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「20話 ヒュムの考え 」



ここは疑似神界、空に浮かぶ緑豊かで穏やかな神々の楽園。

この地の中央にある池のふもとには力の神ジアと技の神ウォルフの合作である大きな木製のテーブル「伸縮自在木製テーブル」、通称「円卓ん」がドンと置かれている。。


そして今、その円卓んを囲うように6柱の神が集結していたのであった....。


◇SIDE:ヒュム◇

「さて、皆に集まってもらったのは恒例のミウシア殿についてだ。」


このような会議は初めてではない。今回で56回目だ。その内容はミウシア殿の話から次のBBQパーティまで様々だ。

いかんせん、私の家族(・・)達は自由な者が多いため、毎回私が率先して仕切っているのだが今回はその中でも最も議題として上がるミウシア殿についてだ。


「ミウシア殿が私たちを創られてから、早1万年。ついにその御身を私たちの前に表してくださった。ミウシア殿はサスティニアの地に降り立ち世界中に神力を振りまきこの星そのものを安定させるお考えだ。私たちはこの身を....」


「っか~~~!ヒュム、なげぇ!それにかたっ苦しい!簡単に言え!」

む、ジアに痛いところを突かれた。

私としてもミウシア殿の願望通りもう少し気楽にしたほうがいいとはわかっているのだが・・・。

少々己をさらけ出すとしよう。


「ようやくミウシア殿と会えたしもっと助けになりたい。」


「「「「「わかる」」」」」



◇SIDE:ルニア◇

珍しくヒュムさんがはっちゃけています。

ミウシア様のために何かしてあげたいのはここにいる皆が思っている、というより魂に刻まれていますもの。


「つまりその方法を考えるための話し合いなんですね?私としてはミウシア様の御側でお仕えしたいのですが....。」

ああ、どうしてでしょう。どうして私は大地に降りることができないのでしょう。どうか神様....は私でしたわ。


「私たちが直接側で御守りできるのであればそれが一番なのだがそうもいかないのがむず痒い。だからと言ってこのままだと、ミウシア殿はその....あまり外を出歩くことをしないというか、家にいることが多いというか....。」


ヒュムさんが凄く言葉を選んでいます。でもミウシア様は世界を回らなければならないので家からでて旅をしなければなりません。

そしてこのサスティニアには私が元居た世界の悪魔のような存在、魔物がたくさん存在します。

できることならお守りしたいです....?


「あ!」

閃きました!


「いきなりなによ」

ウォルフちゃんがじとーっとこちらを見つめてきます。ふふふ、期待してください。いい案が思いつきましたよ。


「各種族の長に天啓を授けましょう!バーニア族の美しい少女を手助けし共に世界を巡る旅をするのです!と!」

これならミウシア様を守る忠実な護衛が確保できますわ!!



◇SIDE:シーア◇


ルー姉はさすがだなぁ、シーアはよくわかんなかったや。

あ、でも


「でもでも、それだとたくさんの人が集まってこない?ミウちゃんそういうの嫌いそうだけど~....。だったら同じくらいか年下の強い人を選んでもらってその人たちに護衛を任せればいいんじゃないかなぁ!」

ミウちゃんとゲームしていた時にミウちゃんが言ってたんだよね、あんまり大人数がいるところで話すのは苦手だって。


「しかしミウシア教官は畏まられることが特に嫌いではないか、そのように伝えてしまうと護衛は委縮しただでさえ美しい教官に神々しさが足され、崇めだしてしまうのではないだろうか?」

たしかにトラちゃんの言う通りだにゃあ、ミウちゃんはシーアと同じで楽しく過ごしたい人?神?だしどうしようかにゃー


そんな時ルー姉が作ったクッキーをもふもふと食べながらウォルちゃんが話し出した。

「じゃあこんなのはどう?自分の眷属の中から悩みを持ってて皆がミウシアを任せても平気だなって思う一人選ぶの。そしてその人の夢の中に私たちが出て『バーニア族のミウシアという少女があなたの悩みを解決してくれるでしょう』って啓示を授ける。そうすればミウシアが神側の存在ってわからないんじゃない?」


夢の中に....?あ、あの時の!!



◇SIDE:ウォルフ◇

「夢の中に入る方法は....知ってるでしょ?」

あたしはニヤリと笑いながらヒュムを見つめる。


「....?....!!ウォルフ!忘れろ!」

「がはっはあはははあっはははげぇほげぇほ」

ヒュムが慌ててジアが爆笑してむせてる。


というのも原因はあたしが作った発明品「脳波共鳴装置」通称ゆめゆめくん。

数カ月前にミウシアがあたし達の前に姿を見せた時に開いた宴会でヒュムが疲れ果てて熟睡していた時にいつも真面目なヒュムがどんな夢を見てるか気になって、酔いに任せて作った発明品だった。

完成を急いで慌ただしくしてたあたしを不思議に思ったのか心配して見に来た皆に目的がばれちゃって、結局ゆめゆめくんに接続した画面に映し出されたヒュムの夢を見ながら飲みなおしたんだけど....。


ヒュムの夢はミウシアに対する保護欲と頼られたいという欲望に満ち溢れてたんだよね....。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◇ヒュムの夢の中◇

執務室のソファーでだらしなく寝そべってるミウシアがヒュムに色々命令している。


「ヒュム~あれやってこれやって~」

それに対して優しい笑みでミウシアの世話をするヒュム。

「自分で動かないと身につきませんよ、....まったく困ったお方だ。」

「ヒュム、ありがと~」

「仕方がないですね....。ほら、起きてください。ちゃんと椅子に座って。」

「ヒュムが連れてって~」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



そこまで見て笑うのを我慢してたジアが耐えきれず爆笑して、ヒュムが起きて、夢を見てたのがばれて、そりゃもう無茶苦茶に怒られた....。そんな発明品。


「じつはあのゆめゆめくん、他人の夢の中に入る機能もあるんだよね。それを利用して天啓を下す時みたいに人と自分をつないだ状態でゆめゆめくんを使えば夢の中に入れると思う。」


◇SIDE:ジア◇


あ~~思い出しただけで笑いが止まらねぇ。

ヒュムも色々と溜まってたんだなぁ、にしてもあの真面目なヒュムがミウシアに甘えられたいとは....まあわからんでもない。

俺もミウシアのことを娘みてぇに感じるときがあるし、俺らくらいの年齢になると皆そうなのかもな、デストラは違うだろうが。


「あ~、ちびっ子のその案でいいんじゃねぇか?あんまり悩んでも仕方がないだろうしなぁ。早速やろうぜ、こういうのは早いほうがいいだろ。」


俺がそういうと皆も他に浮かばないのか頷いている....。デストラだけ何か悩んでんな。

「デストラどうした?なんか気になることでもあるなら言ってみろ。」


「む、この場合私はどうしたらよいと思う?私は魔物たちが眷属という扱いになっているであろう?」

そういや発展のための争いが何たらかんたらで魔物に力を貸したんだったな。


「いや、普通にミウシアを襲うな~とかいっておけばいいんじゃねえか?知能が低くても一部の魔物がわかればいけるだろ。」


「そうなのだろうか....。」

う~~~~~~んとまだうなってるがもうこの方法しかない。さっさと進めよう。


「それではウォルフ、さっそく準備をしておいてくれ。皆もそれぞれ湖を使い自分の眷属から一人決めたらウォルフに声をかけてくれ。」

俺が言う前にヒュムがまとめてくれた。

ミウシアと旅をさせる奴か、男はなんか娘を取られた気分がしていい気がしない。力が強い女性を探してみるかな。


◇SIDE:デストラ◇

ジアの言うこともわかるのだがそもそも魔物は夢を見るのだろうか....?

ある程度の知能が発達していないと夢は見ないのではないか。


....とはいえ魔物の中には知能が高いものもいる。

各種族の長、例えばゴブリンキング、コボルトキング、竜王に獅子王に熊王に亀王にミミズ王に....割といるではないか!

全ての長に『バーニア族のミウシアという少女を襲ってはならん。お前たちの忠誠を我に捧げよ。さすれば力をやろう。』とでもいえばよかろう。力にどん欲な魔族なら従うであろう。


「あー、ウォルフ。私は夢ではなく直接天啓を下すこととする。ミウシア教官を襲うな!とな。」

夢は見るかどうかも怪しい、ならば天啓でいいだろう。


「あ、りょーかい。魔物って夢見なさそうだもんね。」


よし、後は各種族の長を探すだけだ。ミウシア教官の無事は私が確保する!




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