表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
47/163

「47話 次の目的 」



昨日はたくさん飲んで寝てしまった....なんだか私、こんな始まり方ばかりじゃない?

今日は目覚めがすっきり!昨日飲んだお酒は二日酔いしないいいお酒だったのかもしれない、いい宿に案内してくれたレオに感謝だ。

普段よりもふかふかのベッドから出たくない気持ちを何とか追いやって起きる。

隣のベッドにはカナちゃんが寝ていた、寒かったのか布団を自分に巻き付けて頭だけ出してミイラみたいになってる。

くすりと笑いながらカナちゃんを起こして1階のバーに二人で降りるとすでに男性陣がすでに席についていた。

男性陣....私は女性陣?いまだにこういうところは慣れないな。


夜はムーディなバーだったけど朝は普通に食堂として経営しているようで、割と人でにぎわっていた。


「おはよう~!」

「おはようです。」

「お、おはようございます~ふあ~あ。」

「おっはよっ!」

相変わらずのレオとやたら眠そうなトルペタ君。

私とカナちゃんが潰れてからしばらく起きてたのかな?迷惑かけたことを誤っておこう。


「トルペタ君、レオ、昨日はごめんね。飲みすぎちゃったみたい。トルペタ君、眠そうだけど大丈夫?昨日何時まで起きてたの?」

私がトルペタ君に眠そうにしていることを指摘すると慌てるトルペタ君とニヤつくレオ。


「いっ、いえ!二人を部屋まで連れて言った後はレオさんとちょっと飲みなおしただけですので!」


「トル君、なに慌て出るです?.....まさか!寝てる私に何かしたですか!?」


「してねーよ!!」

カナちゃんが手で胸あたり隠すようなしぐさを取る。

トルペタ君は何があったんだろう?慌てる...女性に隠したいこと?...ハッ!


私はレオに向かってトルペタ君と外を交互に見てアイコンタクトを取る。

レオはそれを察してニヤつきながら頷く。

そうかあ、トルペタ君も大人の階段を上ったんだね...ここはいろんなお店があるケットシー地区。そういうことだよね。

トルペタ君は女性と3人旅、ハーレム状態でしばらく生活してたもんね。

私がお風呂上りで薄着になってるときもちらちら見てきたし、カナちゃんにマナの補充で抱き着かれた後、ばれないようにモジモジしてたのも知ってるよ。元男としてそれがどれだけつらいかもわかるよ...。


ナイスレオ!!


「ミウシアさんとレオさんはなんで温かい目で俺を見るんですか!!!」


「????どういうことです???.....???ミウ、教えるです!ミウ!こっち見るです~~~!!!!」


結局カナちゃんにはレオがトルペタ君の相談に乗ってくれてトルペタ君の悩みが解消されたんだよ。って言っておいた。

それを聞いたトルペタ君が「まさかミウシアさん....全部理解してます...?」と不安そうな顔で聞いてきたので微笑んであげておいた。

やっぱりレオがいることでトルペタ君にも相談できる相手ができたみたい。


今後の方針について、まずはレオに私がいろんな魔物の王に狙われていることについて話した。


「....というわけで、なぜか私は狙われてるの。どこまで倒し続けなきゃいけないかわからないけど強くなりながら世界を回らなきゃいけないんだ。」

デストラが拙い魔物語で無意味に頑張って各種の王に話したせいなんだけどね。

いろんな魔物に狙われてると知ったら流石に引くかもしれない、王子さまだし。


と思ってたらいきなり手を両手で握られた。ドキ!

「いいじゃん!めっちゃ楽しそう!これこれ、こういう意味わかんない展開を待ってたんだよ~。ミウシアちゃんは本当に面白いね~。」

思った以上にノリノリだった。目を輝かせながら尻尾がゆっくりと左右に振れる。

そうだった、レオはケットシーだから尻尾も耳も生えてるんだった。イケメン過ぎて顔が目立ってたから他に目がいかなかったよ。

にしてもいきなりのボディータッチはやめてほしい。話したりするのはなんも気にしないけどボディータッチは今や男の心と女の心がごちゃ混ぜになった私には大ダメージなのだ。


「はいはい、ありがと!じゃあこれから鍛えながら各地を転々とするとして、今王都でできることって何だろう?」


「それについてですけどミウ、これを知ってるです?」

カナちゃんがカバンから取り出したのは青いこぶしサイズの石だった。

どこかで見たことあるなあ、何だっけ?

見当がつかなかったので顔を横に振って否定を表した。

フルフルと耳が揺れる。戦闘中は集中してるからあんまり意識しなかったけど中折れ耳って邪魔だよね。


「それって転移石でしょ~?カナっちもしかしてどこかの御姫様なん~?」

転移石!ゲームではお世話になったけどこの世界にも似たようなものがあるんだ。


「流石に違うです!これは私の今は亡きお師匠様から譲り受けたです。これがあれば一瞬で登録した場所に帰れるです。もう一つあれば旅先で登録して、休憩に王都に帰ってきて準備ができたらまた旅を続けるって使い方ができるですが、まあ現実味がないですね。」

そんなに高いものなのかな、ゲームではキャラクター皆に配られてどこにでも行き来できるものだったけど、まぁゲームの話をしてもしょうがない。

ここは現実なんだから。


「アルカナ、それって高いのか?もう一つ用意できれば王都を拠点にすることも....。」


「高いってもんじゃないです。この世に数個しかないものなので値段なんて付けられないのです。こんなの簡単に手に入れられるわけ...。「おっけー、用意しとくから1日待っててちょ~。」」


カナちゃんの言葉を遮るようにレオが指で丸を作りながらマイペースな発言を挟み込む。

以下に珍しくても王子であれば用意できるのか、凄いなあ王族パワー。


「まさか、用意できるですか?」


「ん~。確かマミーが押し花の重しに使ってたからお城に行けば借りてこれるっしょ~。」


前言撤回、すごくないぞ王子パワー。

王妃がレオ以上に能天気であることにコケる私達。


何はともあれレオが無事入手出来たら私たちの旅は野宿の必要が無くなるし、拠点を王都にすることができる。

カナちゃんによると転移石は連続して使えず、一度使ったり、転移地点を登録してから1週間は時間を空けないといけないらしい。

冒険に出てから途中で転移地点を登録して王都に戻ったら、再び冒険に出るには1週間待たなきゃダメってことだ。


こうなると王都に滞在する時間が多くなるため宿じゃなくて家のようなものを買った方がいいかもしれない。とはいってもすぐには買えないしゆくゆくかな。


自分の部屋でゆっくりお酒を吸いながら煙草を...後で受付のお姉さんに煙草売ってるところ聞きに行かなきゃ。

それに一人の空間さえあれば眷属達に連絡もできる。近々タイミング見つけて連絡しないと。

皆今何やってるんだろう?


そんなこんなで今後の方針が決まった、王都の冒険者ギルド(王都は酒場じゃないみたい。)でなるべく遠征をする依頼を受けて魔物を倒していく。依頼が終わった後は王都で次の冒険の準備をしてまた依頼を受けるの繰り返し。

自分たちのレベルにあった地域の依頼を受けて徐々に確実に強くなっていくのが目的だ。

そういえばレオのステータスを確認し忘れたから依頼を受けるまでには鑑定させてもらおう。


今日はレオが王城に行き転移石を借りに行くため、私達は自由行動になった。

私は念願の煙草とミミズキングの素材の換金に、カナちゃんはヒューマン地区の図書館に、トルペタ君は親の知り合いの弓職人に会いに行くらしい。


皆に別れを告げ、私は「酔ってけっとしー」の受付の女性に煙草が売っている場所を聞いた。

煙草は各種族の地区の何でも(コンビニみたいなものらしい)で売っている人気の嗜好品らしく、定期的に薬煙草と呼ばれる中和剤のようなものを吸えばノーリスクで吸えるらしい。地球に持って帰ったら世の喫煙事情がひっくり返りそうだ。

換金はジャイアント地区とドワーフ地区の境目にある解体専門店で受け付けているらしい。

なんでも、大雑把な解体をジャイアント族が担当し、細かい作業をドワーフ族が担当する分業がちゃんとできている全種族でにぎわう王都ならでは解体屋らしい。


解体屋に向かう前にケットシー地区の何でも屋で煙草を買って行こう。

まさか異世界でも煙草を、ノーリスクで吸えるなんて思ってなかった。仲間たちに嫌がられないように隠れて吸うことにしよう。

楽しみだ。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

SIDE:ルニア

「ミウシア様!そこです!避けて!ああっ、危ない!キャッ!」

ああ、何度見ても手と声が出てしまいます。


今、遠視の湖の淵で家族5人で集まっています。

というのも、今湖にはミウシア様が大きな犬の魔物、コボルトキング?と戦った時の映像が映し出されています。

ウォルフさんの発明品、時空遡行機器「みのがし君」で投影しているのです。


ミウシア様は湖で私たちが常に監視していることを拒み、直接ミウシア様を追従できなくなりました。

しかし、抜け道はいくらでもあります。ほかの方が近くにいるときはその方を基準にすればミウシア様の御姿を確認できます。


「やっぱり、最後の捨て身っぽい技はよくねぇな。あれじゃあ隙だらけだ。」

ジアさんは戦闘が盛んな世界?時代に暮らしていたらしいのでそういう観察眼はやはり鋭いですね。

私は早くて凄いなぁくらいしかわかりません。

一応「みのがし君」を操作する「りもこんくん」でスロー再生はできますがそれでも最後の動きはミウシア様をとらえることができません。どれくらい早い動きなのでしょう?


「あ、次あれ見たい。ミウシアがプロポーズされるところ。あの時のミウシアってば顔真っ赤にしてほんと笑っちゃうんだから」

けらけらと笑ってお酒を飲みながらウォルフちゃんがリモコン君で映像を操作します。

シーアちゃんはお菓子を食べながらおとなしくしていて、ヒュムさんは...最近絵を描くことがお好きらしくよくミウシア様を書いてますね。あれはたしか、地球でいうところのアニメ?のような絵でした。とてもかわいらしく描けていて私の部屋にも何枚か飾らせていただいてます。


しかし、ミウシア様がプロポーズをされた時は驚きました。まさかミウシア様が男性にもときめかれるなんて。

ミウシア様がどのような方とお付き合いされても最後に私の元へ来てくだされば何でもよいのですが、女性に対して興味が無くなることは避けたかったので生放送(っていうんですよね?)をしている時にこっそり強制念話を使いました。

ミウシア様は色々お悩みで考えが丸々伝わってきたのでこっそり助言を致しました。男性、女性、どちらも愛せばよいと。


生前、私が信仰していた神は博愛の神、どのような方に対しても愛を持って接すること。

その教えがここで生きましたね。


あぁ、何度見ても照れるミウシア様はお可愛らしい。地球の知識から発掘した少女漫画で学んだ知恵を使って恋愛に慣れていないミウシア様をいじめ....愛して差し上げる日が早く来ればいいのに....。


私達は明日もミウシア様の勇士を5人で仲良く見届けるのでしょう。

だって暇ですもの。

眷属は6人?デストラさん?ちょっとよくわかりません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ