤは初めて見る悪魔に怯えていた。

「アランさん、なんですかそれは?」

フラウロスはレイミヤを睨んだ。

「小娘、これとは何だこれとは。我は地獄の侯爵フラウロスだぞ。小娘など一瞬で灰にできる。」

そういうとフラウロスは爪を出した。

「おい!やめろフラウロス、レイミヤは仲間だ。傷つけることは許さないぞ。」

そうアランが言うとフラウロスは爪を引っ込めた。

アランはカバンからブレスレットを取り出すとレイミヤに渡した。

「俺とフラウロスが離れたらブエルに話しかけてみてください。そうすれば、ブエルが目の前に現れると思うので契約を結んでみてください。」

アランが離れようとするとレイミヤがアランの服を引っ張った。

「本当に大丈夫なのでしょうか?」

レイミヤはとても心配していた。

「大丈夫です。俺が必ず守りますから。」

そう言ってアランはレイミヤの手を離してレイミヤから離れた。

アランが離れるとレイミヤはブレスレットを両手に持ち胸の前へと持ってきた。

「ブエル聞こえる?」

そういうとレイミヤは目の前が真っ暗な空間に移動していた。

アランから見たらレイミヤはその場で倒れてしまった。

「小僧案ずるなまだ大丈夫だ。様子を見ていろ。」

レイミヤは真っ暗な空間をただ一人歩いていた。

すると突然目の前にライオンの体に首の周りからヤギの脚が五本生えた生き物が現れた。

「私は地獄の大総裁ブエルよ。あら、あの男の子かと思ったらまたあなたとは一体どういうこと?」

ブエルはレイミヤが現れたことに軽い反応をした。

レイミヤは初めて見たブエルに怯えることはなく強気でいた。

「あなたと再び契約することにしました。」

ブエルはレイミヤから出た言葉を聞いて大きく笑った。

「アッハッハッハ!!また私と契約を結びたいですって?私が何をしたかも知らないわけでもないでしょうに、おもしろいことをいうものね。それでいったいどんな契約を結びに来たわけ?」

ブエルは話しながらレイミヤとの距離を開けていった。

「契約内容は、私からは私にあなたの力をすべて使わせること、あなたは私の命令に従わせてあげる。これが私が出す契約。もしあなたで納得しないならアランさんがあなたを殺すと言っていたわ。」

レイミヤは臆することなくブエルに契約内容を告げた。

するとブエルは開けた距離を詰めレイミヤとブエルの顔の距離は10㎝も無かった。

「ふざけたこといってんじゃねーよ小娘が。何一つ私にメリットがないじゃないのそれなのに私が従うと思う?それに脅しのつもりだろうけど私にはそんなもん通用しないわよ。私が契約を飲むのはあなたの体が手に入る条件があるときだけよ。」

レイミヤはブエルの圧に気圧されそうになったがそれでも弱気にならなかった。

「じゃあ、さらにこの条件も追加よ。それは、・・・・・・・・・・・・・・・・」

「ふふ、それならいいわ。契約成立よ。好きな時に私の力を使えばいいわ。」

レイミヤは目を覚ました。横にはアランとフラウロスが火を起こしてレイミヤが目を覚ますのを待っていた。

「うまくいったみたいだね。それでどんな内容にしたの?」

アランがレイミヤにブエルに契約した内容を聞いた。

レイミヤが口を開いたところで

「よせ、契約内容をほかの人間に教えるな。」

フラウロスはレイミヤがしゃべるのを止めた。

「ほかの人間に内容を話すと別の内容を結ぶまで力が使えなくなるぞ。」

フラウロスは眠たそうに話した。

「やけに親切じゃないか。珍しいこともあるもんだな。」

アランがフラウロスをちゃかした。

「うるせえ、黙ってろ。」

レイミヤが二人のやり取りを見て微笑んだ

「フフフ、仲がいいんですね。」

そう言うとアランとフラウロスは同時にレイミヤの方を見た。

「そんなわけあるか。」

「そんなことない。」








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