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「81話 素材の扱いと帰還 」

お待たせしました、少しだけですが書き溜めができましたので更新再開します!

いままで毎日更新していましたが、仕事が忙しくて今後は少しだけ頻度が下がりそうです・・・( ノД`)

絶対に終わらせるので長い目で見ていただけるとありがたいです!

一応話は終盤に近付いているのでもう少しだけ、お付き合いいただければ幸いです~!!

ダンジョンから出て、王都に帰ろうとした時にレオに鑑定をお願いされ水晶玉を鑑定すると、なんとキングダンジョンミミックの水晶玉だった、もしや、と思い地下牢獄のような場所で見つけた黒い灰を確認するとそれはキングダンジョンミミックの死骸だった。


キングダンジョンミミックは核だけしかない普通のダンジョンミミックと違い、自我を持った小さな魔物だったらしい。

とても弱いがすばしっこく、さらには相対する前に亜空間へと逃げてしまうらしい。


それなのになぜ死んでいたのか?

どうやらフレアがふざけて大声を出した時にショック死したらしい。

悔しいけどそのことを伝えるとフレアは案の定調子に乗ったから同じ目にあわせてやろうとフレアの耳元で「わ!!!!」と叫ぶも耳を抑える素振りすらせず私をちらりと見てにやっと笑ってくる。効果無し。


「ミウシアちゃんはぁ~?ちょぉ~っと肺活量がたりねぇなぁ~~?」

「くそぉぉぉ~~~。」


にやにや顔で頭をぽんぽんとされる始末、いつか仕返ししてやる...!


「ちょっと待つです...この水晶玉よく見たらマナの制御可能距離が延びるじゃないですか!!!欲しいです!!!杖に使わせてください!!!もう他は何もいらないです!!!!」

先ほどの鑑定結果よくよく確認していたカナちゃんが震え声混じりで歓声をあげ、ぜひとも自分の杖の素材にしたいと叫び出した。

私的には全く問題ないんだけど...ちらりとフレアを見る。


キングダンジョンミミックを討伐したという功績を上げたフレアが調子に乗っている今、そういうこと言うと絶対からかってくると思うよカナちゃん。


「じゃあこれからはフレア様と呼ぶこったなあ!!ガッハハ」「フレア様ありがとうございますです!!」

案の定カナちゃんをからかいに来たフレアだったが、なんとしてでもこの素材が欲しいカナちゃんはなりふり構わず食い気味で答える。

その目はキラキラと輝いていてもはやからかわれていることに気付いてはいないんじゃないかな。


ははは...と笑ったまま固まるフレア。

カナちゃんを茶化して怒らせようとしただけのフレアは思わぬ反応に目を泳がせる。


「......いや、冗談だって...。」

「でもフレア様が居なかったらこの水晶玉は手に入らなかったです。ありがとうございますフレア様。レオ様もありがとうございます本当にうれしいです。これがあれば私は世界最高の杖が手に入るです」


「「えぇ.....。」」


レオも普段とのギャップに困惑して苦笑い。

どんだけ欲しかったのその素材...。


私はもう一つの素材の効果を再確認して、皆に説明した。


「....っていう効果なんだけど、使える属性が多ければ多いほどこの効果を活かせると思うし、トルペタ君の新しい武器に使うってことで皆、どうかな?」

全属性使えるのはカナちゃんとトルペタ君だけだ。形状が6個も変えられるなら戦闘の幅も広がるだろう。


トルペタ君以外は皆賛成してくれた。

カナちゃんは水晶玉さえあればもう何でもいいのか、もはや話を聞いてなかった。

うっとりとした表情で水晶玉を手の上に乗せて見つめている。


肝心のトルペタ君はというと....。


「でも、オレは貰いすぎな気もします。これを売って皆で分配したほうがいいのでは?」

トルペタ君はいきなりぽんぽんと強い装備が手に入っていく現状に申し訳なさを感じちゃったみたいだ。

遠くのものを拡大できるゴーグル、全属性の指輪をすでに貰っているトルペタ君からしたら申し訳なさも感じるかもしれないけど...。

最近忘れがちになっていたけど私達(正確には私)はキング系統の魔物に狙われているし、いきなり滅茶苦茶強い魔物に襲われる可能性だってある。

そう考えると私のせいで皆に迷惑かけてるなぁ。

私がこの世界から離れる時に皆に何かしてあげられないかな。


私の考えがどんどん違う方向に走り出していると、レオがトルペタ君の方に手をポンと置いた。


「トルっち~。お金なら稼げばいいけどいい素材や武器は逃したら2度と手に入らないよ~?」

「だな~、それによ、トルペタの今の武器だと風属性のスキルしか通んねぇだろ?だったら好都合じゃねぇか。」

「でも、俺の力って釣り合いますかね?こんな凄い素材に.....。」

レオとフレアに励まされてもトルペタ君は自信なさげに下を向いてしまう。


すると水晶玉に見とれていたカナちゃんがいつの間にかトルペタ君の方を向いてはぁ、と小さくため息をついた。


「トル君、これからもっと強くなればいいじゃないですか。...指輪から弓に属性のついたマナを流しても、その受け口である弓が属性マナを吸収できなければ変形しないかもしれないです。そうなると祝福武器を複数扱える上級職までお預けってことになるですし。」

つまり、二つとも属性武器にしないと、指輪の力で全属性を制御できてるトルペタ君には使いこなせない可能性があるのね。


「そうだな、まずは強くならないとな...。ありがとう、アルカナ、皆。」

うんうんと皆は頷き、私もニコリとトルペタ君に向けて微笑んだ。


とはいえ、上級職になるまではまだまだ....あれ、そういえば皆のステータスしばらく確認してないなぁ。

王都に帰ったら確認してみよう。


「じゃあそろそろ帰るですか。集まるですよ~。はぁ、今回は長く感じましたが...数日しかたってないんですよねぇ。ミウと会ってから毎日が悪い意味でもいい意味でも濃いです...。」

カナちゃんが転移石に魔力を込めると私達の周囲に青い光がぼんやりと湧き上がってくる。


「ま、暇で暇でしょうがないよりはいいっしょ~。」

徐々に青い光が上がってきてレオの胸元辺りまで上がってくる。


「あたしは早く酒が飲みてぇよ~。」

フレアの頭の高さまで光が上がってくると、下の方から王都の我が家の前、バーニア地区の芝生の地面が見えてきた。

もうそろそろ日が落ち、街頭の少ない地域だから暗いはずなのに、違う地区の方の空が明るい、それに賑やかだった。


「なんだぁ?なにか祭りでもやってんのか....!?ちげぇ!!」

そう言うと焦り声でフレアがケットシー地区への入口へと走りはじめた。

私達も後からついて走り始める、その途中私は耳を前方の賑やかなほうへと集中する。


「...叫び声が聞こえる。それに...人間じゃない何かの声?どうしよう、皆!王都に魔物が攻めてきたのかも!」

だめだ、普通に走ってたら間に合わない。


「皆はフレアの後を追って、私は一人でも多く人を助けてくる。」

「無茶しすぎないでくださいよ!後で合流するですよ!」

「マナ・アクティビティ!こっちは任せて、ミウシアちゃんも気を付けてね」

「お気をつけて!」


走りながら飛び兎を抜き、光属性のマナを再吸収し全身へと通わせた。


「ホーリー・スピリット!」

体がぼんやりと光り、体にかかる負荷が和らいだ。

この感覚、未だになれないなぁ...。

重力を感じなくなったわけじゃないんだけど何だろう、手や足を動かそうとすると動かした方向にいつも以上に力を込めても負担が無い感じ?

だから高くジャンプだってできる。


私はケットシー地区の建物のに向かって地面を強く蹴り、飛び上がった。


「よ!っと!....思ったよりは被害が無いかな....。」

建物の屋根へと上り、王都を見回した。


ケットシー地区やドワーフ地区といった、王都の外側の地区に被害は今のところないみたいだった。

しかし中心部の地区から種族地区の方へと人の流れが見え、私は視線を王都の中心部へと向けた。


王都のどこにいても見える立派なお城はさながら某夢の国の真ん中に立つお城のようにそびえたっていた。

お城に被害は無いんだけど、お城に続く入り口部分、貴族地区とお城の境目からは火の手


それよりも平民地区よりさらに内側の貴族地区、のさらに内側。

つまり王城の入り口付近から火の手が上がったりしているのが見えた。


なんで外側ではなく王都の中心部から!?

魔物ではなく内乱なの?それとも王都に魔物が潜入していた?


私は忍者のように屋根を次々と飛び越えて、平民地区、貴族地区を飛び越えて行った。

チラチラと視界に入る髪の毛は透き通るような銀色で、ピンク色のメッシュがたまに見える。


屋根を飛び越えながら地上の方を見ると、王都の中心部から外側に逃げていく人々が見えた。

たまぁーに私に気が付いて「きれー!」とか「なんだあれは!」とか「なんでみえねぇんだ!」とか聞こえてくる。


こんな時くらい必死になって逃げてくれませんかねぇ!


そろそろ貴族街を抜け、王城の入り口かというところまでくると、特に激しく戦闘音が聞こえてくる方角があった。

ここから右...正門の方だ。


私は屋根から降りて王城を壁沿いに走り抜ける。

すぐに戦闘になってもいいように、最大限まで小さくした光の矢の魔法陣を走りながら飛び兎に描いた。


次第にギン!ギン!という金属音とゴアアアアア!という魔物の声、はああああああ!という聞き覚えのある女性の声が聞こえてくる。

見えてきた!

あれは....何だ....?

遠くに見えたのは、白い翼を背中に生やした女騎士が、剣と大盾を構えながら3メートルはあろうかといった巨大な熊と竜を相手に戦っていた。


しかも一人で。

他にも人はいた...いたんだけど皆少し離れた地面に倒れこんでいた。


助けないと。


私は今まで以上の全速力で倒れている人の元へと向かう。

幸いなことに、女騎士は王城を背にして戦って...ってニカじゃん!!!

なんで翼生えてんの!?

ああ!!もう!!今は救助優先!

幸い巨大な熊と竜はニカに夢中でこちらに気を配ろうともしていない。


今のうちに、と散り散りになっている中で一番近くに倒れていた冒険者のそばに行き、体に一瞬触れる。

私がふれた箇所がぼんやりと光る。そしてそのままその光は冒険者の体を包み込んだ。


それを確認した私は同じように付近の冒険者に次々と触れていく。



.....私は以前、このホーリー・スピリットを初めて使用した時、体の底からじんわりと温かくなっていく感覚に陥った。

その後ドラゴンゾンビから攻撃を受けてもすぐに回復したり、とてつもなく素早く動けたりした。


きっとこの力の本質は回復なんだ。



限界以上の力を出してもその身にかかる負担そのものを回復するから限界を超えて走ってもつらくない。

常に持続回復しているため小さな怪我だって治る。


そしてこの持続回復効果は、他者に分け与えることもできる。

制御方法はとても難しかったけど、他者の体を自分の武器だという頭のおかしいイメージで何とか成功できた。


以前カナちゃんが冒険中に転んで足を擦りむいた時に、試させてもらったんだけど、傷は治ったはずなのにカナちゃんは顔を赤くして息を荒げながら私に「男が..いる前でぇ...女性にこの力を使うのはぁ...今後やめるです....。」と耳打ちしてきた。

ちょっとえっちぃ感じのニュアンスだったのは、多分この光はとっても気持ちがいいんだろう。ちょっと性的な意味で。


まぁ今そんなことを考えている場合ではないので強めに冒険者たちに光を込めていく。

最初に光を当てた男冒険者が倒れたままもぞもぞと動いている。

目を覚ましたのか悶えているのか苦しんでいるのかどうなんだろう.....。


そうして周囲の10人余りの冒険者たちは意識を取り戻したので、私は肩を貸しながら魔物達にバレないように一人づつ建物の影、魔物から見えない位置に連れて行った。

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