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「27話 冒険者ギルド」

誤字報告ありがとうございます!

こんなシステムあったんですね、とても助かりました。、



お金の話を済ませた後、町行く冒険者っぽい人に道を聞いて冒険者酒場にたどりついた。

あれ、そういえばお金の単位ってどうなってるんだろう。

ゲームではNia単位だったけど、サスティニアからもじってたっぽいしこの世界でも同じなのかな?


目の前にあるのは西部劇みたいな入り口の酒場。

胸ぐらいの高さまでで上と下が無い蝶番だけで支えてる感じの扉を押して中に入る。

今はお昼だっていうのにいろんな種族の人でにぎわってる。

私たちが酒場に入ってもこっちを見てきたのは手前にいた数人だけであとは仲間と笑いながらお酒を飲んでいるようだ。


端っこの方に無人のカウンターとその横には奥に行く通路があった。

カウンターには看板が立てかけてなんか書いてあるけど私は読めなかった。


「トルペタ君、これなんて書いてあるの~?」


「え~っと、『冒険者登録、素材買取は奥言って右、依頼の受注、申請はつき当り』って書いてありますね。」

さすがに酒場と同じフロアに受付は置かないか、異世界モノの定番の冒険者に絡まれるとか見たかったんだけどなあ。

今回の目的は登録と素材買取なので通路の奥の右側にある扉をノックして部屋に入った。


ドアを開けると日本でいうところの市役所の受付みたいに入ってすぐに受付があって奥は職員たちが書類を書いたり談笑したりしていた。


「あの~冒険者登録と素材買取をお願いしたいんですけど...。」

受付で座って本を読んでいる赤髪のドワーフ族の女性に声をかけた。


「はい、登録と買取ですね、少々お待ちください。メルー!登録と買取おねがいー!」

受付の女性が後ろを向いてメルという人物を呼ぶ、鑑定とかしてくれる人なのかな。

すると奥で書類を書いていたヒューマンの眼鏡をかけた青髪の女性がパタパタと小走りでこっちに向かってきた。


「すみません、お待たせしました。メルと申します。登録と買取でよろしかったでしょうか?登録には登録料として1人30Niaかかりますがよろしいですか?」

登録料があったんだ...。というかやっぱりNia単位だったね、世界の名前を同じにしたからたまたまゲームと一致したのかな?


「ミウシアです、よろしくお願いします。すみません、さきに素材の買取をお願いしてもいいですか?フォレストリザードとフォレストバードなんですけど、丸ごとと素材ごとのものがあります。」


「はい、かまいませんよ。...失礼ですがお客様。見る限り手ぶらに見えるのですが...。」


あっ、やばどうしよう。まさかアイテムボックスをそのまま出したらマズいよね。

「トルペタ君、どうすればいい?」ヒソヒソ


「職員は冒険者の情報を秘匿し、詮索をしないという義務がありますので平気だと思いますよ。でも魔法陣と始動キーが無いとさすがにマズそうですが、何とかできますか?」


始動キーは魔法名みたいなものだよね?適当にそれっぽいことを言えばいいとして問題は魔法陣だ。

私のサポート有り魔法を唱えたときに魔法陣からマナを感じたからマナを魔法陣の形に集めればいけるかな...?


「たぶん行けると思う。あ、すみませんお待たせしました!あのー実はですね、私時空間魔法が使えましてそこに収納しているんですよ。」

そう伝えると別の仕事をしていた人、談笑していた人たちが一斉にこっちを向く。


「な...なるほど...。わかりました。それであればここに素材を出すのは困難ですね。こちらから裏口に出ると倉庫がありますので一緒に来ていただけますか?もちろん倉庫には職員しかいませんので口外することはありません。」

メルさんは一瞬驚いた表情をしたけどすぐに接客モードになった。でも詳しく聞きたそうにうずうずしてるのバレバレだよ。

立ち上がって受付の向こう側の裏口に案内された。


裏口を開けるととても広い倉庫で反対側にも扉があった。

倉庫の中にはいろんな素材や調味料などが雑多においてあり、真ん中には何かを解体しているスキンヘッドのジャイアント族のおじさんがいる。


「ダンバーさん、素材買取のお客様が来たので魔物の解体お願いできますか?お客様にこれから魔物を出していただきますので。」

メルさんがダンバーと呼んだ男性はスキンヘッドで赤黒いエプロンを付けて肉切り包丁を手にしていた。

こわっ!


「あんらあああああああああん!かわいいお客様!ワタシはダンバー、解体士よぉん。魔物はここに出してっ!さ、出してっ!」

そんでキャラ濃っっっ!

よこをみるとトルペタ君も白目向いてた。そりゃそうだよね、自分の身長の二倍くらいのオカマだもん。

ダンバーさんはでかくて平たい籠のようなものを出してくれた。ここに出せばいいのかな。


「ミ、ミウシアと言います。彼はトルペタ。よ、よろしくお願いします。...では行きますね。」


私は辺りのマナを籠の上に収束させ、テキトーにそれっぽくでっち上げた魔法陣を描く。

「ディメンションボックス!」


名前は適当。アイテムボックスよりも別の空間からアイテムを取り出すしディメンションのほうがかっこいいかなって思っただけです。


その瞬間籠にぼとぼととフォレストリザードとフォレストバードがおちてくる。

フォレストリザード×11、フォレストバード×5、フォレストリザードの革×2

フォレストリザードは2匹食べてフォレストバードの素材は矢に使えるからとトルペタ君用に確保してある。


「すごいわぁん!素材だけじゃなくて丸々あるなんて!解体し甲斐のある死骸♪」

今さらっとダジャレ言った?


「ミ、ミウシアさんは魔法に精通してらっしゃいますね、保有できるマナが相当ないとこれほどの量を確保できる空間なんて制御できませんよ...。」


「ミウシアさん、うまくいきましたね。」コソコソ


「うん、よかった。」コソコソ


それからメルさんが鑑定してダンバーさんが使える部位を判断して査定してもらった。

フォレストリザードはお腹部分の傷のみで革にめだった傷が無かったため1匹20Niaで11匹だから220Nia。

フォレストバードは矢による損傷個所と素早い動きで討伐が難しいことで1匹25Niaで5匹で125Nia。

フォレストリザードの革×2は状態が綺麗なため合わせて20Nia。

合わせて365Niaで、そこから二人分の登録料60Niaを差し引いて305Niaをトルペタ君が受け取った。


そのあとすぐにダンバーさんが解体を初めてしまったためメルさんに冒険者登録をしてもらうため受付に戻った。

解体を始めたダンバーさんは「はああん!絞めたばかり見たいにし・ん・せ・ん」って言いながら赤黒いエプロンを鮮血で染め直していた。

あれ?あの赤黒いエプロンって返り血?...わすれよう。


「では登録を始めますね、このタグに名前と能力値を魔法で書いていきます。偽名や能力詐称を防ぐために鑑定魔法をさせていただきますがよろしいですか?」


「はい、お願いします。」


「...はい。」

トルペタ君が微妙な返事をしたのは多分HPの話をしたときのことを思い出したからかな・・・。

大丈夫だよ、HP倍になってるから...。


「<解析>アナライズ...っと、はい、終わりました。お二人はEランク冒険者からのスタートになります。これからはこのタグが自身の証明証になりますのでなくさないでくださいね。また、いつでも書き換えることが可能なので気になりましたらまたお越しください。」

受け取った黒色のタグには何かが青白い文字で書いてあるけど読めない。

文字数とか配置から考えると名前と力、防御、魔力、早さの5項目かな。

さらに軽い金属でできたチェーンが付いていて腕につけたりカバンにつけたりできそうだけどなくすのが怖いからアイテムボックスに入れておこう。


「能力値が十分、かつ人々の評価で冒険者ランクも上がっていきますので頑張ってくださいね!」


「あ、メルさん。どんな方向で自分を鍛えていこうか気になるので私の能力値が冒険者になりたての人達の平均と比べてどうなのか教えていただけますか?」


「あー、本当はダメなんですけど珍しいものを見せていただいたので教えちゃいます。内緒ですよ?ミウシアさんは一般的な冒険者なりたての人に比べると防御は普通。力がちょっぴり強めで魔力に関しては、マナの許容量だけみると先ほどの魔法からしてベテランですが、魔力だけ見ると冒険に慣れてきた人くらいですね、速さに関しては中堅一歩手前ですね。前衛職を目指すのであれば素早さを活かして短剣で戦う。後衛職なら魔法によるサポートに向いてると思います。」


メルさんが丁寧に教えてくれたため大体の基準値がわかった。

Eは戦闘経験のない冒険者、Dは戦闘に慣れてきた冒険者、Cは中堅冒険者ってとこかな?

そうなるとBはベテラン?Aはプロ、Sは世界一とかそういう感じかぁ。


メルさんにお礼を告げて冒険者酒場を出るとトルペタ君が落ち込んでた。

あー、さっきの話聞いて自分の能力値と比べちゃったのかな...。

トルペタ君は村から出ないで暮らしてたんだもの、食料のためにフォレストバードを狩ったりはしていたとはいえ上を目指したりしていなかったんだからしょうがないと思うんだけど・・。


「ミウシアさぁん...俺、頑張りますねぇ...。さっきのNia、二人で割って150、端数は受け取ってください...。宿屋探しましょう...。」

私に155Niaを渡してとぼとぼ歩くトルペタ君、何か励まそうとしても自分より能力値が高い女性から何言われてもみじめになるよね、どうしよう。


そう思って辺りを見回すと香ばしいタレのいい匂いがしてきた。これだ!

いい匂いのする屋台ではに走って行って店主に話しかける。


「おっちゃんこれいくら!2つちょうだい!5Niaね、はい5Nia!」

私は店主からフォレストバードの焼き鳥?みたいな串を2本受け取るとトルペタ君の元に戻りにこっと笑いながら1本渡す。


「ほら、これ食べて元気出して、一緒に強くなっていこ?(端数で勝ったからおごりじゃないんだけど)」

トルペタ君は一瞬呆けた顔をしてから頬をパンパンと叩き


「はい!」

と笑顔で返事をしてくれた。

やっぱり育ち盛りの男の子には食べ物だよね。


その後元気を取り戻したトルペタ君と一緒に宿屋を探した。

町行く冒険者に安宿を教えてもらってご飯無し1泊20Niaで3泊を1部屋取った。

1人あたり30Niaで済んだのは良かった。


部屋決めるときトルペタ君は部屋を分けましょうって騒いでたけど、何も同じベッドで寝るわけじゃないんだから安く済んだほうがじゃんか~と押し切って一部屋にしてもらった。


結果、ベッドは一つだったんだけどね...。

寝るときに考えるということで私は町の散策、トルペタ君は鍛冶屋に向かった。

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