「38話 眷属緊急会議 」
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デストラが何かしらやらかしたせいで私は魔物に狙わることになったらしい。
真っ青なデストラと憤慨するヒュムの様子を見ているとヒュムがこちらに気が付いた。
「ははは....ヒュム久しぶり....。」
ぱたぱたと手を振りながらヒュムに挨拶をするとヒュムが頭を下げた。
『すまない、このバカのせいでミウシアに危険なを合わせてしまった。デストラには何かしらの罰を下そうと思っている。どうかそれで許してくれないか?』
頭を深く下げて謝罪するヒュム、デストラは魂の抜けた抜け殻のような顔で目も虚ろに座り込んでいた。
「うん、状況はよくわからないけどデストラは私のために何かしてくれようとして失敗したんだよね?だったらあんまりいじめないであげてね。ほら、子供の失敗は親の責任っていうでしょ?」
私のほうが精神年齢低いけど。
『....ミウシアは本当に甘いな。まぁ罰は他の眷属からの避難罵声で勘弁してやろう。....そちらのほうが心配だがな....。』
頭に手をやりやれやれといった感じで頭を軽く振るヒュム。
きっとヒュムは皆のまとめ役としてずっと頑張ってきたんだね。
『ヒュムもいつもありがとう。私がいない神界で皆のことをまとめて、助けてくれてありがとうね。』
ヒュムに感謝の気持ちを伝えるとヒュムの頬が少しだけ赤く染まる。
予想外の反応。眷属達にとっては数千年?もっとかな?位放置されてた間隔のはずなのに今更親面しても遅いのはわかるんだけどね、どうしても自分が生み出した存在だって思うと愛らしくなっちゃうんだよね。
『わっ、私のことはいいんだ今は!と、とにかく!湖に行って「円卓ん」で集まるぞ!』
....えんたくん?何それちょっとかわいいんですけど。
抜け殻となり果てたデストラを抱えながら湖にある大きな机を囲うようにして眷属達が座る。
あぁ、円卓...?名前を付けたのは誰なんだろう。
集まった眷属達は私に手を振ったり目一杯近づいたりしてきたけどヒュムによって強制的に座らされていた。
ヒュムがデストラの失敗を皆に伝えると皆が深いため息をつく。
『デストラさん...あなたのせいでミウシア様に何かあったらあなたに抱き着いて体中の血液をそのお鼻から搾り取ってあげますからね...?』
ルニアはニコニコとした顔でデストラを見つめる。
怒っているのか毛が逆立って耳が膨らんでいるように見えた。ウサギって怒ると耳が膨らむの....?
一方デストラはもうからっからのしおっしおだ。なんか立派だった角までしおれて見える。
「天啓?っていうのを詳しくは知らないけどもう一回天啓を各魔族の長にして取り消せばいいんじゃないの?」
私の発言で皆が難しい顔をする。
『あのねミウちゃん、天啓っていうのは神と一時的とは言え繋がって会話をすることができるの。だからその時に神力が少しだけど宿っちゃうの。でね、神力自体を使うことはできないからいいんだけど2回も天啓を伝えちゃうとこの星全体の神力のバランスが崩れちゃって結果的に星の寿命を縮めることになっちゃうんだよぉ....。』
『シーアの言う通り、現状どうすることもできないの。だからミウシアには頑張って強くなってもらわないといけない...はぁー、もうほんとバカトラ。』
ウォルフがデストラの方を見てため息をつく、けどもうデストラのHPは0だよ...。自業自得とはいえ本人が反省しまくっている分可哀そうになってきた。
そんで今後について、シーアの説明によるともう私は私でどうにかするしかないらしい。
え、強くならなきゃ生贄にされるってこと?
『あー、もう言っちまうがな、ミウシアの旅を安全に進められるように俺らが各種族で気に入ったやつの夢に出てミウシアと冒険するように促したんだ。今一緒に行動してるやつらも...えーっと、ヒューマン族とドワーフ族だったか?そいつらもヒュムとウォルフと会ってる。』
「え!!!」
びっくりした。トルペタ君もカナちゃんも神に言われてついてきたってこと?じゃあもう私が神に関係してることばれちゃってるじゃん。
それに旅についてきてくれたのは私と旅をしたかったからじゃなくて言われたからだったの?
それじゃあ....。
「なんかショックだよ...。」
その呟きに眷属が皆で否定する。
『ミウシア様。私はバーニア族と交信はしていないのでわかりませんが、ミウシア様と冒険を強制するのではなく自分の悩み...冒険がしたいけど一歩が踏み出せない、力が欲しいけどこれ以上伸び悩んでる、楽しいことがしたい、と思ってる方たちのきっかけを作ったにすぎません。なのでミウシア様についていこうと思ったのは本人の意思です。自身を持ってください。』
二コリと微笑みながらやさしい声で私を慰めてくれた。
よかった、トルペタ君とカナちゃんは着いていきたいから一緒に旅してくれてるんだ。
「そういえばなんでルニアはバーニア族に声をかけなかったの?」
『そ、それは.....。』
顔を赤らめながらもじもじとしているルニア。何か言いにくいことなのかな?
言いにくい、でも私の問いかけにはこたえなきゃって気持ちがせめぎあっているのか何度も口を開け話そうとしていた。
そして
『どっ、同性愛者が多いんです!!!』
「へ?」
『各種族の特性というか種族の傾向はその崇める神に多少影響されます。私はミウシア様のことを、お、お、お慕い申しておりますので、ミウシア様がお姿を見せてくださるまでは男神だと思っていました。でも違いました。女神様だったのです。それでも私のこの気持ちは収まらず、むしろ強まったのです。それに影響されてバーニア族達の心に「同性でも好きになっていいんだ」という気持ちが芽生えてしまい、ここ最近では同性愛の方が特に増えてしまってるんです....。』
『そういう理由だったのか...。』『とんでもねぇな...。』『ルー姉だいたーん!』『ルニアあんた...。』『.....。』
ヒュム、ジア、シーア、ウォルフも知らなかったみたいで若干引いてる。デストラは相変わらずぐったりしている。
私にとってはむしろありがたいことなのかも、女性の姿で女性が好きなことを隠さなければ、って思ったけどほかのバーニア族もそうならやりやすそう。両性愛...ではないよ?男はいけないよほんとに...。
ルニアがモジモジしてこっちをチラチラとみてくる。
ドストライクなんだけどどこか残念臭がするなぁ、かわいいけど。
もはや告白じみた発言だったけどここまで好意を素直に向けられたことが無いから反応に困るなぁ、えっと。
「そ、そうなんだ、ありがとう。私もルニアのことも、みんなのことも好きだよ。いつもありがとうね。.......今皆の感情が眷属に影響するって言ってた?それってデストラも....?」
好きだよ発言で皆照れたりうれしそうだったりニコニコしたりしていたのに一瞬でハッとなにかに気が付いたような顔になる。
『そうか、デストラが落ち込んでいる今なら魔物の力も弱まってるかもしれん!ミウシア、今のうちに魔物を多く狩って強くなれ!』
「結局倒すしかないのね....。」
とほほ。
私はデストラが弱っているうちに(多分)弱った魔物をたくさん狩って力をつけつつ、一緒に戦ってくれる仲間を増やすべく早急に旅に出ることになった。
とはいっても、疑似神界の時の流れは一定ではなく、最速でも私のいるサスティニアと同じ速度、遅ければ私の数カ月が眷属達の1秒ということもある。
焦らない程度に急げばいいと思う。
眷属皆に心配された後ひとしきり話して私は通信を切った。
それにしても仲間かぁ、後はケットシー族、ジャイアント族だけかな?いつ出会えるんだろう。楽しみだなぁ。
仲間とか友人とか呼べる人なんて生前も...美羽さんしかいなかったなぁ。
サスティニアの旅が終わってうさみみ美少女の私に助けられたらどういう反応をするんだろう。
武蔵だって信じてもらえるのかなぁ。
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◇SIDE:????
「次はねぇぞ!!!糞猫が!!ペッ」
ヒューマン族のガタイのいい男がオレの顔に唾を飛ばしてくる。
横には背の高いエロイお姉さん。
じゃあね~と言いながら手を振ってくる。
「きったないなあ、ったくよ~。女の子の方も乗り気だったじゃ~ん?いきなりなんだよそれ~。<浄化>クリア...っと。」
汚れた体に浄化魔法をかけて汚れを取る。
「女の子を捕まえやすくする魔法とか使えないわけ~?はぁ~。」
前に夢で見たシーア様のお告げ?ってーのか?お告げだと背の高い可愛いバーニア族のミウシア?って子と一緒にいれば楽しいことしか起きないって言ってたっけ。
「あれはただの夢にしてはなぁ~、こう、神様感MAXっていうか?そんな感じだったなぁ~。」
しかもその子は超かわいくて背の高い褐色元気っ子って言ってたし、オレの好みばっちり。そろそろ本格的に探してみっか。
「シーア様も場所とか教えてくれてもよくね?....さすがオレらケットシー族の神、テキトーお気楽だわ~」
あ、これほめてっから。
「んじゃま、とりあえずテキトーにいろんな国いってみますかね~。」
まずはなんて言ったかな、そうそうドワーフの国ギアード。
王都からじゃしばらく歩くことになるけどテキトーに回復しながら行けばなんとかなるっしょ。
表通りに出たオレはゆっくりと王都からギアードに向けて走る馬車の従者(女性)に声をかけた
「お嬢さ~ん、オレ見ての通りイケメンで聖者の職業だけど、オレの助け、必要?」
「.....。ハッ。しょしょしょしょ、しょうしょうおまちくだひゃ!!!」
おっとこれは脈あり?
馬車に乗ってたのもご婦人でオレのことを見るなり話し相手にもなるってことで乗せてもらうことになった。
いえ~い、タダで馬車げっちゅ~。




